粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

日韓「歴史認識」最終戦争

2015-05-23 22:53:59 | 厄介な隣国

今、韓国では政府を挙げて、明治日本の産業革命遺産」の世界遺産登録阻止にむけて決死のロビー活動を続けているようだ。韓国に訪問中のユネスコのボコダ事務局長に対して、朴槿恵大統領、尹炳世外相、さらには国会外交委員長までが対談を申し出て、世界遺産登録を見送るよう要請したという。

韓国国内の世界遺産登録をユネスコ議長に要請したのならわかるが、他国のことをいわれても議長は面くらったことだろう。議長の立場としては中立を通さねばならず、韓国に理解を示すことはあっても相反する二国の一方を肩入れすることはできない。それを無理強いする韓国の異常さが際立っている。

これほどに自国のことではなく隣国の成功を拒む韓国政府の真意はどこになるのだろうか。日本の世界遺産が登録されないことで韓国側が特別経済的利益を得ることはない。単なる「気休め」に過ぎない。むしろ、これによって日本人の反韓感情をますだけで却ってマイナスでしかない。

しかし、韓国では歴史認識という魔物が朴槿恵大統領を中心に支配して国政を動かしている。朴槿恵大統領は就任以来、この歴史認識を重要なスローガンとして日本に強硬な姿勢を国民に示すことで、ある意味政権を維持してきたといえる。

特に慰安婦問題では日本政府に謝罪と補償を求めて、安倍政権に対して強硬な態度を取り続けてきた。しかし、安倍首相はこの韓国の要求に応じることもなく、歴史認識で一歩も譲歩する姿勢をみせていない。それが結果的に奏功して米国を始めとして世界的に安倍政権を好意的に評価する流れが出てきている。

韓国が歴史認識で日本を貶めようとしたが、逆に韓国に対して疑問を示すようになってきた。たとえば、安倍首相が米国の上下合同総会の演説を韓国は阻止しようとしたが、それも失敗に終わった。安倍政権をこの演説で米国政府の支持を取り付け、韓国の主張する歴史認識は完全に米国ではかすんでしまった。

これは、韓国にとって大敗北であるが、この失態をカバーする最後の対象がこの日本の世界遺産登録阻止である。韓国政府はこれを死に物狂いで動くであろう。もし阻止できず登録がされれば、それこそ韓国政府の致命的敗北になる。最低限、外相の引責辞任は間違いないが、この時点で朴槿恵大統領の政治基盤は完全に崩れてそれこそレイムダックになってしまう。

だから、世界遺産登録が決定する7月上旬が日韓歴史認識最終戦争になると思う。この戦争に向けて安倍政権は危機感をもってロビー活動を行っているようだ。しかし、油断は禁物だ。韓国のなりふり構わない妨害活動に注視してあらゆる防護策を講じる必要がある。仮に韓国の妨害活動が失敗に終われば、日韓関係は新たな局面を迎えることになる。もはや韓国は歴史認識を持ち出すことも出きなくなるかもしれない。その分水嶺がこの世界遺産登録を巡る攻防といえる。