グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

早期栽培の田植え、あらかた終了です。

2015-04-08 10:52:24 | Weblog
早期栽培の田植え、あらかた終了です。N

[水不足気味に推移する平年とはちがって]昨年に引き続き1週間に2回ほ
ども雨になるといった気候が、年のはじめから続いた宮崎県の海岸部地方。
その雨のもたらした水によって、早期水稲の田植え作業も順調に進み、4月
上旬中には田植えもあらかた終了しそうです。

しょうじきいって、ほっとしました。

なんといっても いったん水が不足したならば、代かき[田に水をいれて
田植えができる状態にすること
]さえもままならぬ状態が続きます。

水がなければはじまらないイナ作においては、時として 待ちや待ち
という場面が往々にしてある。


そういった状況になれば、農家のあいだでの水をめぐっての小競り合いが
頻発しますし、さらに事態が悪化すればイナ作を中止せねばならない地域
[水路の末端にある集落など]すらでてきます。

そしてなんとか田植えをすませた後でも、育てる苦労はつきもの・・・

なんといっても苗の植わったばかりの田では水は生育に関係するだけでは
なく、保温資材
[深水は寒さと強風による被害から苗をやさしく守ります]
としても必要になるからです。
実際のところ寒さがくるとわかったときの、水路をながれる水の取り合い
というものは[水路が末端に近づくほどに]、なかなかに激しいものだと実
感させられます。

こんなときに思うんですよ。

農業界以外の世間一般では「日本は水資源に恵まれている」などといった
俗説がまことしやかに流布されているようですが、現実には それはまち
がっているのではないかと。

なんといっても

 いる時には降らず、いらないときには大降りしがち

なもの、それが雨というものですから。 → 早期栽培の概要は こちら 。


◎ まあしかし、水をめぐってのいざこざは 農家のイネつくりに
  かける情熱
のたまもの。イネの生育が 脅かされているときに、
  水の心配もしないような農家ばかりになったならば、よいコメ
  が収穫できるとはとてもとっても思えないとう現実もあります。。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染