グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

萌え米よりも オヤジ米!?

2013-09-27 10:58:44 | Weblog
萌え米よりも オヤジ米!?

おコメの品質に関する斑点米のおはなし の続編です。今回は斑点米
対策についての考察となりますよ。 よろしかったら、ご参考に。

 ↓

異性を惹きつけるということがフェロモンの役目というのが一般的な
性フェロモンについての認識だと思われますが、この 性フェロモンに
は、同時に別の働きもあります。

おわかりになりますか・・・そう、それは同性を避けさせるという働き 。

異性に人気がある人が同性に人気があるとは限らないことなどが、
これにあたるのかと思ったりしますね、そう聞くと。
そういった作用には、ビジュアル面や仕草・言葉使いなどといった要素
のほかに、こういった同性を避けるフェロモンの機能が、人知れず働い
ているのかもしれません。ヒトに対するフェロモン研究の進展が待たれ
るところですね〔使える場面がけっこう多かったり/笑〕。

そしてこれは、そんな性フェロモンについて、2009年に はっきり
と確認された事実なのですが・・

 カメムシの警報フェロモンの一部と、ヒトの加齢臭が同じ成分!

であったという驚きの研究成果が 発表されています。

カメムシが攻撃を受けた時放つ悪臭は、ヘキサナール、オクテナール、
ディセナール成分の合成された分泌液とされていますが、このうちの
オクテナールは、まさにヒトの加齢臭成分であったのです。

ということはですよ・・・近年おコメの生産現場で大問題になってい
るカメムシによる斑点米の被害を避けるには・・・

 水田にオヤジを佇ませる

だけでも効果がある・・・のかもしれません〔加齢臭を警報フェロモンと勘
違いしてカメムシが退散するゆえ
〕。


そして、です。そんな経営努力がうまくいったあかつきには

 “今年も収穫されました。安全・安心なオヤジ〔フェロモン〕米!

なんてコピーはいかがでしょう/笑。

ちなみにこちらは  ・・・ カード.jpg
オヤジキャラの代表的人物である、りりー・フランキーさんの描くと
ころのバーコードオヤジさんです〔イメージキャラにいかがかと〕。
  

◎ フェロモン研究で最も進んだ昆虫 の世界では、性のみならず・
  仲間を集合させたり・仲間に警報をだしたり・道しるべになったり・
  密度調節をおこなったり、さらには階級分化にさえ影響力をもつとさ
  れる フェロモン。なかなかに奥深いちからを秘めているようです。

 51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」 「里地里山複合大汚染






おコメの品質は、気温の上昇で下がります。

2013-09-26 18:55:52 | Weblog
おコメの品質は、気温の上昇で下がります。

イナ作の収穫がはじまり、新米が本格的に市場に出回り始めました。
・・・ということで、今回はそんなオコメの品質に関するおはなしと
なります。よろしかったら、ご参考に。

  ↓

コメ粒に黒い斑点があるおコメを見られたことはありませんか。

この症状は、カメムシという昆虫による被害でおこります。イネの
穂がでたばかりのイネのモミがまだ軟らかい時期。その時期にカメ
ムシの食害〔針状の口を差込みモミ内の液を吸収しますよ〕にあう
とモミが変質するのです。

 この黒い斑点のあるコメ粒を 斑点米

とよびます。

困るのは、この斑点米が交じっている率が高いほど、品質が低い商
品とみなされること。コメの価格が下がってしまうのです。

そんなカメムシによる斑点米の被害は、当然のことながら

 カメムシの頭数が多い年ほど大きくなる

ものです。そしてそんなカメムシの大発生の原因は、なんといって
猛暑です。カメムシが、温度が高いほど世代数が増えていく。

もうひとつ、カメムシが増える原因として上げられるのもがありま
す。それは

 6~7月の少雨

です。カメムシが最初に産卵する6~7月の時期に少雨であれば、
発生が増えるとされていますよ。

かくして、「高温」と「6~7月の時期の少雨」。この2つの気象
条件が揃った地方では、カメムシの世代数が増え、その親カメムシ
の子や孫の 数が爆発的に増えていくことで、斑点米被害が続出し
ていく
 ことと相成ります。


そんなカメムシの増加傾向を伝えたニュースの数々は こちら


・・・イネの穂が出て、もうすぐ収穫といった肝心なところでカメ
ムシの被害にあったとしたら、農家としてはほんとうに悔しいもの
なのです。

カメムシたちも、生きていくのに必死。それはもちろんわかるので
すけれど、最近では年を経るごとに斑点米被害がふえてくるのは、
栽培する側にとっては〕やはり大きな問題です。

ということで今回は、おコメの品質が落ちる要因のひとつとして
近年の猛暑と天気の偏りが原因としてあるというおはなしでした。


暖冬も、虫の数を増やしている原因のひとつです。むかしは
  冬の低温で死んでいたはずの虫が、死なずに越冬しちゃう。
  これもまた、虫の頭数が増えてしまう原因となっています。

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電子機器内に潜む〔ひそむ〕カメムシ!?

2013-09-26 03:49:49 | Weblog
電子機器内に潜む〔ひそむ〕カメムシ!?

