脳脊髄液減少症患者のつぶやき、「とりあえず、生きてみよか・・・。」

過去から現在へ、脳脊髄液減少症、体験克服記。

冬の夜空

2007年01月31日 | ブラッドパッチ後の変化
年末年始に
ちょっと無理して、夜、出かけた。

夜道を歩いて、初詣と、どんど焼きに行った。

念願の夜の外出は、とても新鮮だった。

その時、はじめて、夜空の星に気づいた。

澄んだ夜空の、輝く冬の星たち

「なんてきれいなんだろう。」とうっとりした。

ぼやけた目でも、メガネをすれば
南の空に、
オリオン座と冬の大三角が見えた。

冬は空気が澄んでいるせいか、
本当に星がきれい。

大晦日は具合が悪かったが、
夜の11時半ごろになって家族に、初詣に誘われた。

いくら近所でも、
体が苦しくて、行きたくなくて、

「人の苦しさも知らないで・・・」と泣きたいような気持ちと、
リハビリの成果を試しに、
出かけてみたい気持ちと半々だった。

好奇心に勝てず、
一緒に出かけ、夜道を歩いた。

大晦日から、新年にかけての
年をまたいでの外出。

近所だけれど、
近くまで車で行って、そこから歩いた。
新年の瞬間を、除夜の鐘を聞きながら、外で迎えた。

大勢の人々に囲まれて
共に新年を迎えた自分が、なんだか不思議な感じがした。

一年前には、考えられなかったことが、
今、体験できていることの不思議。


また、
年が明けて何日かが過ぎ、
近所のどんど焼きも見に行った。

夜空に浮かぶ炎。
はしゃいで走りまわる子供達。

短時間の外出だったけれど、
そんな地方の夜の行事を見るのは、なんだか心地よかった。

「脳脊髄液減少症」の悪化で、
体を起こしていると苦しくてたまらず、
思うように動けなかった1年前には、
考えられなかった、夜の散歩。

それが、ブラッドパッチ治療を受けて、約1年たって
体験できるようになった。

年末年始の行事が体験できたことも、とてもうれしかったけれど、

何より、ひさしぶりに見る、
夜空の広さ、星の美しさに、驚いた。

昨年の秋には、空を見上げるのもつらかった首も
ずいぶん楽になって、天を見上げられる。

冬の星座を見ていると、
壮大な宇宙の広さに比べ、
自分の存在や、苦しみのちっぽけさに気づいた。

今までの人生を、
この病気に振り回されたことへの怒りと悲しみや、
これからの不安、現在も続く苦しみを、
星を見ている一瞬は忘れていられる。

夜空や宇宙やプラネタリウムが大好きだった
少女のころの自分も思い出した。

大人になって、
子供のころの、夜空の星を見上げて、宇宙に思いをはせたころの
ワクワクした思いをずっと忘れていたけれど、

ふうっと、あのころの気持ちもよみがえってきた。

星はあのころと変わらず、
同じように輝いている。

そんな当たり前のことさえ、忘れていた私に、
気づかせてくれた、冬の夜歩き。

冬の夜空は今日も澄んで、
星はいつでも、誰の上にも同じように輝いている。

そんな体験をした1月も、今日で終わり。

日もずいぶん延びてきた・・・・。
今日は4月並に暖かくなるそう・・・。

先日、公園にピンクの花(梅?桃?)花も咲いていた。

まもなく立春。

月日がたつのは早いなぁ。



コメント (10)
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