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380万kW発電稼働間近

2011年06月22日 | eつれづれ
東京電力広野火力発電所(福島県広野町)は全5基・計380万キロワットの運転再開に向けた工事が大詰めを迎えつつある。15日に5号機が最終確認の連続運転に入った。1~4号機は7月以降、順次運転を再開する計画で、発電設備の修理や点検、仮設事務所の建設など様々な工事が同時に進行する。ピーク時には作業員が3千人規模まで増える見通しだ。
東日本大震災以降、東電は供給力確保に努めてきたが、今夏に間に合う大型電源は広野火力ですべて出そろうことになる。 “最後の砦(とりで)”と言っても過言ではない。「重要な役割を担っていると現場の誰もが感じており、モチベーションは高い」(清水誠所長)
構内には、がれき、つぶれた車両が大量に残っており、至る所に津波の痕跡が…。被災当初からの道のりを振り返り、清水所長は社内外のあらゆる関係者の尽力に感謝しつつ、あらためて気を引き締める。「発電所の役割は安定供給に貢献すること。運転再開はあくまでスタートラインだ」
「言葉が出なかった。自然の強烈さを思い知らされた」。東京電力広野火力発電所の清水誠所長は、東日本大震災から一夜明けて惨状を目の当たりにした時の印象を、こう話す。
地震から間もなくして巨大な津波が北東と南東から襲いかかり、構内全域が冠水。自動車と大量のがれきが押し流され、一部はタービン建屋の搬入口シャッターを突き破った。被害車両は約450台にのぼった。
東電の火力では最も深刻な被害を受けたが、日頃の訓練が実り、構内にいた約1400人全員が安全な「台地上」「タービン建屋3階」に無事避難できた。主要機器に大きな損傷がないことも幸いだった。夏に間に合わせる――。運転再開の目標を明確にして、現場は奮い立った。
最初に取り組んだのが排水だ。仮設ポンプを約30台投入し、膨大な量の海水を懸命にくみ出した。半地下構造になっている3~4号機のタービン建屋1階部分は、床面から約5メートルの高さに浸水の跡が残る。
排水の次は泥、がれきとの格闘が待っていた。タービン建屋内は配管や機器に新たな損傷を与えないよう、主に人力で撤去した。冠水した設備は入念に洗浄、修理する。経験したことのない作業の連続だった。また、福島第一原子力発電所から南方20キロメートル強という立地を踏まえ、構内の放射線量を計測し、作業員の線量を管理して不安を取り除いた。
当初は水やトイレが不足する過酷な労働環境だった。被災した社員、作業員も少なくないはずだ。「泥まみれで黙々と作業する姿には本当に頭が下がった」(清水所長)。火力をはじめとする様々な部門の応援や、メーカー、ゼネコン、協力会社の全面的な協力も心強く、大きな力となっている。
関係者一丸の努力で困難を一つずつ乗り越えながら着実に前進し、ついに運転再開が見えてきた。比較的被害が少なかった5号機は、15日から最終的な確認を行う連続運転に入っている。そして1~4号機の復旧作業も急ピッチで進む。「広野火力380万キロワットは、この夏の安定供給に欠かせない」。現場の思いは一つだ。

コメント:
380万kW稼働とあるが電気の安定供給に寄与する現場の復旧工事関係者に敬意を表する。
電力は国の根幹、独占又は国営しか無い...研究開発、技術者、技術力、経験、資金力、ノウハウ、新規参入など余地が無い現実なのだ。産業界トップも24時間、安定供給がなければ経営成り立たない自然エネルギー発電など、ハッキリ言ってドウデモ良いこと。
それにしても380万kW発電は、とてつもないパワーだ。

経団連トップも懸念(バカと言わんばかり??)を表す。選挙ともなれば公務員、家族含め(地方公務員にも給与削減)誰も民主党などには入れないだろう既にガラガラと崩壊の末期となるか。