湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

擬人化されがちチューリップ

2020-03-27 18:45:02 | 文学
市民交流センターの休館が4月の湘南句会の日(15日)まで延長されました。ということで4月もアウトドア決定~。
次回、雨でなければ亀岡八幡宮境内で行います。
さて、3月の湘南句会の兼題のひとつを「チューリップ」にしたのには、音数の数え方を覚えようという意図がありました。
チューリップは、拗音(ュ)と長音(ー)と促音(ッ)が入った5音の季語です。「チュ」「ー」「リ」「ッ」「プ」それぞれを1音とカウント。
これで拗音(ャ・ュ・ョ)は0音、長音と促音は1音であることが分かります。
このような特殊音節でもうひとつ、撥音「ン」があります。撥音も1音とカウントします。

この兼題でやってみてもうひとつ「チューリップ」で詠む時に気をつけるべき点が発覚しました。前回投句された下記のチューリップ句をご覧ください。
風の道首を振りふりチューリップ
畦道に背伸び一本チューリップ
背を伸ばす一輪挿しのチューリップ
腕を上げ空にあくびのチューリップ
赤面し顔を上げれぬチューリップ
春の雪チューリップたち悩みしか
来て来てとチューリップの口無人駅
チューリップ門出を祝い直立す

幼稚な句になりがちだから素人は手を出すな!と言われている擬人化オンパレードです。
咲いた咲いたの童謡の影響か、自然に童心を呼び覚ましてしまう花なんですね。
名を知らぬ花に混じりてチューリップ
〈史上初、オランダのチューリップバブル〉
傾国の色深きかなチューリップ

擬人化をしなかった上記の2句が点を集めたのは、みんなの鑑賞力が高まった証拠! 今後も更に固着したイメージからリフトオフ!

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