グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

たしかに日本髪の女性に見えるようでもあり。

2015-01-30 16:01:52 | Weblog
たしかに日本髪の女性に見えるようでもあり。


日本髪を結った女性が[水木先生描くところの]クワッというポーズを
とったような姿をしているな

と、見た瞬間に思ってしまった物体。
それが こちら 。

 お菊虫かな。

これはチョウのサナギ。ジャコウアゲハのものとなります。

そしてこのサナギが日本髪を結った女性に見えるのはわたくしだけでは
なさそうで、この虫のサナギの形を

 日本髪を結った女が後手にくくりつけられたる形態なり

などと記した江戸時代の文献などもあるというのですから、ヒトの想像
力というか連想する能力といものは、なかなかに興味深いものですね。

さらにいえば、戦前にはこのサナギが番町皿屋敷のお菊さんに所縁のあ
るものとされ、「お菊虫」と名付けられて販売もされていたというので
すから、昔の方のアイデアとうか商魂というものはたいしたものだなと感
心せられてしまいます。

ということで今回は、ヒトにいろいろなことをイメージさせるジャコウ
アゲハのサナギのご紹介でしたが・・・さあ、あなたはこのサナギで
いったいなにを想像されますでしょうか。


◎ たくさんあるジャコウアゲハのサナギに紛れて、なかには本当の
  皿屋敷のお菊さんの魂由来のお菊虫もひとつくらいはあったりして。。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染




ヒヨドリの群れの食欲に“恐ろしさ”を感じる春。

2015-01-28 16:42:50 | Weblog
ヒヨドリの群れの食欲に“恐ろしさ”を感じる春。

「寒さの激しい本年。年明けてすぐの南九州の平地では、例年になく多くの
 ヒヨドリをみかけるようになってきました。[1月のいまはまだ木の実など
 もありますから被害は少ないようですが] このまま寒さが続いといくとす
 ればヒヨドリの大被害を招いた2012年前後の春の再来 となる予感が
 します。」

・・・と書いて10日あまり。

クロガネモチなどの木の実などが無くなった地域のキャベツ・ハクサイ作で
は、やはり農作物被害が出始めたようです。対策として、パスライトやパオ
パオによる農作物の被覆が開始されました。

ということで別ブログの記事と併せて、2012年当時の記事の再掲載です
がよろしかったら、ご参考に。

 ↓

「ヒヨドリの群れの食欲に“恐ろしさ”を感じた春」

『棚に停まっては切干ダイコンをむさぼり、イチゴのハウスに侵入して
は、熟れたイチゴの果実をつつく。さらには公共の施設の花壇に植え
られたハボタンさえも食い尽くす』

というふうに、この冬、異常なほど数で押し寄せ、すさまじい食欲をみ
せた鳥がいました。 そう、 ヒヨドリ です。

大群ともなれば、いかなる防鳥対策も効果なく、たとえ5センチ角程度
の防鳥ネットを張っていたとしても、そのネットをくぐり抜けては農作
物を襲うヒヨドリの群れの食欲には、見ていて恐ろしさを感じました。

 ヒヨ4

標的とされた作物の茎葉がみるみるがなくなっていくそのさまには、あ
る意味、ゾンビがヒトを襲うゲームを連想させられたり・・・。

キャベツやハクサイ、ブロッコリー、ダイコンなどを作っておられる産
地の農家さんのなかにも、この春にそんな思いをされた方も多いのでは
ないでしょうか。

そして、いま3月上旬。

露地野菜の産地での多大な農業被害をもたらしたヒヨドリの群れは、カ
レンダーの進行に伴う気温の上昇とともに、じょじょに北上しているよ
うです。

しかしあれですね、来年からも今年と同じような事態がおこるようであ
れば、全国規模でのヒヨドリに対する抜本的な対策を立てる必要がある
と思います。でないと、産地が持たないですよ。

