575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

千枚の蕪に塩ふる帆前掛け(ほまえかけ)  遅足

2017年02月12日 | Weblog
先日の京都の旅。観光バスの一日観光を楽しみました。
まず漬物のお店に。昭和五年創業の「打田漬物」の工場。
4代目の小学生もお手伝いでお客さんの案内。
冬の味覚・千枚漬けの実演を見学しました。

きれいにおろした蕪を塩を振りながら樽に漬けこんでいきます。
京の冬は冷え込みがきついですが、火の気のないところでの作業。
見物する私たちもガマンです。
この道、何十年という職人さん。
若い頃、掌を蕪と一緒におろしてしまったとのこと。

  千枚の蕪へふる塩息白し

この句を八事の俳句教室に提出したら
「蕪も、息白しも冬の季語」と指摘をうけました。

  千枚の蕪に塩ふる帆前掛け

帆前掛けは、昔、御用聞きの酒屋さんたちがしていた前掛け。
船の帆に使われる布・帆布(はんぷ)で作られたことから
帆前掛けと呼ばれているんだとか。蕪が冬の季語です。             
コメント (1)
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