共通テーマ「色」でAが書いた詩を投稿します。
ヒポクリッツ・ジャンクション
ものごころと同時に色がつき
わたしたちは狂い初め
姉と弟で置き去りにされ
繋いだ手は転びそう
街はあらゆる色のジャンクション
轢かれた弟の可愛い傷
きれいな蜜色の血を
舐めとってやるつもりだった
轢き逃げした一輪車が
偽善者たちのスクランブルに
滑りこんで消える
混濁の渦で洗われて
破けたズボンに染みが付き
眼と眼の距離が熱を帯び
割れた爪にガスが挟まる
眼と耳と鼻を塞いでいた指を
耐えきれず離すと
透明な赤ん坊の泣き声が
空の一点から飛んでくる
いちばんまっすぐな色は無色
無色透明な姉弟には二度と還れず
喧嘩を始めたわたしたちの浅い胸底は
肉の色して痛く涸れていく
街の底の合成の白い石を
踏んではいけない
それは贋物の白
縦横無尽に行き交いながら
わたしたちも親も傍観者も
交差点でみんなが報いを受けている
ヒポクリッツ・ジャンクション
ものごころと同時に色がつき
わたしたちは狂い初め
姉と弟で置き去りにされ
繋いだ手は転びそう
街はあらゆる色のジャンクション
轢かれた弟の可愛い傷
きれいな蜜色の血を
舐めとってやるつもりだった
轢き逃げした一輪車が
偽善者たちのスクランブルに
滑りこんで消える
混濁の渦で洗われて
破けたズボンに染みが付き
眼と眼の距離が熱を帯び
割れた爪にガスが挟まる
眼と耳と鼻を塞いでいた指を
耐えきれず離すと
透明な赤ん坊の泣き声が
空の一点から飛んでくる
いちばんまっすぐな色は無色
無色透明な姉弟には二度と還れず
喧嘩を始めたわたしたちの浅い胸底は
肉の色して痛く涸れていく
街の底の合成の白い石を
踏んではいけない
それは贋物の白
縦横無尽に行き交いながら
わたしたちも親も傍観者も
交差点でみんなが報いを受けている