自遊空間佐渡店は、全国展開をするネットカフェチェーン「自遊空間」に所属する佐渡店舗であり、当然そこには現場スタッフを指揮監督する立場の店長がいる。更にその店長の采配を大所高所から指揮監督し、今回の佐渡出店に際し、事前に佐渡島内を綿密にリサーチし、店舗の運営並びに店内構成作業に尽力した人物がいる。その人物とて、「自遊空間」本部からの指揮命令系統下にあり、独自の判断・裁量で行える事は限られていよう。地域店舗の独自性を発揮しつつ、チェーン店ならではの均一したサービスを提供しなければならず、その経営は相当な困難を極める。そんな中、幾つかの目論み違い、思惑はずれはあったものの、まずは順調な船出を果たした事は誠にもってご同慶の至りであり、心よりお祝い申し上げる次第だ。以上で互いのエール交換は終了とし、本題に入らせて頂く。
1)18歳未満の客の非行化懸念に対しては、氏のブログに記載されているような様々な防犯対策を行っているだろう事は容易に想像できたが、個別具体的な記述が過去のブログ記事には無かったので、親御さん達の不安を払拭する意味からもきちんとブログでそれらを広告すべきと思い、あえて「そのノウハウはお持ちだろうが」と言うような抽象的な表現で誘導質問をさせて頂いた次第である。氏の記事を読めば、いかに自遊空間佐渡店が18歳未満の青少年の健全なる保護育成に配慮しているかが分かるので、保護者を含めた子供世代の客層が安心して来店できる好材料が提供できたのではないだろうか。
2)店内への飲食物持ち込みに関しては、佐渡では他店で購入した商品よりも、自宅で作製した弁当・惣菜の類を持ちこむケースの方が多く、それが危ないと思われる。今後暑さが厳しくなると、自宅での調理品は殺菌処理が不充分な場合、食中毒の危険性が高まる恐れがあるからだ。これはあくまでも仮定の話だが、利用客が規則に反し、自宅で作製した飲食物を持ちこみ、それらを店内で購入した飲食物と共に摂取し、食中毒症状を訴えた場合は、保健所は原因菌特定のために、患者の自宅並びに自遊空間佐渡店の厨房内にまで立ち入って食品サンプルの検査を行うだろう。そうなると、厨房部門に瑕疵はなくとも、検査結果が出るまで営業停止となる上に、飲食物の持ち込みを許すような管理体制があったとして、その管理責任が問われかねない。転ばぬ先の杖として、店内に「食中毒の危険性が高まる季節を迎えました。自宅で作製した飲食物を持ちこみますと、その可能性が高まる恐れがあります。当店では飲食物の持ち込みは一切厳禁とさせて頂いております。お客様のご理解とご協力のほどをお願いいたします」程度の趣旨の張り紙を店内各所に掲示しておいた方が無難であろう。充分な管理体制を敷いていても、18歳未満のアダルトコンテンツ持込同様、それらをすり抜けて飲食物を持ち込む利用客はいるかもしれないが、最後は利用客の良識と自己責任に頼る以外に手立てはなかろう。なお、蛇足だが、食中毒は夏場だけとは限らない、冬にはノロウイルスによる食中毒があるので通年で注意が必要だ。
3)島外の利用客に関しては、氏と筆者の間にはその認識に対するずれは無い。筆者は過去5年間、氏よりも遥かに多く、冬場の佐渡を訪ね、お宿に宿泊した経験を持つ。その豊富な経験を基に言わせてもらえば、冬場の宿泊客に、筆者以外の観光客を見つけた試しはただの一度も無かった。筆者以外は全員、地元客か仕事がらみの客であった。そうしたビジネスユースの客の中には快適さを犠牲にしても、より安価なナイトステイが可能な施設の利用を志向する人々はいるだろうから、今後、そうした人々が自遊空間側に流れて来る可能性は無視できまい。それをビジネスチャンスと捕える氏の見識は高く、多分それは目論みどおりになり、既存の宿泊施設を脅かす存在になりうるであろう。
