グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

11月までのハウスのなかは、昼間はとっても暑すぎる。

2017-09-29 18:03:50 | Weblog
11月までのハウスのなかは、昼間はとっても暑すぎる。

太陽光が横から入り、植えた作物もまだ小さい[影ができない]ビニー
ルハウスのなか。しかも入り口や換気口には、微細な害虫よけの極細防
虫ネットがはってあるというビニールハウスのなか。そんな ハウスは
いまがいちばん酷暑だとおもいます。ということで、ハウス栽培が盛ん
な南九州において、最低気温が15度を下回りはじめりはじめるまでの 
ハウス内の温度のおはなしですが、よろしかったら。

 ↓

ハウス栽培において、 害虫 の侵入に備えて できうるかぎりの
侵入防止対策がとられています。

たとえば、それは

  虫の視覚を邪魔する 近紫外線カットビニール を利用
  虫の嫌がる 光反射マルチ を随所に設置する
  虫を引き寄せるタイプの黄色い粘着板トラップを仕掛ける
  0.4ミリ角という細かな目のネット をハウスにかぶせる

ということになります。

 育苗ハウス内に吊られた黄色い害虫用の粘着トラッブの例。


 発芽から育苗・育苗ハウス内.jpg
 

これで微小な虫たちのもたらすウイルス病の予防対策に関してはある程
度安心になる
のですが、ここでどうしても別の問題が発生します。

それは  (。>ω<。)ノ 暑さ

対策のかなめである0.4ミリ角という細かな目のネットの設置は、た
しかに虫は通さない・・けれど、同時に 風も通しにくくするため に
結果として、施設内の温度上昇を招きがちになるのです。

 虫侵入対策が施された中で、本ハウスへの苗定植前作業の例

のののの 定植後2 

のののの 定植後1


このような快適とはいいがたい条件のなかで、生育していかねばならな
い作物たち、そして育苗作業をしていかねばならない農家の方々。両者
のご苦労は並大抵のものではないと 実感することもたびたびですよ。

そんな状況を実感するにつけ、「虫がもう少しでかかったら、被せる網
の目も大きくていいはずなのになあ」と、思わずにはおられない私です。


晴れ  ハウス内への侵入を防ごうとしている虫は タパココナジラミ
  この虫の媒介するウイルス病が、全国的に問題となっている
  黄化葉巻き病
となります。 
  大きな虫よりもむしろ小さすぎる虫に注意な話は ​こちら​。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜






ミネラルは大切。

2017-09-27 22:40:10 | Weblog
ミネラルは大切。

園芸書を読まれていて、こういった表現を読まれたことはないですか。

野菜が健康に育つには、土も健康で
 なくてはならない。植物が健康に 育つためにはミネラルも必要だ


確かにそうだと思います。ミネラルは大切なのです。

それでは ミネラルとはなにものなのでしょう・・・・
じつは ミネラルとは 無機物である鉱物を指す言葉 なのです。

したがって ミネラルを補給したければカリ鉱石リン鉱石、あるいは
マグネシウムカルシウムなどを圃場に入れればよい。

そのいろいろの種類のなかから、自分の圃場につくろうとしている作
物の必要とする種類と必要とする量を[過度にいれすぎないように]
あたえていけばよいわけです。

実際に施用する場合は、カリ鉱石・りン鉱石・マグネシウムやカルシ
ウム、そのほかいろいろな種類のミネラルが配合され、しかも成分調
整されているもの[化成肥料とも化学肥料ともいわれます]を、作物
の生育状態を見たり・土壌分析をしたりしたうえで、圃場に適量いれ
ていくことになります。たとえば

  苦土欠が出る場合などは マグネシウムを増やす
  ホウ素欠乏が出る場合は ホウ素をふやす
  石灰欠乏が出やすい場合は カルシウムを増やす

といった対策をとっていくことになります。

ということで今回は、カリ鉱石・りン鉱石・マグネシウムやカルシウ
ム、そのほかいろいろな種類のミネラルなどを原料としていることの
多い化学肥料を自然物とみなさないというのもじつにもったいない話
であるな・・・というおはなしでした。
加えて​いろいろな剤をいれられている飼料をたべさせられている家畜
のふんは日本では自然物とみなされているというのになぁ・・・ と
いうおはなしでもありました。


晴れ 「状態をみていれるものをかえていくのが農業」の回は こちら

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜










​大暴れ、ツマアカベッコウ。

2017-09-21 18:33:40 | Weblog
​​​​大暴れ、ツマアカベッコウ。

1日あたり40ミリ以上の雨が、気象上では「まとまった雨」として
いるのだそうですが、 そんなまとまった雨が梅雨入りから8月い
っぱいのあいだの約80日間も降ることがない状態が続いた 本年
2017年の宮崎県の沿岸部。あの九州北部豪雨がおこったときで
さえ、夕立ちすらない・・というまさにカラカラの乾燥状態が続き
ました。

そんな乾燥状態のつづく気象のなかで[関係があるのかどうかはも
ちろんわからないのですが]例年より数が多く・元気すぎるほどに
元気だったのが、狩人バチの ツマアカベッコウです。

そんなツマアカベッコウの最大の被害者は・・・あの​ゴキブリキラ
ーの アシタカグモ。


   

   


きのうも今日も 明日もあさっても、ツマアカベッコウは まるで
飢えた獣のような 鬼気迫る形相で[そんなふうに感じましたー

人家の 壁のまわりや窓枠の影の部分などを中心に徘徊し、隙間が
あるとみれば、猟犬よろしく暗闇を突き進んで[見ている私がもう
それくらいにしといてあげてと言いたいほどに]情け容赦なくあの
アシタカグモを狩りまくっていくのです。

