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【あらすじ】
1969年。理想に燃えながら新聞社発行の週刊誌編集部で働く記者、沢田(妻夫木 聡)。彼は激動する“今”に葛藤しながら、日々活動家たちへの取材を続けていた。それから2年後、沢田は先輩記者・中平とともに梅山と名乗る男(松山ケンイチ)から接触を受ける。そして「銃を奪取し武器を揃えて、われわれは4月に行動を起こす」という不可解な話を聞くことになるのだった…。梅山に懸念を抱きながらも親近感を覚える沢田であったが、やがて彼が話したように「駐屯地で自衛官が他殺」という事件が起こるのだった…。川本三郎がジャーナリスト時代に経験した日々を綴った衝撃のノンフィクションが実力派俳優によって遂に映画化。
(公開中だけど以下ネタバレありの感想)
強い信念を持って活動している。
そんな梅山を信じていく沢田と、梅山自身もそんな自分に酔っていたのかもしれない。
そもそも何がやりたかったのか。
初めから答えなんて見つけられてなかったのに、何かを考え(ている風に)行動していたかった。
天性の言葉巧みに飄々と過ごす日々。
革命家になりたかった。
思想家だろ?と沢田に信じられている梅山の行動や言葉を見ていると嫌悪感でいっぱいになってしまう。
でもきっとその思想はまるっきり嘘では決して無い。
当時の学生運動の様相なんて体験してないので想像でしか無いけど
みんな何かを変えたいと、ある種偏った議論を交わし、このままじゃだめなんだ、と熱く語っていたんだろう。
程度は違えど、一歩違えば梅山みたいな人は一杯いたんじゃないかと思う。
そんな、どことなく現実から離れた熱を帯びた時代。
安田講堂の陥落から、少し遅れての若者二人。
何をもって革命とするか。
社会派というよりは、ずっと青春映画でした。
ほんとうに青い。
「どうして信じてしまったんだろう」という
沢田の言葉と、最後の涙。
憧れていたからこそ、信じたかった。
事実を報道するだけの社会部ではなく、信念を持った報道がしたい。
理想主義、その青さ。
ここには逆に騙したのに信じていてくれる男が居る。
「お前マスコミに入れたのか?」
ちゃんと涙を流せる男。
全てが繋がった時に、滲み出る悔しさとつらさの混ざったような涙につられて目頭が熱くなった。
メインキャストが妻夫木聡と松山ケンイチ。
メジャーな役者だけど、良い演技だったな。
この二人以外も良い役者でいっぱいだった。
上映時間長めだし、どちらかと言えば盛り上がりもしない映画なんだけど
このテーマに興味ある人は見て損しないと思います。
きゅっと心臓をつぶされそうな苦さを味わう一本。
随所に出てくる60's、70'sな演出がよかった。
Rainってナパーム弾のことなんだよな、のくだりから。
I wanna know,have you ever seen the rain?
ハイスタもカバーしてるし、有名すぎるくらいの曲。
この曲、昔家でよく流れてたな。
私もあの曲すごい好きだー