あの、表参道のヘアーサロンのおねーさんは、筆者の格好を見て、「多趣味ですね」と喝破した。男の品格と言うものはその服装センスに現れるゆえ、彼女がそう想像したのも無理からぬ話だ。筆者の趣味は、車、お洒落、女、食べ歩き、佐渡への旅行、そしてブログ執筆である。どれもお金と時間がかかるものばかりだ。筆者はグーブログの有料サービスを利用しているので、月額500円を支払っている。そしてデジブックのプレミアム会員として年額6800円を支払っている。つまりブログ運営のために年額15000円近くを支払っている勘定になる。営業ブログでもここまで金をかける人はそうざらにはいまい。筆者は仕事はばりばりこなすが、英語が堪能で文才にも恵まれた。そしてお洒落センスが上級でお茶目とくれば、「多趣味」と言うよりも「多才」と言った方が適切だろう。
さて、4月30日の東京は、雲が広がり最高気温が22度までしか上がらぬこの時期らしい陽気だった。何故か体が肉を欲していて、体内から「肉を食べろ」と言うシグナルが盛んに鳴り響いてきた。新宿界隈でゆったりとフレンチを楽しめる場所は、ホテルか百貨店内のレストランに限られる。甲州街道を歩いている時に、京王百貨店内のグルメパークにあるル・ビストロ資生堂のお肉料理が頭をよぎった。筆者は午前11時の開店と同時にこのお店を再訪した。筆者は迷わず、前菜、スープ、メイン、デザートから成るランチコース(2500円)を注文した。前菜は「菜の花とやりいかのミモザサラダ」。玉葱、じゃがいもと一緒にマヨネーズで和えた一品である。う~ん、マヨ味がよく効いていて美味しいな。次いで春キャベツのポタージュスープがプチカップの中に入れられて、熱々のまま供された。これもほんのりと甘くて申し分なし!メインには前回同様、和牛フイレ肉のステーキ(800円増し)(画像)をお願いした。お肉はこれっぽっちかと言うくらいの分量で、マデラソースが添えられていた。付け合せのお野菜は、ブロッコリー、カリフラワー、牛蒡、きぬさや、プチトマトで、一気にこれらを完食した。デザートはワゴンの中(さくらんぼとチョコ、苺ショートケーキ、栗のモンブラン、抹茶アイス、プリン)から好きなだけ選べたが、さくらんぼとチョコ、苺ショートケーキの二つだけにしておいた。筆者の左隣には50歳後半とおぼしき好色そうなおばさん二人組がいて、「あら、やだ、何このパン、美味しい~!持って帰ろうかしら」などと叫んでいた。会計時、担当のおにいさんが800円増しを失念して安い料金を請求してきたので、「お肉を食べたので800円増しになるはずですが」と指摘してあげたら、「わざわざご指摘頂き有難うございます」と礼を言われた。黙っていれば800円得したかもしれないが、そんな事をすれば必ず将来800円を損する羽目に陥る。「一円を笑う者は一円に泣く」のが世の中の道理だからだ。筆者はお代の3811円を支払い、お肉補給の満足感に浸りつつこのレストランを後にした。