グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

収穫を終える前、ハウスの土の状態を調べます。

2015-06-29 15:56:29 | Weblog
収穫を終える前、ハウスの土の状態を調べます。

例年とちがって、おもいもかけず暖房終了期以降の価格が高騰した果菜類
のハウス栽培。その高価格の影響から、作物の収穫期間をひと月以上も延
長された農家さんも多かったようです。そのような時ならぬ好景気に沸い
たハウス栽培ですが、7月を前にしてようやくハウス栽培を終了される農
家さんがおおくなってまいりました。ということで、来期の作物の高品質
と多収量を目指すために、参考とする土壌検査の時期にあわせての回とな
ります。

 ↓

『収穫を終える前、ハウスの土の状態を調べます。』

施設野菜作が終了するハウスでは、次回の栽培に向けてハウス内
の土の状態を調べて
おきます。なんといっても農業経営では農産物の質と
収量をしっかりと確保することが大切・・・土の診断はそんな良品を多収
する経営の、なにより強い見方になりますからね。

たとえば

  作物が 健康に育った部分 と 病気の出やすかった部分 
  収穫物の 品質の良かった部分 と 品質の悪かった部分
  土の 水はけのよかった部分 と 水はけの悪かった部分

 
などといった“違った生育をする、特徴のある部分の土を、自分なりに工
夫しながら、きちんと区別して採取したのちに検査にだす
”ことを、私は
つねづねお薦めしています。

そうすることには理由があります。


わかりやすい図.jpg 見取り図.jpg


この表。土の検査の実例ですが、こういったかんじで、ハウスのいろい
ろな場所と深さを変えて土を採取して、その後に土壌検査してみると・・・・


検査表2.jpg 検査表1.jpg 


じつに いろいろな土の検査値がでるのが現実 だからです〔詳しい数字
例についは また後日に
〕。

そのいろいろな土の状態を、今回の作での 作物の生育をからめながら
判断するのは、栽培者としての大切な仕事。今後のハウス作のためにも

 自分で土をとる場所をきめて
 ↓
 しっかりと土を採取し
 ↓
 試料を まちがわないように検査に出して
 ↓
 できあがってきた土の検査値と
 ↓
 成績のよかった部分と悪かった部分の土のちがいを
 ↓
 自分なりに整理・判断・加味したうえで
 ↓
 いつでも利用できるように、きちんと保存

しておくこと大事です〔病院のカルテみたいに仕立てます〕。

しっかりとおこなった土の診断のカルテは、あなたの農業経営にとっての
とくに栽培について迷った状態のときの〕なにより強い味方になりますよ。

数字はウソをつきません。 たとえば こんなとき は 。


◎ 広くて・深い 土地の土の検査を、“記録もなしに・てきとうに
  1箇所だけとって、とりあえず検査に出しておく
” なんてふうに
  おこなう土壌検査であっては、生育の判断材料にはなりえません

 51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染




強剪定されることで楽しませてくれる植物。

2015-06-26 21:46:34 | Weblog
強剪定されることで楽しませてくれる植物。


伸びた枝をバッサリと大きく切ること” を、「強剪定/きょうせんてい」
といいますが、そこまでやるのかと思えるほどに強剪定される植物があり
ます。

・・・いかがでしょうか、その 強剪定ぶり。。

まるで東宝怪獣のアンギラスや ガラパゴス諸島にいる海イグアナ、はた
また伝説のドラゴンみたいに見えるほどに強剪定された み姿や如何。


 お花のなかで。.jpg
のの ふぃぎあ?.jpg

と、こんなふうに、冬の間はある意味ゴツゴツとした岩のように硬い造形
とされたこの植物ですが、春になると一転して四方に枝を伸ばし始め5月
の連休明けから梅雨入りの時分になると








 サンゴシトウ 3

のの サンゴシトウ 2

高くそびえたつヤシの株下で、青空はもちろん梅雨のどんよりした曇り空
にも良く映える、鮮やかな赤い刀のような花を咲かせてくれるのです。

この植物の名前は、サンゴシトウ

宝石の「珊瑚」のような色、[たいして目立たないのですが、]枝や茎に
トゲがあるとのことで「刺」、マメ科の植物なので「豆」というのが、こ
の名の由来とされていますよ。

ちなみに 花言葉は 夢・童心・優しい気持ち というのだそうですが、
個人的には “復活” も加えてほしいなと、心底思えてしまいます。

ということで今回は、花の季節はもちろん、脅威的に剪定される冬の間に
も[その姿に]想像力を働かせて楽しませてくれる植物のご紹介でした。


◎ 熊楠が好きだったというオウチことセンダンの花からはじまって
  ブラシの木や ネムノキ、そして今回のサンゴシトウやジャカラ
  ンダ
の開花していく、5月から梅雨明けまでの時期の花めぐり
  いうのも[南九州における]なかなかにおつな贅沢 なのです。


