グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

芭蕉の詠んだお花が咲いた。

2021-04-28 18:19:40 | Weblog
芭蕉の詠んだお花が咲いた。

前線を伴った低気圧の影響で夜半に降った連休前の雨上がり、
地主神さまの前を とおりがかったときのこと。

なぜだか 様子がちがうのです。

どこからともなくこの時期の雨上がりの香りとはあきらかに
ちがう 爽やかな香り・・・。

と、 頭上をみて なっとく。


 

 開花.jpg
 
樗(おうち)こと、センダンです。お花が咲いていたの
です。
 
   ​どんみりと 樗(おうち)や 雨の花曇り​
 
​熱い空気の気配​を指す「どんみり」。芭蕉の詠んだこの句
を思い起こせずにはいられない朝。

センダンの花が終われば、 ほどなく梅雨です。


晴れ 寒い朝が多く、かといって日中が涼しすぎる
  のかといわれれば、そういうわけでもなく。
  涼しいのか 暑いのか、よくわからない 
  本年/ことし 。センダンは例年よりやや早い
  開花 となりました。南九州のいたるところ
  で、センダンの花、花盛りになる頃です。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染




ルリカミキリ、その たおやかなしたたかさ。

2021-04-27 15:23:13 | Weblog
ルリカミキリ、その たおやかなしたたかさ。
大切に育成中のレッドロビンを食害する虫[こちら]ルリカ
ミキリの回のつづきです。葉の裏側、
それも中央部に取り憑いていることの多いルリカミキリ。

 

葉の間に手を通して 捕まえようとしたとたん、こちらの
手の到達せぬうちに、すばやく葉から落下していきます。

手との距離、5センチ程度。

葉に触れないようにそっと手を近づけても、細心の注意を
はらって ゆっくりゆっくり 手を近づけたとしてもそれ
でも察知されてしまう。

その警戒心やおみごと。。などと感心してしまったり/笑。

そして その落下後なのですが、30センチほど落下した
ところで器用にも羽を広げて翔んでいってしまいます。

ちなみに そんな個体を机の上などに放した映像がこちら。
緩い風などあてておけば・・・ちょっとした高見な部分に
つかまっただけで

  
 

風上へと跳びたってしまうという飛行達者ぶりなんです。

飛行中の姿をみてみると、身体を不自然なほどに“く”の字
形に曲げていますが、この姿勢こそがその飛行を安定させ
ている秘訣なのかもしれませんね。ホバリングっぽい飛び
方もできるのだから、たいしたものです。これだけ飛べる
のであれば、その生息場所は広範囲にひろがっていくもの
だと想像できますよ、はい。

敵ながらあっぱれ。

ということで今回は すぐ飛ぶ・よく飛ぶ・長く飛ぶとい
ルリカミキリの飛行についてのおはなしでした。つづく。


晴れ ウルトラマンやスーパーマンは片手を伸ばして飛
  んでいますが、天女さまなどは 上半身を起こして
  [くの字形になって]笛などを吹きながら飛んでいま
  すでしょう。ルリカミキリは あんなかんじで優雅
  にフワリと舞っております。ぁあ、くやしい/笑。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 



ルリカミキリ。したたかさ、はんばなし。。

2021-04-23 00:05:35 | Weblog
ルリカミキリ。したたかさ、はんばなし。。
一昨年からお伝えしているレッドロビンに仇名すルリカミキリ被害の
映像は ↓ こちら。樹皮の薄皮に潜り込むようなかたちで、広範囲
にわたって食害します[大げさに表現すれば映画ハムナプトラにでて
くる あのスカラベみたいな動きとでもいいましょうか]。


  
 

より詳しく形容するとすれば・・・

レッドロビンの表面のすぐ下を這い回ったかんじで食害していく幼虫。
その被害にあった部分にはトンネル状の繊維質の膨らみができて、そ
の後 盛り上がった表皮のかなりの部分が剥げてしまうという、[果樹
栽培でいうところの環状剥皮みたいな]なんとも激しい症状を呈します。

と、いうのが 1年目の被害。

そして食害されはじめて2年目、今年の被害というのが こちら ↓。

       
       

最近では樹皮の下を喰われる被害がでなかったので、被害はなかった
ものだとばかり思っていたのですが・・・してやられました。じつは
2年目になると、彼らルリカミキリの幼虫は 樹皮の部分ではなく、
樹の中心方向に潜っていき、木質部を食していくのだそうです。

したがって 今年の写真にみえる孔は、木質部を食って大きくなった
やつらルリカミキリが 本年の4月になって成虫となり羽化して出て
きた孔ということになります[枝の内部はかなりな部分が食べられ空
洞になっていることでしょう]。

なんというしたたかさ。

1歳のときの目に見える樹皮の食害が収まったようにみせかけておい
て、その実2歳になった幼虫は 樹の中心を喰いまくっているなんて。
レッドロビンを大切に育てている身としてはたまったものではありません。

したたかさ、はんパないですよ。まったく。。

ということで今回は、2年かけて成虫になるルリカミキリについての
おはなしでした。とくにレッドロビンを育てているという方、この顔
にピンときたら、注意なさってくださいね。


  

   

   

そして駆除バトル編に つづく。


晴れ どこからやってきたのかとおもっていたたくさんの
  ルリカマキリ。そんな集合写真は ​こちら​ です。
  で、食害されて内部が空洞になっている枝は、台風
  などの強風で ぽっきりやられちゃうんですよね、
  これが。悲しいったらありゃしない。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 