 
   


こんな状態がこの暑い夏のあいだづっとつづいたのですから、受難
でしたよね、アシタカグモには。

そして、現在9月中旬。

例年は掃いてるほどに見かけるはずのアシタカグモを、夏のあいだ
にゴキブリを食して巨大になっているはずのアシタカグモの姿 を
本年においては勤務先の事務所で ほとんどみかけなくなってしま
ったのです。

・・・ぁあ、この秋は事務所でのゴキブリの大繁殖が怖い。。


晴れ それにしてものツマアカベッコウ。無理とは思いつつ
  どうせならゴキを子供のエサにしてくれないかなぁ。。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染




​​​​

いとも簡単にアシダカグモがやられちゃうなんて。。

2017-09-20 18:19:09 | Weblog
いとも簡単にアシダカグモがやられちゃうなんて。。H

ひきつづき次回関連で2014年夏の回の再掲載です。

 ↓

『いとも簡単にアシダカグモがやられちゃうなんて。。』

剪定中のこと。急いで倉庫にハサミを取りに向かう途中、5メートルほ
ど先の壁面にアシダカグモがいるのを見た。

しかし、なんだか彼女[アシダカグモ]の様子がおかしい。覇気がないと
いうか、立ち姿が不自然。そもそもこんな日なたの壁にいること自体が
不思議なことだ。

そうおもいつつ、倉庫で探して見つけたハサミを持って、剪定中の場所
に帰る途中に、その壁面に近づいた。


 完全にぐったり → 脱力するアシタカクモ.jpg


彼女がぐったりしている理由は、すぐにわかった。

・・・ツマアカベッコウ。

この大きなアシダカグモは、この自分より小さい、ちいさすぎるハチに
狩られたのだ。


スレートの奥へ。.jpg


こちらが凝視しているのをものともせずに、ツマアカベッコウは馴れた
所作で、垂直の壁であることなどものともせず、自分の体重の数倍はあ
るはずのアシダカグモを、いとも簡単にスレートの奥へと運び入れてい
った。

かわいそうなアシダカグモ。
そう思い、かがみこんでスレートの奥を覗いてみる。

しかし見えたのは、暗闇のなかでも活発にうごくツマアカベッコウの
レンジ色の腹部
だけだった。

・・・話にはきいていたが、じつに不思議なことだ。

小さい個体ならともかく、あのスピードの速いゴキブリさえも怖れる
どの、俊敏さと 大きな牙を持つ成体のアシダカグモが こうも簡単に
やられるとは。

[戦いの現場をみたわけではないので、これは推測なのですが]

ツマアカベッコウは・・・ 脱皮直後の、ぐったりした状態にあるアシ
ダカグモを察知し・捕獲する能力があるのかもしれないなと、そんなふ
うなことを思いつつ、その場をあとにした。


晴れ それともこのツマアカベッコウは、アシダカグモを動けなくする
  呪文とか、催眠術とか、ダンスとかを使うのかしらん。

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まるでゴキブリ駆除マシーン。

2017-09-18 18:26:57 | Weblog
まるでゴキブリ駆除マシーン。

次回分関連で、一昨年分の再掲載です。



『まるでゴキブリ駆除マシーン。』

手水鉢を占拠していた、ちいさなアシタカグモ。あれほど小さかった
個体も、夏を越して すっかりたくましくなりました。

そのたくましい顎と強力な牙の犠牲となったもの、それが こちら。



ののの駆徐マシーン1のの駆徐マシーン2

なんだか判別しがたい、もともとの形/原形をとどめていないもの。
この物体の正体は、なんとコガネムシ。

昨晩アシタグモに捉えられたのは・・・金属のような光沢の・あの硬
い装甲を持つコガネムシ だったのです。

捕まえられた直後の映像が こちら ↓



のののののの 駆徐マシーン3

なんとも運の悪いコガネムシですよね。

街頭の光に誘われて飛来してきたのはいいのですが、運悪くゴキブリ
の通り道で・じっと待ち伏せしていたアシタカグモ の守備範囲に入
ってしまった。その結果が、上の状態となったわけです。

四肢[8本足ではありますが/笑]を広げると、ほぼ大人の手の平の
大きさと同じくらいに成長したアシタカグモ。[今回のようにとき
どきはコガネムシやカナブンなども捕食しながら]この夏もしっかり
とゴキブリを駆除してくれたようです。感謝。。


晴れ ゴキブリ駆除用に、アシタカを養殖して売り出したら
  売れないものかしらん/笑。

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つづけて もうひとつ。

『育ち過ぎかな、小さかったアシタカ。』

昨年の冬。

座敷の神棚のお花のしたを定位置とし居住いを正して静かにしていた
小さなアシタカ。あれから9ケ月ほど立った現在、気が向いた時にと
きおり定位置に表れる彼女は大きくなりすぎるほどに巨大化しました。

本日も、部屋の電灯めがけて侵入してきた5センチほどのキリギリス
に飛びかかったかと思うと


のののの アシタカ2


身体も固く・脚力もあるはずの キリギリスを


のののの アシタカ1
 

一瞬のうちに捕獲してしまいました。

ということで今回は、夏を越していっきに大きくなった神棚部屋の
アシタカクモの近況でした。

・・・彼女のおかげか、この部屋ではこの夏もゴキブリに遭遇する
ことは ありませんでしたね、そういえば。


晴れ あいかわらず控え目な態度の彼女ではあるのですけれど、いま
  では動くときに ガサゴソ・ガサゴソという音がたつのは、これ
  はまあ しかたのないことなのでしょうね。

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