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今宵も劇場でお会いしましょう!

おおるりが赤裸々に綴る脱線転覆の感想記!(舞台やライブの感想です)

「美の教室、静聴せよ」展

2007年09月17日 10時30分55秒 | 美術館/博物館/展覧会
横浜美術館で、森村泰昌さんの「美の教室、静聴せよ」展に行ってきました。

この展覧会は、西洋美術史上の名画に描かれる登場人物に、作者の森村泰昌さん自身が扮した約80点もの作品を、まるで学校の授業を行っているかのように紹介していく参加型の珍しい展覧会です。

会場の中には、授業の受け方を説明するホームルール、一時間目から六時間目の各教室、そして放課後の広場といった、八つのブースに分かれています。イヤホンを借りて森村さんの講義を聴きながらの授業は、本当の一時間ではなくてそれぞれ10分くらいで終わります。
以下はその復習ね。

一時間目「フェルメール・ルーム」……絵画の人物に森村さん自身が扮装し、メークまでしてその世界を独自のイメージを加えて再現したもの。

二時間目「ゴッホ・ルーム」……ゴッホの自画像に森村さんがなり、またセザンヌのリンゴの一つ一つにも森村さんの顔があります。

三時間目「レンブラント・ルーム」……またまたレンブラントの自画像に森村さんの顔。その解説の中で、「画家の人生は、不幸になっていけばいくほど深い作品になる」というのは印象的でした。レンブラントはどんどん負け犬になる人生だったそうですが、その自画像は歳を経るごとに深いのです。
その顔を再現する森村さんは、「自画像は自分自身を見つめなおすこと」とも仰っていました。

四時間目「モナリザ・ルーム」……「真似る」ということは「学ぶ」ことだそうです。モナリザが妊婦で裸体になっていたりします。教室には「モナリザの微笑み」に顔の部分をくりぬいたものがあり、「どうぞそこに顔を入れ鏡に写して、みなさんもモナリザを真似てください」と言われました。
もちろん、真面目な学生の私は実習いたしましたよ。

五時間目「フリーダ・ルーム」……フリーダは眉毛の太い、うっすらと髭さえも見える力強い強烈な印象の女流画家です。そのフリーダにも森村さんが扮しています。森村さんは五十代後半の男性ですが顔立ちが整っているのとメイクやPCその他の技術で女性にも子供にもなれるんです。

六時間目「ゴヤ・ルーム」……「笑い」をテーマにしています。人類は戦争をやめて、どちらが先に相手を笑わせるかで競えば幸福になれるのに……などという想いが込められているそうです。

放課後「ミシマ・ルーム」……三島由紀夫さんのパロディです。森村さんの芸術に対する主張が、三島由紀夫の自殺直前の場面で再現されているビデオです。

そして、一通り授業を受けると試験があります。
私は五問中一問間違えましたが、試験を受けた生徒全員に修了証とバッジがもらえました

以上、珍しく大変真面目にレポートを書いてみました(笑)

あぁ~、復習なんて久しぶりだ~。
でもこんな面白い授業ならまたやりたいわ。
美術に疎い私にはうってつけの展覧会でした。

あ、このままウケもオチもありません。
コメント
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