果樹の大害虫・・・そは天牛。。

2021-04-19 18:50:43 | Weblog
GB388 果樹の大害虫・・・それは天牛。。

次回関連で ゴマダラカミキリの回 再録です。

 ↓

天牛と農家さんによばれている虫をご存知ですか。 こちら 。

それがカミキリムシです。この天牛という名前、方言だとばかり思って
いたところ、れっきとした中国語なのだそうですね(びっくりでした)。

じつはこの虫、樹木特に広葉樹にとっては厄介な存在・・・それという
のもほぼ全ての広葉樹種(お庭のミカンやイチヂクにも)に穴を開けて
内部を食害する
からです。内部を食害されると、木は樹勢が弱まり、最
悪なら枯死するといった被害を受けてしまいます。

この虫の厄介な点は、その産卵数の多さです。平均が200個、多い個
体では400個も卵を産むといわれていますので、これでは果樹農家さ
んが捕殺にやっきとなるのもしかたない
こかもしれません。

そして、この天牛の特徴はその器用さにあります。

表面がツルツルの物体であっとしても、簡単に取り付き、そして歩き廻
ります。一度、空中から飛来したゴマダラカミキリ が、そのまま曇りガ
ラスの表面にピタっとくっついて着地する瞬間を目撃しましたが・・・
いやーみごとな技で、まるで忍者にみえましたよ。

 取り付くというよりも、あれは 執り憑く でしたね。

足に吸盤でもあるのかと思いましたが、吸盤ではなく、ハート型で細か
い毛が生えている付節というものを脚先にもっているために、彼らには
このような能力が備わっているのだそうです。

そんなゴマダラカミキリムシですが、丑年〔別名・天牛ですからね
の2010年前後年には ヨーロッパ、特に英国で大被害を引き起こし
たことが話題となりました。その侵入経路ですが、英国には、カエデの
苗木にはいって
オランダを経由で侵入。現在、英国だけではなく、オー
ストリアや、ドイツ・フランスでも確認されているとのことです。

そのような被害の実態を聞くと・・・前述の〔空中からでも上手に樹に
取り付くという
〕器用さに加えて、たとえ飛来を用心していたとしても
卵や幼虫やの形態で〕いつのまにか潜入されてしまうという点。

彼らには やっぱり 忍者 を連想させられてしまいます。

ちなみにヨーロッパ以外の、たとえばアメリカ大陸の米国では、こちら
ではすでに東アジア原産種のゴマダラカミキリが、厄介な林業害虫とな
っていますから・・・ほんとにさすがに素早い。

ということで前回、前前回にひきつづいて、樹木への産卵のための飛来
がはじまっているゴマダラカミキリなど天牛についてのおはなしでした。


晴れ  もちろん農業にかぎらず、お庭の果樹やさらには果樹の
  鉢植えなどでも注意が要
です。最近なんだか樹勢が弱って
  きたような・・と思われたら、早めの点検をお薦めします。 
 
51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染




レッドロビンの垣根に迫る危機。

2021-04-17 23:24:20 | Weblog
​​​レッドロビンの垣根に迫る危機。
15cm程のレッドロビンの苗・50本を植えてから まる3年。

 

東西に20本・南北に30本の並木状に植栽した苗は、高さ2m
ほどの、まあまあの並木になりました。

夏の干ばつや幾度もの台風などの気象条件、そしてミノムシや葉
巻虫にカメムシ、加えて なんといっても最大の危機をもたらす
ルリカミキリ脅威に耐えて よくここまで育ってくれたな・・と
見上げる青空。


       


 青空にレッドロビンの新芽の赤いろは、よくマッチするなあ

などとひとり感慨にふけっていたそのとき・・・その青い空の
したにひろがる新芽の枝のあいだを ふわりとした飛行物体が
通り過ぎていくのに、わたしはきづきました。

 んんっ、あの飛び方ってルリカミキリっぽかったけれど
 まだ4月だし、新世代の個体ズが出てくるには早過ぎな
 時期だよね

などといった希望的観測をもちつつ、目を凝らして樹の上部を
みつめていると

    

けっこうな数の飛行物体 ↑が往来しているのが確認できるではあ
りませんか。

嫌な予感を覚え、そこかしこの レッドロビンの樹の新芽の部分を
かきわけつつ、祈るような気持ちでよくよく観察してみれば・・・


    

    

    

なんということ。。  そこにいたのまぎれもないルリカミキリ。
困ったことにはそこだけではなく、そこにもここにもかしこにも
ルリカミキリ、ルリカミキリ、ルリカミキリ。すでにたくさんの
数のルリカミキリが 樹の影や葉の裏側に張りついていたのです。    

しかも春なので あちらでもこちらでも

              
しっかり メイク♥ラブ。  

ざっと見渡して、これだけの数のルリカマキリをいちどに目の当
たりにするのは、さすがにはじめてのこと。なぜに今年はこんな
にも発生が早いんだろう、なぜに今年はこんなにも個体数が多い
のだろう・・・ などと考えてもせんなきこと。

これが現実なのですから、受け入れるしか道はない。

この状況を表現するとすれば

 宮川大輔の御祭り男ふうの表現をかりれば あかーん、
 ねずみ男の表現をかりれば これを大事といわずしてなんという

てきな、そんな危機的な状態が せっかく育ててきたレッドロビン
に迫ってきているのはまちがいないこと

のようなのです。

うーむ、どうするべか・・と 思案しつつ、次回へつづく。


晴れ これだけ数がいても準絶滅危惧種っていったい[こちら​]。
  ということで今回は 準絶滅危惧種でイタイというおはな
  しでした。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