冬場は、佐渡グランドホテルは閉館するし、春まで営業を休止する民宿だってたくさんある。だがビジネス客達は宿泊料金が安くなる冬場に安宿を探しては泊まり歩いている。海外旅行が趣味の人のサイトを見ると、海外では一泊素泊まり2000円から3000円がバックパッカー達の定番価格だそうだ。部屋はと言えば、ベッドと小机が置かれただけの空間で、バストイレは供用だ。まるで監獄のような趣の部屋だってある。それに比べれば、同様の価格帯で、高速ネットとテレビが見放題で、食事は24時間いつでも注文できて、仕事に疲れたら、ビリヤードやダーツも楽しめるし、新着雑誌や漫画もよりどりみどりのナイトステイ可能な「自遊空間佐渡店」は天国だろう。
4)画像は、7月16日の午前9時頃に撮影したものである。この日、筆者は自遊空間佐渡店を視察した。と言っても外観視察のみで店内には立ち入らなかったのだが。。。週末のこんな早い時間にも関わらず、お店の前の駐車場には数台の車が停まっていたし、何人かの親子連れが店内へ吸い込まれる様子を目撃したので、氏が言うところの週末の家族割り利用の増加は事実であろう。
5)氏はビジター料金制度のアイデアは氏の提案が採用されたとしているが、筆者がそれはスタッフからの提案ではないかと推測判断した根拠のブログ記事は、
「2012-06-27 15:31:11:自遊空間佐渡店にご案内6」の記事である。そうだと推測した記事部分を以下に抜粋引用する。
「さて今度の佐渡店を企画するにあたって大きな議論の一つが、料金をどの様にするかでした。確かに離島である佐渡での建築コストなどの初期投資並びに稼働を始めてからの運営経費は、今までの店舗より確実に高くつきます。途中に佐渡汽船という媒体を挟む事で、物品には確実に船運賃が加算されます。それら諸々を加味すれば自ずと価格は高く設定しなければならないのですが、そこは佐渡とは言えなるべくリーズナブルに抑えたいのが偽わざる心情でした。その経緯の中で、佐渡にお住まいの方々からではなく、佐渡を訪れたビジターから若干高い費用をいただくという、今回初めて採用したホーム料金とビジター料金の2本立てというアイディアが生まれ採用されました。」
最後の「アイディアが生まれ採用されました」と言う文言だが、どこから生まれ、誰によって採用されたかが明示されていない。当然、この文脈の前後の流れから、スタッフミーテイングか何かで誰かが提案し、それを氏が採用したと受け取られてもしかたあるまい。少なくとも筆者はそう受け取った(結果的には誤解でご迷惑をおかけした事はお詫びしたいが)ので、「スタッフからのアイディアを採用したものだそうだが」と記述したのである。氏は、そのような誤解を招きたくなければ、「今回初めて導入されたホーム料金とビジター料金の2本立てという料金体系のアイディアは私が提案し、本部から承認され、採用されました」と具体的に正確に記述すべきではなかっただろうか?ま、分かりやすく書き換えれば済む話なので、些細な事ではあるが。。。これで氏の疑問は氷解したと思う。なお、更に細かい事を言えば、「偽わざる心情でした。」ではなく「偽らざる心情でした。」が正しい日本語である。
6)100円割り増し制度の説明文言については、今後の自遊空間佐渡店のHPの記載を注視したいと思う。
以上、長々と書いたが、自遊空間佐渡店は、人間で言えばよちよち歩きのようなもの。今後の発展変化に無限の可能性を秘めた面白い業態のお店である。このお店の益々の発展を祈念し、筆者はこの辺で筆を置きたいと思う。ちなみに7月16日の氏のブログの社長ジャンルランキングは、自遊空間佐渡店オープン3日前の6月26日の93位から一挙に7位も順位を上げて86位と過去最高を記録した。しがない当ブログなのに、そこで紹介しただけでこんなに順位が上がるのだから、何がしか、人さまのお役に立っているのであろう。
佐渡汽船レンタカー前で見つけた宣伝パンフレット。