グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

天候不良後や価格暴落後は・・・逆にチャンス!

2015-04-29 16:06:25 | Weblog
天候不良後や価格暴落後は・・・逆にチャンス!

年末から年明けにかけての露地野菜の出荷価格は近年にないほどの暴落状態
であったのですが、その後に植えつけられて4月から出荷されている露地野
菜の出荷価格は、最近まれにみる高値
を記録しています。 ということで、
昨年の10月の記事の再掲載です。「台風被害」を「価格暴落」や「日照不
足による生育不良」に置き換えてお読みいただければと、考えております。
前回の、天候不良を予測して あらかじめマグネシウム肥料を追加しておく話
と併せて、よろしかったら ご参考に。

 ↓


定植直後から結球が始まる前のあいだに、台風などの強い風雨 に叩かれた
葉もの野菜の株は、[生育遅れや結球不良といった]生育が順調に進まない
状態
に陥ることが多いものです。

しかし、こういった状況は農業経営にとって、もちろんチャンスになります。

 出荷される野菜の生育が遅れる
 ↓
 出荷される野菜の絶対量が少なくなる
 ↓
 出荷される野菜の価格が高くなる

のが当然のなりゆきだからです。

その状態を見越して、台風通過後に

  症状にあった病虫害対策をほどこす
  リン酸×苦土中心の液肥[アクセル2号など]葉面散布をする
  リン酸×苦土中心[マグホスなど]の追肥をする
  畑が乾いたら、畝間をかるく中耕して根の動きを促す
  朝晩が冷え込む場合は、被覆資材[パスライトなど]で保温対策する
  生育が順調になってから、チッソのはいった肥料をほどこす

などといった対策を圃場の野菜の状態を見ながら適宣速やかにおこなってい
くわけですが、実際のところ こういった対策をおこなった圃場と おこな
わなかった圃場では、はっきりとした生育のちがいが、でてきていますよ。

ということで今回は、列島を縦断した台風19号が過ぎ去って1週間という
状況のなかで、天候不良後は逆にチャンスにもなるという[豊作貧乏とは逆
のケースとなった
]おはなしでした。


◎ そしてまた、例年台風の襲来がなくなる10月中旬以降に定植を予定
  しているという、台風がくることを予測した経営もあります。そのよ
  うな圃場では10月中旬に定植適期となるように仕立てられた苗が、
  台風後のみごとに続く秋晴れのもとで 順調に定植
されていっていま
  す[ただしこの作型は台風がこなければ、生育がおくれがちになるた
  めに不利にもなったり
]。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」 「 本当は危ない有機野菜