湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

色の詩パート1

2016-03-08 10:13:47 | オリジナル
新しい共通テーマ「色」でAが書いた詩を投稿します。

霧がいちばん深い場所

純粋な無への憧憬で見つめている
霧がいちばん深い場所
力を尽くし赴いても
濃縮された白は
逃げ水のように
消えているだろう
どこに居ても永遠の迷子
希薄さにしか到達しない

すべては幻術
それも
人が人に行う

白から黒の距離を錯視し
俗な事象に手足をひっぱられ
不規則に往復する無様を繕いもせず
宇宙で霧がいちばん深い場所を
土踏まずをつらせながらのぞきこむ
コメント
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