以下は、1月下旬と2月下旬に、そんなヒヨドリ被害の激しかった県に
おける実際の被害例となります。 ご参考に 。


 被害例 1

県内有数のキャベツやブロッコリーの産地、糸島市でヒヨドリが収穫
間近の野菜を食い荒らす食害が相次いでいる。同市のまとめでは、最
近の約2カ月間で被害額が4600万円。昨年度のイノシシ被害を既
に上回った。市農業振興課は「この冬は寒さが厳しく、餌を求めて山
から下りているのだろう」とみており、畑の上を覆う防鳥網を購入す
る農家に、費用の一部補助を始めた。
同市によると、ヒヨドリ被害は、過去5年では年間600万-1千万
円で推移していた。ところが、昨年12月中旬から多発し、市全域で
深刻化。昨年度の鳥獣被害で最も大きかったイノシシの3615万円
を、2カ月程度で約1千万円超えた。
同市東でキャベツを栽培する女性(70)は「数時間おきに50羽ほ
どの群れが飛んできて一気に食い荒らすこともある。これだけの被害
は十数年ぶり。防鳥網もたるんでいると玉をつつかれ大変」と頭を悩
ませている。


 被害例 2

津奈木町や芦北町のミカン畑で、ヒヨドリによる食害が拡大している。
特に収穫期を迎えているデコポン(品種名・不知火)では、収穫量が
例年の半分以下に落ち込んだ生産者もいる。
雪が降った年末から、ハウス栽培は無事だが露地物に被害が集中、約
300トンが被害を受けていると予想。例年はあまり食害がない甘夏
にも出始めている。
通常だと荒天時は収穫作業をしないが、今年は被害拡大を防ぐため、
雪や雨の中、収穫を急ぐ農家も多い。農家のひとりは「ヒヨドリは1
千羽ほどの集団で移動し、熟れた果実だけを狙ってくる。人間に勝ち
目はなく、諦めるしかない」と話していた。



◎ 最も効果的だった対策、それは パスライトやパオパオによ
  る 農作物の被覆でした。


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締まった土をやわらかく。

2015-01-22 16:37:21 | Weblog
締まった土をやわらかく。けす


締まった土をやわらかくする道具についてのお話となります。
前回の続編としてよろしかったら。

 ↓

たとえば芝生用の作業機具であるローンスパイクをご存知ですか?

これは 固くなって水が抜けず、通気が悪くなった土に穴を開ける
ことで、芝生の樹勢を回復させるものなんですよ。土に穴が開くと、
水はけや空気のとうりが良くなり、結果的に根の張りが促進される
ことで芝生が甦るというわけですね。

穴あけの目安としては、15センチくらいの間隔をとって、深さ5
センチ前後の穴をあけるのが標準的なローンスパイクの使用方法と
なります。

ちなみに どれくらいの固さになったら穴を開けるのか という固
さの程度ですが、わたくしの場合は

 五寸釘を用意して、忍者張りに投げてみる

なんて、やり方をやっています。

釘が土に刺さらなくなっていたら充分に固いと判断し、そんなとき
はローンスパイクを使います〔限られた面積で試してみて芝の生育
を観察するのもよきかも
〕。

さてそこで、雨つづきで締まった田畑の土の場合ですが・・・やはり
こちらも芝生と同様に五寸釘を投げてみて、固いようでしたらローン
スパイクを巨大にしたような園芸用品で土を起こします。

こういった農機具は、たとえば アルキメデス・ハガネ検索かける
と直ぐに出ますよ
〕などといった名まえで販売されいる農作業用の機
具となります〔長さは120センチ・重さ4キロ弱くらい〕。

これはテコの原理を応用し、人力で地下30センチから40センチに
ある耕盤〔作土の下にできる固い土の層〕を砕くというもので、前述
のローンスパイク同様に、田畑の固くなった土を砕くことで田畑の排
水性や空気のとうりをよくすることで農作物の根域の拡大を促します。

具体的な使用法ですが、

 斜めにして、スコップの要領で地面に刺し込む
 ↓
 足を乗せて体重をかける
 ↓
 先端部分の刃が土に入れる
 ↓
 てこの原理を応用して後ろに下りながら手前に引く
 ↓
 土が起こされる


