心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

その瞬間を想像するだけで

2010-06-01 | 書の話
                             「寅」 (部分)


書を始めた頃、「前衛書」なるものがあるなぞ知らなかった。
たまたま、広い書の世界で巡り会えた師が、前衛書を追求される方だったわけで。

今や前衛書は、ひとつのジャンルになってしまった感が否めないけれど
当時は、多種多様な用具・用材、表現の可能性にドキドキして。

たとえば書くものは、筆に限らずなんでもござれと実験的にあれこれと。
たとえば、スポンジ、雑巾、ダンボール、ブラシ、刷毛・・とか。
用材も墨のほかに、ネオカラー、墨にボンドや牛乳、卵白を混ぜたり・・。

ちなみに、今日の写真は硬い毛のブラシで書いたもの。
ダンボールよりは多少弾力があるから立体感は出るけれど、線に深みは出ない。
けれど、気・骨・剛・激・幽・貫といったものは感じるような 

ところで。
毎日同じものを食べていたら、飽きてしまうというか、感激も薄れていくような

日々生きているということは、穏やかな日もあれば、
怒りをぶつけ、悲しみを吐き出す日もあり。

時に、なるべくなら怒りを抱かず、淡々と生きられたらと思うけれど、
たまには感情をコントロールせずに、表現という場にぶつけてみるものいいものだ。

前衛などという概念に囚われず、内から沸いてくるものをそのまま搾り出せたら。
その瞬間を想像するだけで、鼓動が高まるってものだ 

いつか・・その快感を味わいたいものよのぉ 

コメント
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