佐渡の翼

佐渡の観光名所紹介、佐渡の宿泊施設の宿泊記、佐渡の全飲食店と東京都内高級レストランの食べ歩記、ヨーロッパ及び国内旅行記事

EOS-1DXで撮影した天領薪能その5(佐渡市両津原黒諏訪神社)   投稿者:佐渡の翼

2014年12月28日 03時04分30秒 | 佐渡天領薪能

中入り後、天女は朱色の衣を纏った姿で舞台に現れ、三保の松原の春景色を賛美しながら舞を舞い、やがて富士山へ舞い上がり霞にまぎれて天へと去っていく。ここまで正味1時間程度の演技時間であったが、シテは終始うつむき加減で舞うため、能面はやや下方に向く傾向にあり、能面の表情は不変なはずだが、光の当たり具合で微妙に表情が変わるのだから不思議である。そしてシテは最後は松の木の前で顎をやや上向かせ、顔を上げ観客に向かって大見えを切る。ここが最大の山場で、能面が最も綺麗で明るく撮れるシャッターチャンスであった。通常のデジイチ機材では能面の歯は真っ黒に写してしまうが、実際は画像をご覧になればお分かりのように、白黒が混在した歯の色である。ここまで能面の仔細を捕えた画像はいまだかつて見た事がない。

この天領薪能は、毎年5月から10月までの第一土曜日に開催されるが、佐渡観光協会を始め、佐渡汽船や新潟日報なども後援しており、その質の高さは佐渡随一である。島内には無料の薪能もあるが、能とは金を払って見るものである。全国で唯一撮影が許可されている佐渡の能、写真愛好家に於かれては一度は撮影にトライして頂きたいイベントである。

羽衣を着た天女が再登場

扇子を広げながら

伊藤善行さんが今年の6月に撮影した草刈神社の薪能の写真だが、画素数はEOS-1DXの二倍近いが感度が低いためこんな暗い写真にしかならない(華岡君のそれよりは格段に明るいが)。画質は画素数だけで決まるものではない!

右旋回の態勢に入る

旋回すると被っている金色の鐘状のお飾りがゆらゆら揺れる

旋回動作は実にゆっくりとしている

右手を上に挙げながら

今度は左旋回の態勢に移る

ここで薪の火加減をスタッフが確認し

中を覗き込んだ

天女が松の木に近づく

大きく右手を挙げて天を指す

そして右旋回

扇子を左手に持ちかえ

羽衣を返してくれた漁師に礼を言うような仕草を見せる

扇子を能面の前に持ってくる天女

そして扇子をくるりと一回転させた

松の木の前で大見えを切る。ここが演目のクライマックスだ

天女が天に向かって飛び立つ様子を演じたところで終了となった。
NEW! http://www.digibook.net/d/8b05c75791df202df08a27120220365a/?viewerMode=fullWindow


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EOS-1DXで撮影した天領薪能の世界その4(佐渡市両津原黒諏訪神社)   投稿者:佐渡の翼

2014年12月26日 05時51分57秒 | 佐渡天領薪能

そして羽衣を返してもらった天女は嬉々とした表情を浮かべる。その瞬間をEOS-1DXは上手く捕えていた。能楽には、歌舞伎のような派手さはなく、狂言のようなコミカルな動きもない。幻想的な幽玄美と称されるように、どちらかと言えば静の美である。演じ方もゆったりとたおやかで、途中で静止する場面も何度かあるので、通常機材のデジイチ使用でも夜間の薪能に於ける三脚無しでのワンショット撮影は可能である。だが、振袖や扇子を上下動させたり、地団太を踏んだり、くるりと踵を返すような舞を演じる場面があり、夜間に高速連写可能なEOS-1DXは、そうした貴重な瞬間を上手く切り撮ってくれる。左手で重い望遠レンズを支えながらの撮影だったので、連写の最後はどうしてもレンズが下方を向いてしまった。

