グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

けっきょくのところTPP交渉とは。

2016-10-31 14:54:54 | Weblog
けっきょくのところTPP交渉とは。

先の通常国会での継続審議にあたり、今回の臨時国会での参考人
質疑や地方公聴会さらには中央公聴会に加えて テーマ別の集中
審議を おこなうことで一致していたはずのTPPに関する国会
審議。
それはそうですよね、なんといっても TPPとは農業だけの交
渉ではなく、知財電子・商取引・国有企業・金融などなど全30
章にもわたるという膨大な内容の包括協定
なんですから。もとよ
りその協定内容について時間をじっくりかけて審議せねばならな
いのは当然のはなし。

しかし、しかし。その国会審議が、すでに本日10月31日時点で

 衆院TPP特別委員会は31日午前に参考人質疑、午後には安倍
 晋三首相が出席して集中質疑を行う。与党は早ければ同日中 
 にも特別委で採決し、11月1日の衆院本会議で可決、衆院を
 通過させたい考え。


という、重大局面をむかえているだそうです。

と国会での審議が農業分野だけで、しかもその農業分野にしても
協定本体の論戦がとても深まっているとはいえない状態で、情報
開示と国民理解が進まない現状での強行採決ということになれば・・

けっきょくのところTPP交渉とは、日本と日本国民のためとい
うよりも、いわゆる米国[いやむしろ多国籍企業か]のための取
り決めと思わざるを得ないようですね。

ということで、いわゆる アーミテージ・レポートの回の再掲載
分[2015年8月分]は こちら。

 ↓

『TPP交渉参加に熱心な理由[わけ]』

「聖域なき関税撤廃を前提とするTPP参加は反対」としながら
国会決議に反して「聖域のない条約に参加する」ことに、いまだ
に熱心な・熱心すぎる安倍首相。

その理由のひとつとして、いや最大の理由ではないかといわれは
じめているのが、これ。

 アーミテージ・リポート

いわゆるアーミテージ・レポートの存在です。

その真偽はともかく、またご存じの方も多いかとはおもいました
が、とりあえず掲載した次第です。ご参考までによろしかったら。

・・・アーミテージさんご一行に対して

「(前略)アーミテージさん、ありがとうございます。グリーン
 さん、ありがとうございました。そして皆さんがたが本日は、
 おいでくださいましてありがとうございます。
 昨年、リチャード・アーミテージ、ジョセフ・ナイ、マイケル・
 グリーンやほかのいろんな人たちが、日本についての報告を出
 しました。
 そこで彼らが問うたのは、日本はもしかして、二級国家になっ
 てしまうのだろうかということでした。
 アーミテージさん、わたしからお答えします。
 …日本は今も、これからも、二級国家にはなりません。それが、
 ここでわたしがいちばん言いたかったことであります。繰り返
 して申します。わたしは、カムバックをいたしました。日本も、
 そうでなくてはなりません


と述べたといわれる安倍首相であるだけに、ちょっと信じゃったり。


◎ そんな質問を堂々と国会でおこなった山本議員の
  ページは こちら

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜



TPP。宮崎での地方公聴会の反応は。

2016-10-27 18:39:21 | Weblog
TPP。宮崎での地方公聴会の反応は。

環太平洋連携協定(TPP)の承認案と関連法案を審議する衆院特別
委員会が、26日に開いた高千穂町での地方公聴会。

発効後の影響や審議の進め方などについて、地元の農林漁業関係者や
有識者らから意見を聞いたのですが


      


意見を述べた本県側の4人の陳述人からの質問さえみとめられない
いった会の進行と内容に

      


地元からは「地方の声はとりあえず聞いた・・というたんなる実績づ
くり」「表面的な・形ばかりの会議であった」との公聴会の内容に対
する不満に加えて、「採決するのはまだ早い」という これからの特
別委での継続した審議を求める声が相次ぎました。 こちら

