ラ・プラージュとは「浜辺」と言う意味のフランス語だそうだ。越の松原を見渡せる絶好のロケーションを誇った、新潟交通系列のホテルシルバービレッジが閉館した後、それを、お隣の旅館浦島さんが買い取り、今年の4月29日に、デザイナーズホテルとして再生させた。1階にあった、朝食や夕食会場として利用されたスペースは改装され、フレンチレストラン「ラ・プラージュ」として再スタートした。シルバービレッジ時代にも、この場所で予約客にフランス料理を提供したり、ビュッフェバイキングなどを催していたようだが、外来客も利用できるホテル併設の常設フレンチレストランとしては佐渡では初めての登場である。ランチとデイナーメニューは2コースから選択でき、アラカルトも豊富。佐渡産食材を使用したフレンチレストランとしては、同じ佐和田にある「アングランパ」さんと双壁を成すと言っても過言ではなかろう。とにかく、店内の雰囲気と言い、コース仕立てと言い、city派の翼君好みに仕立てられているのが特徴だ。
筆者は、訪問日の2週間ほど前に、このレストランに予約の電話をかけた。電話に出たおねーさんは「あのお~、宴会か何かでしょうか?」と尋ねてきたので「いえ、お1人様なんです」と答えたら、「では宿泊と言う事で」と勝手に決めてきたので、「いえ、宿泊ではなくて外来客なんですよお~」と続けたら、おねーさんは「少々お待ち下さい」と言って、スケジュールを確認するためにしばし電話を保留にした。ほどなくして電話口に戻ったおねーさんは、「大丈夫でございます」と答えた。都心のホテルと違い、佐渡では、ホテル併設のフレンチレストランに「お1人様」で予約をする客など滅多にいないのだろう。
筆者は、7月16日の午前11時半丁度にお店に到着した。レストランの入り口には派手派手しい看板などは無く、わずかにラ・プラージュと書かれたフランス国旗をあしらった小さな看板があるだけ。丁度エスコートボーイが出て来たところだったので、名前を告げると、品川プリンスホテルのように、襟元に付けた小型マイクロホンを通じて予約客が来店した旨をささやいた。シルバービレッジ時代にはフロント及びロビーだった場所はすっかり様変わりしており、ホテルのクロークのようであった。エスコートボーイは、木製のドアを開け、レストラン内部へと筆者を招き入れた。言わずもがなだが、宴会場を改装しただけあって店内はかなり広い!グランドピアノが置かれ、テーブル間の間隔が広く、まるで都心の一流ホテルのフレンチレストランのようだ。ウエイトレスに先導され、窓際の予約席へと向かった。見ると、もう一つ二人がけの予約席があった。椅子の色は黒で、テーブルクロスは赤の布製で統一されていたが、ナプキンが紙製でこれがちょっぴり不満!筆者はあらかじめ予約時に、ネットでチェックしておいた、アミューズ、前菜、魚料理、肉料理、デザートから成るAランチ(4200円)を御願いしておいた。