羽衣を手に入れた天女は、それを携えて一旦退場する。これが所謂中入りで、相撲でも「中入り後の取り組み」と言った表現でこの言葉は良く使われる。

羽衣を確保した天女は

控えの間へと戻って行った


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EOS-1DXで撮影した天領薪能の世界その3(佐渡市両津原黒諏訪神社)   投稿者:佐渡の翼

2014年12月24日 06時04分23秒 | 佐渡天領薪能

能楽では仕手(シテ)とは、演技者のことを指す。 一曲の中心になる人物で、主人公の役割である。 能ではシテが最も重要な役とされていて、シテが中心となって筋が進行して行く。能は、その大部分は前後二場面に分かれている。主役であるシテは、曲の途中で一度退場し(これを、中入という)、扮装を変えて再び登場する。このような場合、前場に出るシテを前シテ、後場に出るシテを後(のち)シテと言うが、前シテも後シテも原則として同一人物が演ずる。「羽衣」でシテを勤めたのは、佐渡宝生流の石山勝秋氏である。画像のアップ写真をご覧になればお分かりだが、下膨れのおじさんである。前シテでは、天人役のシテは羽衣を着けずに舞台に上がる。やがて漁師に羽衣を取られてしまった事を知り途方に暮れる。羽衣がないと天に帰れないからだ。天人があまりにも嘆き悲しむため、漁師は羽衣を返す代わりに天女の舞を舞うよう所望する。

いよいよシテの登場である

まず観客の方を向く

そして扇子を持った右手を上げる

ゆっくりと右へ旋回する

再び観客の方を向く

再び

ゆっくりと

右旋回

舞台のライトを背にしたため明るく撮れている

そして舞台中央へと向かう

舞台にあがると

舞台の端に立ち

羽衣を取られた事を嘆き悲しむ

後方は後見役だ

すると漁師が羽衣を返してくれた


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EOS-1DXで撮影した天領薪能の世界その2(佐渡市両津原黒諏訪神社)   投稿者:佐渡の翼

2014年12月22日 05時48分06秒 | 佐渡天領薪能

演目の羽衣とは、駿河の三保の浦に住む漁師の白竜が釣りに出た際、松の枝にかけてあった美しい赤の羽衣を見つけ、これを家宝にしようと持ち帰ろうとしたところから始まる。この漁師は(ワキ)である。ワキとは文字通り脇役でシテの引き立て役になる。能はシテ中心主義が強いため、ワキはシテと対立する程のオーバーな演技をしない事が建前となっている。ところが、曲によってはワキが多彩な演技をして、稀にシテ以上に主役的な演技をするものもある。例えば、「土蜘蛛」「羅生門」がそれに当たる。この日のワキを演じたのは、坂下泰利である。漁師の格好で、釣竿を右肩に抱えながら、舞台左手から登場した。筆者が速射砲を撃つが如く高速連写を繰り返すため、前列で安物EOSで撮影していたお兄ちゃんや観覧客の地元のおじさんなどが、「何だうるせえなあ~」とでも言いたげな迷惑そうな表情で振り返ったが、筆者はその白眼視をものともせずに、マシンガンを撃ち続けた。彼らは長崎の夜景撮影時のようなやくざ風ではなかったし、ここは佐渡だ、連射音を響かせたくらいで暴力沙汰になる事はあるまいと思い、委細構わず舞台にレンズを向けて高速連写で獲物を狙った。何せ、この薪能撮影のために90万の投資をしたのだ、迷惑顔などにひるんでいる暇は無かった。お蔭でプロ級の写真がたくさん撮れた。1時間半の間に撮影した枚数は1896枚にも及んだ。このうち9割近くがピントばっちりの凄さだから、掲載する写真を選び出すのに苦労したが、夜間高速連写と高倍率ズームレンズの威力はメガトン級であった。これほどの明るい佐渡の薪能の連写写真を撮影した人間は後にも先にも筆者だけであろう。

