575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

舞い落ちて流れるもよし春惜しむ   能登

2013年05月05日 | Weblog
中七の、流れるもよし、が潔くて良いですね、と立雄さん。

桜の花でしょうか、風に舞い落ちて・・・水の上に。
流れに身を任せてどこまでも・・・
桜は実を結び、役目の終った花びらは散ってゆく。
私たちの世代は、実よりも花びらに自己を投影してしまいます。

ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。
淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたる例なし。

方丈記の冒頭です。
春惜しむ、という季語が、作者のこころを映し出しているようです。

                        遅足



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