けっきょくのところ、今回の宮崎での公聴会では[TPPによって和
牛などのブランド農産物の輸出が増えるなどといったこれまでの政府
からの説明があったにもかかわらず
]日本の代表的な畜産県である宮
崎県においてもTPPへの慎重論が多数を占める・・・という事実が
浮き彫りになったことになります。  → 輸出の実態は こちら


      


以上、TPP宮崎地方公聴会に対する宮崎県民の反応に関する お知
らせでした。 

参考資料として陳述したひとりである 藤原宏志・宮崎大学元学長の
この会における陳述要旨はつぎのとおり。
『TPPには反対。公聴会の意見陳述人も少なく、公表資料もよくわ
からない部分が多い。国の将来を左右しかねない協定がこんな形で審
理されるのが不安。また農産物については補助金が多いアメリカとは
競争にならない
。安全性も問題で遺伝子組換えなど自然にはない食物
は人間にどう影響するのかわかっていない。国民は安全性に問題のあ
る農産物をたべることになり、日本農業は壊滅的な打撃を受ける。』      


◎ それにしてもの 地元選出の国会議員さんたち です。
  TPP反対を謳って政権をとっておきながら、地元の不安
  をよそにしての、この自民党擁護の姿勢・立ち位置。ひと
  りくらいは、TPP反対っていってほしい
のになとつくづ
  く。それにしてもそんなにかぶりごこちがよいのでしょう
  かね、陣笠は。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜



あなたの職への、TPPの影響は?

2016-10-27 14:38:28 | Weblog
あなたの職への、TPPの影響は?
次回分関連で、5月分の再掲載です。



『あなたの職への、TPPの影響は?』

正式合意文書の正文に日本語がないというTPP[英、仏、スペイン語
のみ
]。

交渉の終盤にあたっては “会議をリードしたのは日本”などと豪語して
いた甘利さんにしては、またTPP経済圏の中で米国に次ぐ経済規模を
誇る国であるはずの日本の扱いにしては、あまりに軽んじられた扱いを
受けているようにおもえてなりません。

そんな日本語訳がないTPPの大筋合意文書において心配になる のは、
5月下旬に発表された米国と日本との農業分野でのTPPの影響試算の
違いなのですが、それ以上に心配されるのが

 医療や投資や金融、サービス貿易全般
 さらには国有企業や電子商取引などこれまで貿易協定になかった分野


の国別の試算や解釈のちがいです。そのうちのひとつ「国民皆保険は守
る」と政府が繰り返し発言している医療についてですが、

 TPP発効後は、政府が薬価を取り仕切る今の制度は障壁だといわれ
 る可能性は否定できない。「医薬品の償還価格(日本では薬価)」の
 決定ルールについて将来、協議を行う

といった内容が、じつはしっかりと日米間の英文の交換文書に記されて
いるともいわれています[甘利さんの説明をききたいところですよね]。

さて、そんな英文のTPP大筋合意文書の日本語訳+問題点の分析報告
書が TPPテキスト分析チーム により発表されています。いろいろ
な業種にたずさわれているみなさまの職業や専門分野だけでもいちどご
覧になったらいかがでしょうか・・・ひょっとすると、 

 ある程度の補助や対策のある農業分野よりも、むしろ影響

といった可能性があるかもしれませんからね。TPPテキスト分析チ
ーム のページは こちら です。

ちなみに農業の実際の試算と解釈の違いの例となった5月20日の新聞
記事は こちら 。

ののののの TPP解釈のちがい 日米

 → 参考資料として 「実際の法案処理は前途多難に」は こちら


◎ 交渉分野である「政府調達」。TPP発効後はこの入札手続
  きにも英語での公示文書を作る
ことが努力義務として課せら
  れるといいますから・・大筋合意文書の正文に日本語がない
  というのは、その予行練習だったりして。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜



残暑の蚊にも、ご用心。

2016-10-26 11:15:25 | Weblog
残暑の蚊にも、ご用心。

朝や夕方の時間のガーデニングを楽しむためにも、はやく11月になっ
てくれないかなあ・・・」などとおもってしまうのが南九州のガーデ
ナーの願い。。

その理由は 蚊、ヤブ蚊 の攻撃なんです。

 庭の近くに 溝や水田がある。
 そんな場所がなくても、お墓や竹やぶがある。
 お墓や竹やぶがなくても、
 枯れ葉がある。
 空きカンや空きビン・プラスティック容器に
 古タイヤなどのゴミがある。

