心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

木簡のように生きたいなぁ

2008-09-20 | 木簡

                          木簡節臨 (半紙)



今日はかなりな寝坊です 
ここんとこずっと忙しかったり、毎日血圧が上が80代、下が40代という低血圧が
続いてるのも原因なのか、体は重く、食欲、活力がなく。。

今日は寝られる~と思って寝たら、起きたらお昼過ぎでしたたた。。まだ眠れる。。

今日のは、木曜日の書道教室で書いたもの。
ちょうど同じところを臨書しているお二方に、それぞれのイメージとか好みを想いながら。

半紙に4文字を並べて書いてばかりでは、文字同士がよそよそしいしってことで
薄墨で枠を書いて。

上はKさんに、太くたっぷりとした線で、ゆったりと、元気が出るように!って。
Kさんはいつも、飾らず素直で力強い書を書かれる。

下のはEさんに。
細身の線で、ちょっとオシャレっぽく書いたつもりなんだけど。。 



2つ目の「遂」のしんにょうと、最後の「得」の寸の縦棒の、共に背中を見せて
離れていきながら、紙全体を見渡すと、その終筆の流れの先が大きな円を書いて
作品全体を包んでいるように感じる・・と思うのは私だけ・・かもしれないけど 
あ、これ、いつもの自画自賛ね

ともあれ、木簡の魅力は、この広い世界観だと思う。

実物は幅1cm位の木片に書かれているものもあるのに、どうしてこんなに
伸び伸びと自由でおおらかなんだろう・・って、惚れ惚れしちゃう。

スケールの大きい、伸びやかな木簡のように生きたいなぁ 

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忙しい一日

2008-09-19 | つれづれ
                     (寸松庵:小色紙 100金の籠に)



昨日は私にとっては、忙しい一日でした。
体力ないので結構ヘロヘロ・・

午前中は書道教室、実家でランチを頂き、午後からは展覧会へ。
絵手紙教室のUさんが、市内の方々の作品展で特選賞を取られたというので
お邪魔してきました~。
書、絵手紙、陶芸、手芸、写真、水墨画、パッチワーク、刺繍等々
すごい点数にびっくり!(↓会場)



 
 Uさんの作品。           お隣の同姓の方・・もしかしてご主人様?

いいですね~。ご夫婦で (・・って違ったりして?

拝見していたら、なんと蘭秀会のKさんの作品も発見!
昨日ちょうど、Kさんが入院、今日手術と伺ったばかりだった。。
無事、手術が終わり、お元気になられることをお祈りしています。。

  ←蘭秀会でも大作を書かれるKさん


それから図書館、100円ショップ、画材屋を回り、一端帰宅。

そう。。昨日は新しく始まる講座「心に響いたことばを書く」の体験教室が
19:00からあり、猫たちにご飯をあげて、インコを寝かせてから再度外出。

やっぱり緊張しました~。
でも、皆さんとても楽しい!って言って下さり、来月からなんとか講座を
始められそうです。 ありがとうございますう~

最初は半紙にあれこれ書いて、最後に小色紙に書いたのものを100円ショップで
買って来た竹のざるのようなものに貼って、完成!
印は、私が消しゴムで作りました~。

皆さん、最初に書いたものと全然違って、それぞれに満足されたようで~


     ↑どちらもなかなか大胆です

 
↑こちらは父子でご参加。右はお父様。夢をイメージされたそう。

帰宅したらもうそのまま布団へバタン・・深夜まで爆睡。。
意外とかなり・・緊張してたんですかね~

昨日はヘロヘロでしたが、よき出会いがあってしあわせっ
おっし! がんばろ~っと

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癒しときどき豪胆

2008-09-18 | 木簡

                          (木簡臨書 部分) 



