eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

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原発停止論議盛んだが

2011年06月26日 | eつれづれ
6月7日に海江田万里経産相が会議に提出した資料を見てほしい。
他の電力会社からの融通を含めても東北電力は供給力が1370万キロワットに対し、最大電力1480万キロワットと110万キロワットの不足に陥る。東京電力も620万キロワットの不足だ。東北電力の不足率は7・4%、東電は10・3%で、8月までに何とか電力を調達したいのだが、すでにこのデータは他電力会社からの融通を含めて算出している以上、劇的なデータの好転をもたらすような新たな電源を見いだすのは困難と言わざるを得ない。結局のところ、この夏が冷夏となって最大電力が伸びずに済むか、目標15%の節電で乗り切る以外にない。それができなければ大停電という冷や冷やな戦いである。
ここで頭をよぎるのは、やはり浜岡原発の停止である。浜岡原発の供給力は362万キロワット。東電管内の不足電力の半分ちょっとというレベルだし、融通にあたっては周波数変換なども必要とはなる。だが、首都圏がのどから手が出るほどに電気が欲しいときに、あてにできる大口電源の一つとはいえよう。それを菅首相は停止させて失ってしまったのである。
その結果、中部電力はどうなったか。管内に限っていえば、夏のピーク時に見込んでいる最大電力を何とか上回ってはいる。しかし、首都圏で不測の事態が生じる恐れがあるからといって、中部電力が融通するにも、予備力はわずか64万キロワットに過ぎない。融通しあうには予備率が最低でも3%は必要だ。安易に融通すると、自分の管内で足りなくなる事態が生じるからだ。
菅首相の政治判断はおおむね好意的に受け止められている。しかし、こうした検証を経た上で拍手を浴びたわけではない。見方を変えれば不測の事態に備え融通可能だった電力源をみすみす人気取りで人為的につぶした、とも言いうる話でもあるのだ。

コメント:
電力会社は本当に停電されても良いのですか...皆、困りませんか。経済活動ダメージどの程度なるのか推測されますか。人気取りのバカな発言ばかり、何かあったら国が全部、保証してくれますか。これも電力会社の負担ですか。
こうなったら経済、復興もパーとなる。将来人口減少で電力も要らなくなり原発も不要となりますと記事があったが、税収、会社も無くなり、お国どうやって生きていくのか。バカも休み休み言って下さい。知人の奥さんだがコバルト治療、数十年やっている人の話、ガン良くもナラズ悪くもナラズ現状をキープしているだけでも生きるためには放射線治療をしなければ成らない。