おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

帯広。一面の銀世界。そして、花巻。「下ノ畑ニ居リマス 賢治」。

2015-03-15 23:26:20 | 世間世界
 先週の金・土は、帯広へ、日曜、今度は花巻へと法事で出かけました。飛行機と新幹線での往復のあわただしい旅でした。

 帯広は、晴れていて、風もなく穏やかな、それでもまだまだ冬の北海道という雰囲気。道路は除雪してあって通行には支障がありませんが、道路脇にはうずたかく積み上げられた雪の壁。車同士の見通しもまだまだよくない。出会い頭の事故を目撃したほどです。空港からの送り迎えは、地元の方、さすがに運転は上手でした。でも、お年は、80才! 都会ではちょっと・・・。

 日曜は、花巻へ。雪も遠くの山々が真っ白になっていますが、地面には、裏庭に少し残雪がある程度。寒さもそれほど感じませんでした。日本は狭いようで、広いということを実感。

十勝平野。飛行機から。一面、銀世界。

ホテルから。見渡す限り広い大地。

最低気温はまだ氷点下です。

 ところで、ここは、例のお騒がせ夫人の中川さんの地盤。まだまだ厳しい逆風は続くのか? 

 そして、今日は、花巻。上野駅のホームで待っているとき、滑り込んできたのが北陸新幹線金沢行き。

パチリ。

 滞りなく行事が済んでの「新花巻」駅までの帰り道。送ってくれた方。
 「花巻はどうですか?」「う~ん。景気は良くないですね。岩手の海岸側も復興の方が進みませんし。なかなか計画もまとまらず、それぞれが自分のことしか考えていないような企業も多くて、・・・」

 未曾有の大震災から4年。まだまだ困難な日々が続くようです。これからの6年、10年後には何とか希望が持てるといいですが・・・。

 「宮沢賢治ですか、やはり」「そうですね、結局、賢治さん頼りという感じですかね」「宮沢賢治ですか」「ええ、賢治さんに」

・・・、「賢治さん」と「さん」付けするのは、郷土の誇りなのかな、と。「実は、宮沢賢治の遠縁でして、・・・」「えっ、そうでしたか」。
 「飛行場の近くに花巻農業高校がありますから、行ってみますか? 」「下の畑に居ります、という黒板がある? 」「ええ、そうです」「ぜひ」
 というわけで、寄ってもらいました。

    
                        下ノ 畑ニ 居リマス 賢治

 「弟の清六さんによって書かれたものが消えないよう、生徒によって、毎日、上書きされ続けているんですよ」



 復元 賢治先生の家
  花巻農学校精神歌の碑

 賢治先生の家は、もと花巻町下根子桜(今の花巻市桜町)に、先生の祖父宮沢喜助翁隠居所ととして建てられたものであります。
 大正15年に花巻農学校(今の花巻農業高等学校)を退職された宮沢賢治先生は、この家に「羅須地人協会」を設立、近隣の若い人たちや農村の人たちの教育の場とし、また多くの詩を書き、農耕にしたがい、自炊生活をして農村のため、捨身の猛運動をはじめたのでした。
 そのために病気になり、とうとう37才の若さで、先生は昭和8年9月21日豊沢町の自宅で逝去されました。生涯独身でした。
 昭和11年桜の地に「雨ニモマケズ」の碑を建てるとき、この家は宮野日村の農家の人に譲られました。ところが、このたび花巻農業高等学校が、現在の地に新築されることになりましたら、驚いたことに、この賢治先生のゆかりの深い家が、一部分は直されたところもありましたが、大体昔のままの造りで学校の構内になる場所に健在だったのでありました。
 なんという不思議なめぐりあわせでしょう。同窓会に学校も協力、一同でぜっしんに復元にあたり、ここに賢治先生の住まわれたなつかしい家が姿を現しました。そのうえ、そばの松の木の下、花に囲まれた庭園の一角に「花巻農学校精神歌」の碑が建てられ、ほんとうに、みなさんに喜ばれる、すがすがしい気持ちのよいところになりました。

 昭和44年11月7日

    
                                      室内のようす。




 われらに要るものは
     銀河を包む
 透明な意志 
   巨きな力と
 熱である

  宮沢賢治

    
                             宮沢賢治像。

建物の全景。

    
    庭園のようす。                        庭の一角に宮沢賢治像。

 こうして新花巻駅へ向かいました。

補足:「花巻農学校精神歌碑」。直接見なかったので。



 碑文は宮沢賢治が花巻農学校在職中、同校のために作詞したものです。この歌は同校の精神歌として歌い継がれ、同窓会が建立しました。

作詞 宮沢賢治   作曲 川村悟郎

碑 文  日ハ君臨シ 輝キハ
     白金ノ雨 ソソギタリ
     我等ハ黒キ 土ニフシ
     マコトノ草ノ 種マケリ
     
     日ハ君臨シ 穹窿ニ
     漲リワタス 青ビカリ
     ヒカリノアセヲ 感ズレバ
     気圏ノキハミ 隈モナシ

     日ハ君臨シ 玻璃ノマド
     清澄ニシテ 寂カナリ
     サアレマコトヲ 索メテハ
     白堊ノ霧モ アビヌベシ

     日ハ君臨シ カガヤキノ
     太陽系ハ マヒルナリ
     ケハシキタビノ ナカニシテ
     ワレラヒカリノ ミチヲフム

HPより)
コメント
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