半切に書いた木簡の一部分。画面上、色の反転処理をして。

ほんの数年前に書いたものだけど、線が強いなぁ・・と自分を振り返っている。
あの頃の方が自由だった気がする。
怖いものがなかったというか。

かと言って、今が不自由で怖いものに囲まれてるわけじゃないんだけど。


今の時代、癒し系に人が集まるけれど、そればっかりではきっと何か物足りなくなる。
癒されつつ、どこかでハッとするような爽快感や、強さ、明るさも必要なんだ。。

いつも強さだけを求めていると、弱いものが見えなくなる。
と言って、いつも穏やかさだけを求めていると、気骨がなくなる。

心が強くて頑張っているときには、たまには癒しを
心が弱く彷徨っているときには、豪胆なものを求めるのもいいのかもしれない。

・・・と、ふと。。

で、今日は・・っと。
どちらを探しているのやら。。

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花に嵐のたとえもある

2008-09-17 | 植物・畑・公園


昨夜、今年2度目の月下美人が咲いた。今回は2つ。直径は約20cm。
一夜限りの妖艶な花。

実は今夏、他に2つ蕾をつけたのだけど、残念ながら途中で落花。
風がいけなかったのかなと思い、今回は蕾を見つけてすぐ室内に入れたせいか
無事に咲いてくれて、ほっとした。

ちなみに今夏1回目の開花の様子はこちら→一夜限りの月下美人

このブログは16日から17日にかけての深夜に書いているので、まだ咲いてて
何ともいえない甘い香りを部屋中に漂わせてる。

でもこんなに美しいのに、朝になるとしぼんでしまうわけで。。


出会いがあれば別れもある。
ふと、そんなことを思った。

「花に嵐のたとえもあるさ さよだらだけが人生さ」

もともとは中国の于武陵(うぶりょう)の五言絶句を、井伏鱒二が訳した
「サヨナラダケガ人生」って本の一節で、いろんな人に愛されたことば。
昔よく読んでいた寺山修二の本にも、このことばはあちこちに登場していたっけ。

そんな・・寂しいことば・・と思うなかれ。。
こうは思いませぬか。

どんなに美しく咲いている花だって、突然の嵐でその全てが失われることもある。
人生って、そういうどうにもならない圧倒的な儚さを持ったもの。

それは人間に限らず、この世の命が背負ってるどうにもならない事実なんだから
いつまでも泣いていないで、前をみて歩いて行こうぞよ。

月下美人、こうしてみると千手観音みたい・・

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本質が見つかると by 武田双雲さん

2008-09-16 | 書の話
         写真の「らしい」の左の文字は、「芽風」と書いてあるらしい         
         センソユニコっていうファッションブランドとのコラボレーションのブランド名     



行ってきました~昨日。 武田双雲さん のトークショー。

意外にも背が高く、テレビで何度か拝見していたせいか、初めてお会いした気がせず。
いや・・きっとあの人なつこいお顔と、話し方のせいかな。

それにしてもよく喋る。スタートして終わるまで、息つく間もなく 

でも結構わたし、頷きながらわかるわかる! 同じこと考えてるかもって思うとこも多々。

実は双雲氏、最近一部ネットでは中傷されているらしい。
その記事を読んだけれど、何の目的があるのやら・・と、心地よいものではなく。

ご本人もそのことに触れ、こんな話を。

面と向かって言われるのではなく、顔の見えないネットでの発言には、
初めはかなり傷ついたけれど、今は批判してくれる人がいて成長できたと思っている。

批判されればされるほど、本質が見えてきた。
これはいらないもの、これは大事にしたいもの、これは守りたいもの、
自分の自信は何か、自分は何を目指しているのか・・その整理ができたんだ。
自分の本質は何か、それが見えたら楽になった・・と。

素敵だなって思った 

正直言って、双雲さんの書の作品は・・何て言うか・・
私の心にす~っと響くものではないけれど、それが彼を好きか嫌いかを決定するものではなく。

作品は今や新聞や雑誌、テレビでもよく拝見するけれど、う~ん・・と思いつつも
どこか魅力を感じていたんだけど、昨日ご本人のお話を伺えてそれがわかった。
応援したいなって思える魅力のある青年だなって思った。(ちなみに33才らしい)

うん。なかなかよいお話をたくさん聞けて、私も確認できたところ多々。多謝。
その確認できた話は、またそのうち~。

心ニュートラルにあると、発見も出会いも広がるってもの!


