中井悠美子(悠石)「四季の絵文日記」 2011/9/24~

四季を語る「絵文」と、日常を織り交ぜた小さな日記。
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Vol. 846 谷崎潤一郎が愛した京都の家「石村亭」

2017年07月09日 13時12分03秒 | 日記
   
   下鴨神社に隣接して建つ石村亭は、文豪・谷崎潤一郎が最も愛したと言われる邸宅です。
   生涯に43回も住居を変えた谷崎ですが、石村亭には最も長く、昭和24年から31年までの
   7年8か月を過ごしています。
  
   石村亭は明治44年に、塚本儀助という実業家が建てた家。
   谷崎は、売りに出ていたその邸宅を見てすぐに気に入り、ほとんど創建時のままで過ごしました。
   昭和31年に現在の持主「日新電機」に売却する際、「現状のままで残してほしい」との条件を
   つけ石村亭という新たな名前を与えたのだそうです。(当初は潺湲亭と名付けていたとのこと)
   
   日新電機は今もその約束を守って維持保存に努めているとのこと。

   その石村亭は、当初の名(潺湲亭)が示すように小ぶりながらも緑豊かな池泉回遊式庭園の中に、
   主屋や茶室などがバランスよく配されているのです。
   
   
   主屋は、数寄屋造りと書院造り、寝殿造りの趣を合体させるという、極めて珍しい造り。
   
   
   窓ガラスの中に見える借景。庭師・建築家・建具師・・・皆さんの融合が素晴らしい。
   

   

   
   貫禄のある方ですね・・・机は実際に谷崎の使用していた物だそうです。
   谷崎はこの地で、この家の、この光の安定する北向きの書斎で
   「新訳源氏物語」を完成させたとのこと。
   なんだか、彼の息遣いが聞こえてきそうな石村亭ではありませんか~~!
   この亭は近代文学史の“聖地”とも言える貴重な存在と言えるのかもしれません。
  
   
   糺の森を借景にして、わびた造りの「中門」
   初代の「塚本氏」は茶を嗜んだ方とか。腰掛け待合が、人待ち顔。
 
    
   谷崎は茶を嗜まなかったようで、興味は「食」と「女性」であったとか
   それなのに「茶室」を当時のままに残してくれたことは偉業(笑)ですね。

   茶室は流れの上に造られ、席は「台目」台目には珍しく「四畳半」という広さです。
 
   石村亭は現在企業の迎賓館となっていて「非公開」
   平成18年に一般公開されたようです・・・ずいぶん前ですねえ。次回は何時でしょう?
   公募・されるようですから・・・気をつけておきましょう。
   
   http://www.kyotofukoh.jp/report370.html
   http://www.koka.ac.jp/toshokan/DB/tanizaki/tanizaki-p136-151.pdf
   http://nissin.jp/sekisontei_project/01.html
   ご参考までに

   ブログの内容は「京都BS百年名家」より抜粋させて頂きました。

   皆様本日もご訪問頂き有難うございました・・・・・・
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