脳脊髄液減少症患者のつぶやき、「とりあえず、生きてみよか・・・。」

過去から現在へ、脳脊髄液減少症、体験克服記。

首のしめつけ感 1

2007年01月10日 | 症状の説明
昨日今日といい天気でした。
体調もずいぶんと楽になってきました。

ここのところ、低気圧の影響か
ろれつがまわらない症状と共に
久しぶりに舌の半分の軽いシビレを感じていました。

また、
首が、常に誰かに締め付けられているように、
苦しい症状も再発しました。

「この首のしめつけ感」は
今回、非常に苦しかった症状のひとつです。

これでも、治療後、かなり症状は軽くなりましたが、
調子が悪くなると、今もこの症状が出現します。

この症状も、「脳脊髄液減少症」と診断されるまで
どこをどう検査しても「異常なし」で、訴えても
医師に相手にされない症状でした。

「脳脊髄液減少症」の悪化で診断がつく直前の状態は、
今よりもっともっと苦しく、
その絞首感は、
まるで見えない手に、じわじわと毎日、
常に締め上げられる拷問を、受け続けているようでした。

けっして大げさな表現ではありません。
本当にまるで、首を締め上げられているように、苦しいのです。

まだ原因不明だったころ、この症状が
「呪われている」とか、
「悪霊に取り付かれている」とか
もし言われたら、
信じてしまいそうなほど、リアルな首のしめつけ感です。

悪霊の両手が、背中から這い上がり、
頚動脈のあたりをミシミシと常に締め上げる感じです。

悪霊の手の指の1本1本が、
まるで首に食い込んで、首を圧迫しているような、
七転八倒の苦しさなのです。

呼吸が楽にできず、
苦しくて苦しくて、その手を払いのけようとしても
けっして払いのけられず、首にへばりついて離れない感じです。

陸上にいながら、
まるで水中でアップアップと溺れているように
呼吸が苦しいのです。

治療前がこの症状がひどく、
ブラッドパッチ直後にとても楽になりましたが、
退院後から、3ヶ月間くらい、
一時的にこの症状が悪化したかのようになり、
苦しみぬきました。

そして、3ヶ月過ぎてから徐々に楽になっていきました。

さらに半年後にさらに楽になり、呼吸もしやすくなり、
散歩に行けるまでになりました。
(最近散歩になかなか行けませんが・・・

このへんのブラッドパッチ後の変化は、また改めて書きたいと思います。

この症状が非常に重く苦しかった治療直前と
退院後の3ヶ月間、
本当に毎日が、
首を締め上げられる拷問を受け続けているようでした。

昔、原因不明のこの症状で苦しみ、
「悪霊のせい」と言われて信じ、祈祷にすがるしかなかった人々の中には
「脳脊髄液減少症」の人が少なからず混じっていたと思います。

体を起こしても苦しく、横になっていても苦しく、
身の置き所がない苦しみで
まさに生き地獄のようでした。

ブラッドパッチして退院後、
この症状が一時的に元の状態か、悪化したかのようになりました。
しかし、どんなに苦しくても
近所に助けを求めて駆け込む、理解ある医師も病院もないのです。

たとえ、頼めばしぶしぶ点滴などしてくれる医師や病院があっても、
自力ではとうていそこまでたどりつけないのです。

ひたすら自宅で寝て、耐えるしかなかった日々。
今も、こうして天候などにより体調が崩れ、苦しくても、
私には、症状を和らげてくれる、病院が近所にないのです。

地域には、
大学病院も、総合病院も、脳神経外科や神経内科のクリニックも
有り余るほど、たくさんたくさんあるというのに

どんなに苦しがっていても、
「脳脊髄液減少症」と診断名がついていても、
現状の医師たちの多くは、
「病人」と認めて真剣に対応してくれないのです。

風邪などでも、社会に認知された病態なら、
たとえ、軽症であっても、
いつ、どこへ行っても、一定の医療が受けられるというのに・・・。

病気と認められていない症状は、どんなに苦しくても、
駆け込む病院がなく、頼る医師もなく、

時代劇の病人のように、
苦しみもだえながら、
自宅でひたすら水分を取って寝ているしかないのです。

まるで、タイムスリップして、
江戸時代の病人になったかのようです。

患者の置かれた状況は、本当に悲惨です。

病院に駆け込んでも、冷笑されるだけということを
長年の体験からわかっているので、
どんなに救急車を呼びたいほどに呼吸が苦しくても
治療前もひたすら耐えました。

今でもそうです。

まるで、医療後進国にいるような、
医療過疎地、無医村にいるかのような、錯覚さえ感じます。

(つづく)
コメント (14)
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