0  
トークショーのあとは、著書を購入した方に一人一人サインをされ。



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敬老の日のお祝いに

2008-09-15 | つれづれ
                          (半紙)



今日は近くの伊勢丹で14:00~、最近TVにもよく出ておられる武田双雲さんの
トークショーがあるというので、お昼から母と出かけようと思ってま~す。

何か刺激をもらえるといいなぁ 

今週木曜夜から、某カルチャー教室にお誘いを受け、新しい教室を始めます♪
書道教室っていうんじゃなくて、「心に響いたことばを書く」というタイトルで
自分の好きなことば、文字などを、講座内で作品に仕上げていくというもの。
表具や額といった、飾るための仕立ても自分で作るようにしたいなと思ってます。

はてさて、どうなることやら~。 
でも楽しみです 

と、宣伝はさておき。

敬老の日にちなんで、今日のお題は「益壽」(えきじゅ)
齢を加え、益々長寿を望む、といった意味。

上のはたっぷりと太っ腹な感じに。

 
         ↑ほっそりとシンプルに


どなたに送ろう・・と相手を思うと、書風もあれこれ浮かんでくる。

たまにはこんな手書きの作品でお祝いしてはいかがでせう~
おばあちゃん、おじいちゃんの顔を思い浮かべながら書きました~ってね 

コメント (8)
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仲秋の名月は山頭火と

2008-09-14 | 山頭火・放哉・良寛
                          (半紙)



今夜は仲秋の名月・・のはずなのに、生憎天気は崩れるようですねぇ。

いつもお邪魔しているichiiさんのところで、今日がその日と知りまして。
ichiiさんのブログでは、中秋と仲秋の違いについて詳しく書かれてますので
こちらの→ COLORS へどうぞ~。


「月へひとりの戸はあけとく」  by 山頭火

今夜も一人だからさ お月さんよ 戸は開けとくからいつでもどうぞ~ 

虫の声を聞きながら、たまには一人静かに月と語り合うっていうのもオツなものです。
夏の疲れもじんわりと癒されます。
冬へと向かう心とからだの準備のために、仲秋の名月さんは現れるような気がします。

さて、今夜はその姿にお目にかかれるかなぁ・・。
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打てば響く間柄

2008-09-13 | つれづれ
                         (30cm×40cm)



打てば響く間柄。
世代や性別、住んでる世界が違っても、びびびっとくるあの瞬間。
その快感たるや! めったに味わえないけれど。

その一筋のラインには、不思議と似たもの同士が集まってくる。
何気なくだったり、探検中にだったり、偶然だったり、不思議なご縁だったりで。

でもその偶然は、実は必然であるような気がした。

昨日は某科学系の研究会の懇親会に参加。
教授、企業の方、研究員の方、それぞれに職場は違っても、
1つの目標に向かって集まって来られて。

よくよく伺ってみると、かつてお互いの論文を読んだことがあって
名前は知っていたとか、恩師がつながっていたりとか。

何かひとつでも探し続けていたら、どこかでつながるご縁があるんだなぁ

人生の中で、打てば響く相手に巡り会えたらしあわせ って思う。
でもそのためには、自分も打ち続けなきゃね。

どんな音色でもいいから、一人一人の音を出し続けようぞよ。
どこかでふいに、どこぞの誰かと一筋のラインでつながることもあるかもしれない。

そんな必然のような偶然を楽しそうって思えたら、毎日の生活の中にも何かひとつ
続けられるものが見つかるかもしれないなぁ・・とふと。

おっし! もっともっと響かせようぞよ~



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蘭亭序に会いに

2008-09-12 | 書展・展覧会情報
                         (書の名宝展 はがきの一部)