といった具合に使うのが作業のコツとなります。さらにもっともっと土
がガチガチに硬い場合は、まずは浅く起こし・そのあとで2回から3回
に分けて無理せず徐々に深くおこしていくとうまくいきます〔またこの
機具は本格的なハウス栽培などの場合の支柱のまわりの・機械で起こし
にくい部分などの土の改良にも最適で、お薦めです〕。

ということで今回は、やわらかなの土の畑は、作物の地下部にとっても
気持ちの良いものだ
というおはなしでした。


◎ 最近は水田だけではなく、畑用の中耕除草機もたくさん販売
  されるようになってきました♪ こちら 。


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ジャンボタニシの防除には“田起こし”が有効。

2015-01-21 18:16:55 | Weblog
ジャンボタニシの防除には“田起こし”が有効。

壁一面に産み付けられた ショッキングピンクの卵・たまご・卵 !!
悲しいかな、いまやこれは日本の日常になりつつある光景なのです。

この卵から孵ってくるのは、ジャンボタニシ こと スクミリンゴガイ。

昭和56年頃に海外から食用として日本に持ち込まれて野生化し、関東
以西の水稲やレンコンに大きな被害を及ぼしている貝になります。

画像は こちら 。

 images.jpg


このスクミリンゴガイは繁殖力が極めて旺盛、汚水にも強く、用排水
路やクリークで増殖しながら移動分散し続けています。この急速な増
加に伴い、「昨年までは見なかったけれど、今年になってからの増殖
ぶりには驚いた
」などと農家さんがおっしゃるのは日常温茶飯事のこ
とと
なった感が大いにありますよ〔地区の一斉防除で数十キロとれたり〕。

さて、そして。そんなスクミリンゴガイの防除に最適な時期、それが 
彼らが眠りつく いま、 トラクターで田を起こすこと なのです。

そう、収穫の終わった水田の土の中、5センチ程度の深さで休眠を図る
彼ら地中の貝の貝殻を回転するトラクターの爪で破壊、もしくは地表に
かき出して凍死させる・・・。

この機械的な防除は けっこう効果があるんです。

効果を高めるにはコツとしては・・・ 

  ロータリーの回転数を上げる こと
  そして 低速で耕うんする こと

が挙げられますよ。

この処置を施した水田においては、じつに 90パーセント以上の駆除
率があった
 とする試験結果もありますので、心当りのある地区では、
ぜひ この防除法もお試しくださいね。

そしてもちろん、雑草防除にも田起こしは有効宿根草の地下部を破壊したり、
地表に出すことによる寒さによる防除
]です。


◎ もちろんジャンボタニシのはなしも取り上げて↓ ます。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染





“ピラニア”を連想させられたヒヨドリの群れの食欲。

2015-01-20 17:41:05 | Weblog
“ピラニア”を連想させられたヒヨドリの群れの食欲。


前回ご紹介したクロガネモチ。樹の全体と真っ赤に色づいた実であった
はずだったのですが・・・

のののの ヒヨ2  のののヒヨ3 

前日の昼すぎからヒヨドリの群れの波状攻撃にさらされた結果・・・・
このクロガネモチが[一夜というか30時間ほどたっただけの]翌朝の
9時過ぎには、

ののの ヒヨドリ食害1

ののののののののの ヒヨドリ食害2


同じ樹とは思えないほどに、あれだけあったはずの赤い実がただの一つ
さえもなくなってしまうほどに食べ尽くされしまっていたのには驚かさ
れました。

いゃあ、ほんとにヒヨドリって・・・器用な鳥だと思いましたよ。不安
定な枝にとまりながら、あの大きいとはいえないロガネモチの実を食し
ていくのですからね。そしてなんといっても 早起き/笑。

などと感慨にふけりながら樹のしたをみると

のののののののののののののののののヒヨドリ フン

そこにはやや未熟な実と、そして大量のフン。フン。フン。

出荷するわけではないクロガネモチだからいいようなものの、もしこれ
が当地方特産の切干し大根のかけ干しのタナなどであったとしたら、こ
フンの影響[異物混入の最たるもの!]は多大なものになることだろ
なと、心配せずにはおられませんでした。

つづく。


◎  数多く飛来すれば農作物の大害鳥になることもあるヒヨドリ。
  そんな ヒヨドリ害のでた年のはなし は こちら

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