海外に煩雑に出かける友人と会話しているときのこと。

虫に刺されたという足元を痒がるので患部をみてみると、そこにはたんに
虫に刺されたではすまないほどの〔掻きくずした〕傷と刺された跡があった。

 この患部のようすはたしか・・・

と、わたしが思い当たったのはカメムシの仲間である吸血性の昆虫・トコ
ジラミによる被害。いわゆるナンキンムシによる刺し傷である。

“病院にいかずとも治る”と言い張る友人に紹介したのは

 ■ 2009年の4月・米国ワシントンから配信された このニュース 
 ■ 2012年の7月の NHKの 特集番組のサイト 
 ■ 2013年9月・米国ニューヨークから配信された このニュース

でした。

これらのニュースや、自分で検索したトコジラミ被害の情報を得た友人。
治療してもらいにいった病院で処方された薬の効果で 傷は快方に向かっ
ています。

それにしても“電子機器内で繁殖することもある”というのは脅威です。

ちなみに 月いちのわりで出張にでかけるわたくしの場合ですが、

帰宅したらとりあえずバックをひろげて、部屋の中をかってに徘徊して
いる/笑 ハエトリグモ  や アシタカグモにパトロール してもらっております。

そして余談ですが・・・

このまま世界の気温があがっていって、トコジラミの生息域が拡大
し続けていくとするならば、そのうち 機械の本体を自らの機能で 
防除の目的で〕加熱したり・冷却したりできる

 抗トコジラミ携帯や、対ナンキンムシ〔蒸しですね〕パソコン

などといった機能がついた製品の開発が熱望されるようになったりして。


◎ 温度と生物の生息域関連の話ということで、コメにひろがるカメムシ
  被害は こちら 。 別荘をもったナメクジの話は こちら です。


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別荘をもったナメクジ。

2013-09-25 14:52:08 | Weblog
別荘をもったナメクジ。

次回分の資料として再掲載です。よろしかったら 。
 
 ↓

『別荘をもったナメクジ。』

冬場は暖かい場所で越冬し、夏場に涼しい場所に移動するという、カタツ
ムリやナメクジは、ガーデナーにとっての大敵です。

そう、最近の彼らは 周囲の環境をよく研究しているのです。

たとえば農村地帯では、冬場は加温するハウス栽培のハウスで過しますし、
暑い夏場は風通しのよく涼しいお茶畑で過すというライフスタイルを確立
してもいる
ようですよ。

これは家庭のベランダと室内でも同様で、冬場には鉢の裏や鉢底に潜んで
室内に入り込み、夏場にはベランダに移動するといったちゃっかりやさん
もいるようです。

そして室内に入り損ねた個体の越冬先は、昔であれば積み重ねられた植木
鉢の間やベランダに置いておかれる大鉢の底面などであったのですが、
最近ではエアコンの室外機の中が格段にお気に入りであるようです。毎年
被害に遭われるという方は、この時期に ぜひチェックされてくださいね。

ちなみに被害のおおきなベランダの共通点を書いておきますと・・

  夏場の日当たりが悪く湿気が多い場所
  有機物が多い土と、雑草や枯葉などがかたづけられていない場所

などになります。そして対策は

  雑草や枯葉などをこまめに片付けること
  鉢の下に置物をすること
  鉢やプランターの底には、侵入防止のネットを使用すること
  鉢土のうえに生の有機物をおかないこと

などが、防除効果を向上させます。

被害が多い場所では、移動してくる「いま」の時期が最大の防除時期で
もあるわけです。 増える前に叩く! この作戦で臨まれてくださいね。


◎ 彼らは軟らかい先端の芽や葉が大好き。溶けたようになくなる
  お花の 
先端部の被害 に心当りのある方は要注意です。

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「果物を落としたのは、だぁれ?」完結編。

2013-09-23 22:23:37 | Weblog
「果物を落としたのは、だぁれ?」完結編。

前回、「果物を落としたのは、だぁれ?」にて、駐車場の植え込みに大量
すぎるミニトマトが、放棄してあった事件の続きです〔前回は こちら 〕。

この事態を目の当たりにし、推察したのはつぎのようなこと・・・。

 パックされていない果実のコンテナを積んだトラックがあり
 ↓
 駐車場にはいったトラックが、駐車するつもりでバックで後進
 ↓
 スピードがついたトラックが車止めで急停車
 ↓
 パックされていないミニトマトの一部が、勢いで荷台から落ちる。
 ↓
 慌てていたらしいトラックの運転手は、それに気づかぬまま
 ↓
 車を停車させて車外へ
 ↓
 用事をすませた運転手は、トラックに帰り、
 ↓
 投げ出されたミニトマトに気づかずに、駐車場をでていき
 ↓
 植え込みの部分には、ミニトマトが残った


と、そういうものです。
まあ、そんなところではないのかと思ったのです。

しかし、ここで不思議なことに気づきました。
そう、肝心の ミニトマトです。

なぜか、まったく食されていない!
齧られた形跡さえないのです。

街中とはいえ、ふつうであればトリの一羽ゃ二羽は、いるのが当たり前。
この“ごちそう”の山に、彼らが目をつけぬはずがないではありませんか。

そうおもって、車に轢かれたらしい つぶれた状態のミニトマトを よくよく
みて・・・ハタと 気づきました。

種あり。.jpg 

この物体はミニトマトではなかったんです。

この外見上とてもミニトマトに似ている“果物”状の物体の正体は
・・・頭上を見上げると、わかりました

なんとっ・・・その正体は




 ヤシだったなんて.jpg

植え込まれたヤシの、そのヤシの 結実して落ちた実・・・だったのです。

いゃ、もう ビックリ 。

ミニトマトではなかったということもですが、〔温室の中ではない〕露地
のヤシの実があたりまえのように結実している というその事実に
宮崎ネイティブの私も〕驚かされてしまいました。

そしてしみじみ思いましたよ、 今年の夏は暑かったはずだな って。

いじょう、 「事実は小説より寄なり」といいましょうか、いやむしろ
「事実は小説より樹成り」といった現象のご紹介でした。


海水浴場にサメが出たり、ヒョウモンダコがみつかったり、セアカ
  ゴケグモがふつうになったり、マダニ被害が頻発したり。いわゆる
  温暖化は、想像するいじょうに早いスピードで進んでいるようにも
  感じられます。


51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染