マイクを付けているので、演者自身が何かを謡っていたものと思われる。

その声は貸し出されるFMマイクの端子で分かり易い言葉に同時通訳されるそうだ

横アングルでの撮影

漁師が衣を抱え

それを家宝にするため持ち帰ろうとする。

河豚尽くし弁当


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EOS-1DXで撮影した天領薪能の世界その1(佐渡市両津原黒諏訪神社)   投稿者:佐渡の翼

2014年09月06日 04時45分11秒 | 佐渡天領薪能

本日は佐渡両津天領薪能の開催日である。佐渡島内で薪能開催がラッシュとなるのは例年6月であるが、筆者は、今年の5月3日、佐渡市で今季初開催となった、薪能を見学した。黄金週間に来島するたびに薪能見学のチャンスはあったのだが、いずれも雨にたたられたため断念していた。だが、演能舞台の写真撮影が許可されているのは佐渡だけであり、日没後に開催される薪能は夜間高速連写に強いEOS-1DXのデビューのための格好の舞台装置であった。筆者は、今年の演能スケジュールを確認し、5月3日に両津の原黒諏訪神社で開催される天領薪能を撮影すべく、EOS-1DXと300mm高倍率ズームレンズの組み合わせ(90万円)と言う最強タッグを抱えて諏訪神社に乗り込んだ。午後7時15分に諏訪神社に到着し、入場料500円也を支払い、ブルーシートが敷かれた客席へと向かったが、後方の椅子席は満席状態で、地べた席も前から2列目までが既に埋まっていた。筆者は舞台中央に近い場所に陣取り、跪いた状態でカメラを構えた。筆者の前方には、安いEOSカメラと30センチほどの高さのミニ三脚を立てた写真愛好家の眼鏡おにいちゃんがいた。だが、デジイチで能舞台を撮影する本格派は少なく、大抵はスマホを構えた観光客ばかりであった。当日は新潟日報のカメラマンも三脚持参でカメラを構えていたが、新聞に掲載された写真は暗い仕上がりで、とてもではないがプロの作品と呼べるほどの代物ではなかった。

午後7時半の定刻になると薪に火を付ける火入れ式が始まった。諏訪神社の本殿から松明を持った巫女さんが走り出て来た後、観客の前をゆっくりと歩いた。そして薪の前にいる白装束のおにいさんに松明を渡して一礼した。次いでおにいさんが、薪に火を付けると薪は勢いよく燃え上がった。と、ここまでは厳粛にしておごそかな神事そのものであったが、演能中に薪の火勢が弱まった時にスタッフの一人が取った行動に仰天した。火柱の勢いを増すために事もあろうに、かがり火の中にガソリン(軽油かもしれぬが)をぶち込んでいたのだ。火事の危険がある上に、ガソリンの臭いが会場内に充満し、身に着けていた衣服にガソリンの臭いが浸み込んでしまった。

佐渡で薪能を開催するスタッフ達に言いたい、揮発性の油を薪に撒くなどと言う、危険極まりない事は金輪際やらないで欲しい。あぶないじゃないか!よく考えなさい!猶、EOS-1DXで撮影した綺麗で明るい薪能の写真はまだたくさんある。それらは欧州旅行の記事が掲載される頃に小出しに掲載する予定である。

猶、薪能に限らず当ブログに掲載される全ての写真は、出典さえ明らかにすればその商業利用には一切規制をかけないのでどうぞご自由にご利用頂ければ幸いである。

能舞台の手前にある控えの間

能舞台の背後にある松の木の絵

巫女さんのご登場

EOS-1DXなら松明の灯りだけで撮影は可能だ

これから松明を渡しに行く

何度か観客の前で松明を回した

巫女さんの顔にばっちりとピントを合わせるEOS-1DX

明るい舞台を背にするとこう写るが

暗い本殿に背を向けるとこうなる

いよいよ火渡し式の開始。画像の出典は「佐渡日和」さん
これをプロ用機材で撮るとこうなる



同じく火入れ式を
プロ用機材で撮るとこうなる



闇夜に浮かぶかがり火

演目開始

小太鼓

お囃子と謡い方

本日の演目は「羽衣」

羽衣を纏った天女


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