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別の例での巻線抵抗誤差判定エクセル。

2022年08月17日 | eつれづれ

二次タップ120-110 Vを短絡してレアショート(層間短絡)想定してΩ値を測定。

この場合の抵抗値は8.5Ω減少し、5%誤差を3倍以上超過、不合格判定となる。

電圧低いのでテスターΩでも、この程度は判断出来る。

トランスの『巻線抵抗(直流抵抗)』とは

トランス(変圧器)の巻線抵抗は、トランスの巻線である銅線の直流抵抗のことを指しています。

理想的なトランスには巻線抵抗はありませんが、実際のトランスには1次巻線と2次巻線にある程度の抵抗値(巻線抵抗)を持っています。

この巻線抵抗による抵抗損は銅損と呼ばれています。銅損PC

  • 1次巻線の巻線抵抗をR1[Ω]
  • 1次巻線に流れる電流の実効値をI1[A]
  • 2次巻線の巻線抵抗をR2[Ω]
  • 2次巻線に流れる電流の実効値をI2[A]

とすると、次式で表されます。

PC=R1I12+R2I22[W](1)

巻線抵抗は英語では「Winding Resistance」と書きます。

  • 1次巻線や2次巻線の漏れ抵抗、浮遊容量、鉄損抵抗などは省略しています。

トランスの『巻線抵抗(直流抵抗)』の測定方法

トランスの巻線抵抗(直流抵抗)を測定する際、インダクタンスの影響を受けないようにするために、直流で測定します。

1次側の巻線抵抗R1[Ω]は、1次巻線の両端に測定器(テスターやLCRメータ等)を接続し、抵抗値を測定します。

同様に、2次側の巻線抵抗R2[Ω]は、2次巻線の両端に測定器(テスターやLCRメータ等)を接続し、抵抗値を測定します。

巻線抵抗を測定する際、測定端子以外はすべて開放して測定します(測定器以外は何も接続しないということ)。

また、インダクタンスの影響を除去するために、測定器の値が一定になった後に表示値を読み取ります。

2端子法と4端子法

1次巻線や2次巻線の巻線抵抗の値が低い場合、4端子法で測定した方が良いです。

4端子法は、低い抵抗値を高精度に測定する方法です。

4端子法では、『測定器から出ているリード線の配線抵抗』などを無視し、測定対象の抵抗値のみを測定することができます。

ハンディミリオームテスターSK-3800も基本4端子法。

高圧気中負荷開閉器(VT内蔵PAS)例の場合、巻線誤差5%として、二次側より試験器電源をとりPAS試験する素人の場合

焼損、爆発、波及事故...レアショートは巻線抵抗値が250Ω以上、低下したら程なく過熱、焼損爆発、波及事故となる様だ。

くれぐれもPASのP1.P2の100Vより試験器電源はNGだ...ベテランとなると怖い物知らず、素早く試験しているバカもいるが!。

ミリオームテスターで測定するコイル抵抗のレアショート(層間短絡)は、メーカー規格値と比較しても5%誤差範囲内は限界があるだろう。

とりあえず高圧電動機銘板控えてメーカーの回答待ち。