昨日やっと行って来ました~ 北京故宮 書の名宝展


テレビで紹介されて以降、ものずごい混雑と聞いていたので覚悟はしていたけど
天気予報では夕方から雨ということも影響したのか、想像した程ではなく。

予報に反して、お昼過ぎに会場のある両国駅に着いた時、突然のどしゃ降り
一緒に行った母は、傘をさしていたのにずぶ濡れ~にもかかわらず、すぐさま会場へ。

入ってすぐの顔真卿(がんしんけい)の行書湖州帖巻(下の写真)から、人だかりは進まず。
隣に居た年配の女性は、さっき長崎から羽田に着いてその足で来たんですよ・・と。
そっか・・全国から観にいらしてるんだなぁ・・と、同じ書を学ぶ者として親近感が湧く。

  (写真は下のも図録より)


解説を読むと、実はこれは直筆ではなく米芾(べいふつ)か呉琚(ごきょ)の書
ではないかという説もあるらしい。
でも粘っこくてスケールの大きいところは、まさに顔真卿って思いながら拝見。

なんでしょね・・ずっと見ていても飽きない。
だんだん気分が高揚して、腹の底に力が湧いてくる。
爽やかな大空というより、大海原のような迫力を感じる。
空海や、北京オリンピックの水泳の水着のデザインに使われた 井上有一 も
この顔真卿の影響を受けている。

続いて、大好きな黄庭堅(こうていけん)の草書諸上座帖巻。

  

これは最晩年の作品と言われ、狂草(きょうそう:草書を更に崩した書体で懐素などが有名)
と言われている。
なんとも自由闊達、大胆、伸びよく、終筆までの粘り、強弱、字間の妙・・鳥肌が立ちっぱなし。
この一部分を眺めているだけで、色んなイマジネーションが広がって、ドキドキ

そんな風に書を感じられるって、なんだか不思議。
こんな風に書を感じられるなんて、思いもしなかった・・

そうそう、メインは王義之の蘭亭序。
穏やかで品良く、美しく、最高峰と言われる所以も、印刷物ではない生身のものからは
香って滲み出てくるようで。
でもロープで仕切られ1列になって、立ち止まらないで下さい状態で見たので少々色気なく。
でも観に来れてよかったです!

母と興奮したまま、博物館の中をあちこち寄り道をして、来た道と違う道で会場を出た所で
な・なんと! ほぼ1年振りに書の師であるI先生と先輩のKさん、Aさんにばったり!

広い広い時空の中でこのタイミングで! と、ここでもまた鳥肌じょわ~。
もうすぐ84歳になられるというのに、母に「お元気そうで良かった」とおっしゃり 

「書」というご縁で広がるたくさんのこれまたご縁に感謝。
佳い日となりましたとさ。
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夢は思い続けるもの

2008-09-11 | つれづれ
                          (はがき)



ふと気づくと日も短くなって、空気も秋めいてきて 
昼間は暑くても、風がさらっとしてすっ~として気持ちいい 

最近自転車通勤をするようになって、前よりも季節の移り変わりを感じられるようになった。
帰り道に林のそばを通ると、ヒグラシと蝉の大合唱。

ヒグラシ。
なんて心地いい声なんだろう・・
この声をずっと聞いていられるなら、何もいらないって思えるくらい。

もう20年位前、父の同郷・同級生のA画伯の長野かどこかの別荘にお邪魔したことがある。

古い民家で、古い重厚感のある木の引き戸の食器棚には、骨董品のような古伊万里の
蕎麦猪口や塗りの器が何気なく置かれていて、食事のときはその食器を使って。
朝は隣家にガラス瓶を持って行くと、飼っている牛さんの搾りたての牛乳を頂き。

その頃から、いつかそんな生活がしたいなぁって思ってた。
なのに、もうずっと忘れてたなぁ・・って、ヒグラシの声にくすぐられながらふと、思い出した。

大学の同級生のKちゃんが、アメリカ人と結婚して日本を離れるとき、私にこう言った。
「夢はね、思い続けていたら絶対叶うんだよ」

今からでも遅くないかな・・
ベランダで猫とお月見しながら、ひとりごと。
この10年、ぼんやり過ごしてきてしまったけれど、また夢を描いてみようかな


「江月照我心」は、蘇軾の詩。「江水洗我眼」と続く。
 江月は私の心を照らし、江水は私の心眼を洗い清めるの意。


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