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これでもかというほどに枝を切られに切られちゃう植物。

2015-06-26 01:32:18 | Weblog
これでもかというほどに枝を切られに切られちゃう植物。


次回分の資料として一昨年3月分再掲載です。

 ↓

『これでもかというほどに枝を切られに切られちゃう植物。』

鹿児島県と宮崎県の海岸部を結ぶ国道220号線の、植え込みのヤシ
の根元に植えられいて、枝を“切られに切られていた植物”のはなし 
の つづきです。

毎年・毎年の、たび重なる強剪定で、まるで岩のオブジェと化したか
のようなこの植物にも、春の気配がかんじられはじめました。


 春の気配.jpg


硬い樹皮の表面の、そこかしこから緑色の芽吹きがはじまっています。


 芽吹き.jpg


やがて、


 じつは米ディゴ.jpg


春の訪れとともに、この枝は 次第に伸びていき


 枝が伸びて.jpg


梅雨の時分からは 朱色に近い赤い花 をつける

  爽やかな花.jpg


このような街路樹となって、夏には国道を、みごとなお花の街道へと変
身させます。


 のののデイゴ街道.jpg


というわけで、今回は、マメ科の落葉樹である サンゴシトウの冬の
姿のご紹介でした。


◎  宮崎空港から運動公園を結ぶ・長さ数キロにわたって植えられた
  サンゴシトウ沿いの、 夏の夕刻時のサイクリングはお薦めなの
  です。上の写真の、ずっーと続くヤシの樹を、自転車に乗った気分で
  目で追われてみてくださいね。

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まるで雨季になったかのような梅雨。

2015-06-23 23:38:20 | Weblog
まるで雨季になったかのような梅雨。

熱帯・亜熱帯地帯において、1年のうちでのおよそ1か月以上のながき
にわたって雨が降りつづく時期を雨季というそうですが、本年の南九州
は、まさにこの 雨季 。雨・あめ、また 雨 という気象が5月下旬
から続いています。

そんなまるで雨季の自然条件のもとにおいて、いっけんして生物がいそ
うもないコンクリート張りの倉庫街の木製パレット置き場で、最近みか
けるようになった生物がいます。

 こんな緑のない場所なのに 倉庫 1

 足元で ゴソゴソとうごめく生きもの。 倉庫の生物

そんな生物の正体は・・・




のののの倉庫 カニ

そう カニ。 
昼間っから出てきて、こちらを威嚇さえするアカテガニたちなのです。

普段の・通常の年の梅雨であったら、まず考えられないこの光景。

下流にある生息地から雨水で満たされた排水口を伝って遡ってきたカニ
たちなのでしょうけれど、
本年の降水量の多さを 具象化・具体化したような、そんな出来事だと
思えてしまいます。

いつもどうりであれば 梅雨があけるのは7月。ということで もうし
ばらくの間は、仕事中に車や作業車や作業靴で、カニたちを踏まないよ
うにする努力が必要なようです。


◎ サソリモドキでなくて[まだカニたちで]よかった、とは
  おもいますけれど/笑。

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庭先でのイネづくりは、見るだけでも楽し。

2015-06-22 19:07:31 | Weblog
庭先でのイネづくりは、見るだけでも楽し。


初夏の風薫る 6月。 本年も 穴守稲荷様の境内に毎年恒例となった
バケツ稲が登場しましたよ。

ののの バケツイネ 2015-1

ののののの バケツイネ 2015-2

と、いうことで、そんなバケツイネづくりのおはなしになります。

 ↓

『庭先でのイネづくりは楽し。』


夏場に高温多湿になる日本。東南アジアが原産である「米」という作物
には、最適の栽培条件
が整います。

つくりやすいんです。

そういった意味で、新規就農をめざしている皆さまの技術入門編として、
プランターやバケツを使った稲づくりは おすすめです。いまからタネ
をまいたとして、8月から9月にかけては、だいたい ↓こうなりますよ。


ほら、きれいでしょう。 みごとなバケツイネ.jpg

いちばんのメリットは、まず『稲という植物の体作りと実作りの時期が、
はっきりとしている』ところを学べること。
植物全体に共通する、体つくりの時期である栄養成長期と、実づくりの
時期である生殖成長期 を理解するための良い教材となるんですね。

また、イネの生育にあわせたつぎのような『栽培』を〔規模がちがうだ
けで基本はいっしょです〕体感できるという二つ目のメリットもあります。

 種もみ選び → 種まき → 田植え → 分けつ期 → 

 雑草と害虫防除 → 中干し → 出穂 → 開花 →

 実の充実 → 稲刈り → 脱穀 → 籾すり → 精米


と、いった栽培の進み具合に沿った体験ができる。
場合によっては、収穫したおコメを、さらに餅などに加工もできます
いわゆるミニミニ版六次産業化/笑〕。
ほんとにあきない植物なんです。

さあ、そんなイネ栽培です。 時期的には もちろん収穫も可能な時期・・・
興味をもたれた方は、今年のチャレンジ いかがですか?


・・・そしてこちらは 昨年8月の穴守さまのイネのご様子となります。

実はこんな場所で.jpg 

夏から秋にかけてのお参り時に、おおいに楽しみませていただいてます♪



◎ 夏場の観葉植物としても、じつにきれいなイネ。とくに 出穂
  前のライムグリーンになったときの稲色は とっても 爽やか!

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