退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「自分の思い付かない『視点』をくれるものふたつ」について

2019-03-11 01:43:24 | Weblog
雨。終日降る。

北原みのり責任編集「日本のフェミニズム」を読む。

「フェミニズム」という言葉を聞いてどう反応するかはどうでもよく。
個人的には「自分の思い付かない視点」を教えてくれるのがありがたいだけ。

本書で一番印象に残ったのは作家笙野頼子の「視点」。
いわゆる「女子」に期待されることを何もしてこなかったのだと。

それが「ありのままの自分」につながり「幸せ」でもあると。
なるほどと思うことしきり。

「アナ雪」にそうした「文脈」があることを迂闊にも初めて知る。
そういう意味での「ありのまま」だったのね。

「売春」に関する理解や歴史と「セックスワーク論」との絡みにもふむふむ。
結局「自由意志」を量っているのは「男」なのが問題か。

マル激の先週分を観る(見忘れていた模様)。

ゲストはデービット・アトキンソン。
何かと「道」にしたがるわれわれの「悪い癖」を言いつつ。

かつてのわが国はすでに「国際連盟」の「常任理事国」でもある「先進国」だった。
だから敗戦以降に人口が増えれば「高度経済成長」も当然だと。

「勤勉」や「高い技術力」がそれをもたらしたというのは「神話」にすぎないという指摘。
「GDP=国内総生産」において結局影響が大きいのは「人口増」だとのこと。

これからわが国が迎えることになるのは「世界初の圧倒的な人口減」。
「生産年齢人口」が「GDP世界5位の国と同じくらい減る」のだから。

それに対する処方箋は「毎年最低賃金を5%上げること」。
「頭の固い経営者」もそうなれば「生産性を上げざるを得ない」ということらしい。

「ルールの変更」によって「淘汰」をしろと。
「自分の意見に圧倒的に反対した者」が「現状が変わる」と言うことが変わるという実例に笑う。

「ハロウィーン」が「海外のお盆」であるにもかかわらず
それを違和感なく受け入れてしまう「足し算」ができるのは「強味」だとも。

「原理原則」を重んじる西洋では「意見を変えた理由」の説明が必須。
ただわが国ではそれが何の説明もなく「自然に行われる」。

繰り返すが「自明であること」を疑うのが「知性」だとするなら
われわれの在り様はほぼ「野蛮人」だと言っていいだろう。

この「砲弾で脅すことのないやさしい『黒船』」をどう評価するのか。
「合理的であること」についてあらためて考えさせられた次第。
コメント
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