湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

モースの見た江ノ島

2023-04-05 23:33:46 | 三浦半島
江戸初期1615年から続く江ノ島の老舗旅館、恵比寿屋。

その敷地の一角に、大森貝塚発見で知られるエドワード・S・モースの碑が。
モースが最初に来日した際に漁師小屋を改造して作った臨界実験所がここにあったと思われる、ということです。

モースは、シャミセンガイの採集・研究のために訪れた江ノ島で見た日本人を、このように記しています。
いろいろな年齢の子供達が、いたる所にかたまっていた。が、私は最も彼等に近く住んでいたにもかかわらず、滞在中に、只の一度も意地の悪い言葉を耳にしたことがない。赤ン坊は泣くが、母親達はそれに対して笑うだけで、本当に苦しがっている時には、同情深くお腹を撫でてやる。誰もが気持ちのいい微笑で私をむかえた。(「日本その日その日」より)
明治初期に日本を訪れたアメリカ人が、日本人の女子供をこのように好意的に観察し描写するのは、珍しいことではないでしょうか。
「日本その日その日」には、モースにとっての新鮮な驚きを客観的・肯定的に綴った文章とともに、彼のペン画が収められています。
約150年前の江ノ島にこんな1ページがあることを思いながら散策するのも一興ですね。

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