そんな環境がすこしでもあれば、ほぼまちがいなくやつらおそってきま
す。すこしでもいい、わずかな水が溜まるスペースさえあれば、彼らは
10月いっぱいまでは生存し繁殖することが可能なんです。

 なぜ蚊がいやなのか。

それは刺されると痒いし、そしてなんといっても日本脳炎などの従来か
らの日本の病気や、最近では特に熱帯性の伝染病に感染させれる危険性
があるからなんです。

 怖いのは デング熱 。

と書けば、日本では大発生していないのに、またまた大げさな・・とい
うあなた、それは認識不足です。デング熱に関してはですね・・・

 日本では、いまは大発生していない!

という表現が適切なんです。そう 「日本では、第二次世界大戦末期の
1942年から45年にかけて、長崎県、広島市、神戸市、大阪市等、
西日本を中心に数十万人規模でデング熱が発生していた」という史実が
あります。
ヒトによって戦地から持ち帰られたデング熱のウイルスが、日本に生息
するヤブ蚊/ヒトスジシマカ[空襲対策としての防火水槽の設置がこの
蚊の発生を助長したといわれています
]によって媒介され大流行した。

2016年のいまとなってはじつに意外な話ですが、聞いたら十分に納
得できる話であるなと思うのです。。

そう思わざるを得ない最近の実例/はなし も あります。

それはおなじくヤブ蚊が媒介する熱帯性の チクングニヤ熱 に関する
イタリアにおける 2007年06月の症例です。当時の新聞によれば

イタリア北部エミリア・ロマーニャ州の二つの村で、インド旅行から
の帰国者がチクングニヤ熱を発症。その後 3カ月間で住民の約6%
にあたる214人が感染し、うち高齢者の死亡も確認された。」と報道
されましたよ。

ちなみにこのイタリアのエミリア・ロマーニャ州。ここの緯度をしらべ
てみたのですが、なんと、北緯約44度付近。

この位置を日本の都市の位置と比較したたのですが、これが鹿児島より
も大阪よりも、いえいえ東京よりも、さらに ぐっとあがっで秋田より
も北にありまして、じつは 北海道網走市と同じくらいの位置だと知っ
て 二度びっくり。

ということで、 

 もう10月とはいっても、ヤブ蚊対策からいったらまだ10月

ガーデナーのみなさま、ヤブ蚊には 十二分に注意しようではありませ
んか[最新のニュースでは薬剤耐性マラリアも確認されたといいますし]。


◎ それにしても、チクングニヤ熱。チクンっで、グンニャリ
  とは、できすぎの感ありあり。
   
51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染



咲いたお花はバシバシ利用します。

2016-10-23 10:23:42 | Weblog
咲いたお花はバシバシ利用します。

いま時分に利用している切り花、それが エメラルドセージ です。
                → ラベンダー編は こちら

気温の高い南九州などでは とかく栄養成長に走りがちで

  大きくなりすぎて咲いても倒れてしまう
  切り花にしても 水が上がりにくい
  お花が ぽろぽろ落ちてしまう 

といった、このエメラルドセージなのですが、

  夏場に、いちど半分ほどの大きさに刈りこみ、そのあとに
  リンサンと苦土[マグネシウム]分の多い肥料を使う

などといった対処法で、ほどよい長さの・花持ちのよいお花ができますよ。

のののセージ6 セージ4
のののセージ3 セージ2

ということで今回も車に積んで、飾っていただけるところへ ゴー


ののののののエメラルドセージ


◎ セージといえばスカシバ といえるほどに
  煩雑に蜜を吸いにきていたホバリングの名手
  のスカシバ
類が、最近なぜかめっきり減っ
  てしまって、ちょっと心配しております。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染