退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「中世の占いの意味から現在を見ることと海外でもっと観られるべき映画」について

2024-01-31 02:37:59 | Weblog
晴れときどきくもり。季節外れのあたたかさ。

菅原正子「占いと中世人 政治・学問・合戦」を読む。

本書の内容についてはあまりいい読者ではなかった模様。
ただし印象に残ったのは「おわりに」の4つの「占いが中世で活用された理由」。

①世の中で起きる現象は天の意思と結びついていると考えられていたこと。
②異常現象が人々の不安を煽り立てたこと。

③道徳的・宗教的役割を果たしていたこと。
④人は常に迷いや悩みを抱えた存在であること。

偶数番については「今も同じ」。
奇数番についての「常識」が失われたことが明らかに。

現在ではとりわけ「天の意思」という視点が重要になるのかも。
もちろん自分が好ましいと思う人物の「意思」でもいいのだけれど。

「どうでもいい『自分』」の氾濫を思えば。
「自分の愚かさ」には敏感でありたいもの。

阪元裕吾「ベイビーわるきゅーれ」(’21)を観る。

主演の高石あかりと伊澤彩織が何とも素敵。
前者のキャラクターと後者のアクションの魅力よ。

やはりアクション監督は園村健介。
「応援」なのか本宮泰風も登場。

バイト先の先輩、辻凪子がいい感じ。
ひまりの秋谷百音は「やんちゃな大島優子」といった趣き。

メイドカフェの福島雪菜も悪くなく。
三元雅芸のアクションはさすがで。

本作はもっと海外で観られるべき作品。
明日観られたら続編を。
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「『先達』の老化を参考にすることともったいない映画」について

2024-01-30 02:14:56 | Weblog
晴れときどきくもり。日差しがあたたかい。

中野翠「まさかの日々」を読む。

著者も喜寿か。
内容に「繰り返し」が増えているのを確認する。

「ノマドランド」(’21)の評価は自分と正反対。
フランシス・マクドーマンドは好きだけれど。

「先達の老化」を参考にさせていただく。
もちろんそれまで「寿命」があっての話。

チョン・ダウォン「ガール・コップス」(’19)を観る。

主演のラ・ミランは「親切なクムジャさん」(’05)に出ていた模様。
義妹のイ・ソンギョンはモデルで歌もうまいとのこと。

ハッカーのジョンミ、チェ・スヨンは「少女時代」のメンバー。
室長のヨム・ヘランは「意外な展開」を見せて。

下ネタとダメ夫を削って90分にすればいいのに。
いずれも「泥臭い」ので。

フェミニズムを鮮明にしてシャープな描写にすればハリウッドでリメイクもあり。
もったいないと思うことしきり。
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「「不幸な過去がもたらものとわが国を好いている監督の映画」について

2024-01-29 03:01:52 | Weblog
晴れときどきくもり。だったはず。

小菅宏「女帝 メリー喜多川」を読む。

日米の間で生きた女子は。
信用出来るのは「家族」しかないと思うことに。

やがては「皇室」に近い人物と結婚するに至り。
その展開が何とも哀しい「現実」よ。

彼女を「女帝」にならざるを得ないようにした「環境」を思えば。
われわれの「普通」がどうしようもなく「差別」を生み出した事実もあり。

「必要以上の不幸」はこういう結果を生み出す。
「安定」がないから「弟ジャニーとの不和」も。

「人が『何者かであること』の意味」がおそらくはここに。
圧倒的な欠乏がそれを呼び寄せることを覚えておこう。

ギャレス・エドワーズ「創造者 クリエイター」(’23)を観る。

AIが人類に敵対することになり。
SFの基本だがAIは人間以上に人間らしくなり。

アルフィー、マデリン・ユナ・ヴォイルズのキュートさがほぼすべて。
ベトナム戦争やチベット弾圧が背景に。

ウクライナやガザでの「現実」が描かれていると思ってよさそう。
「親しい者たちを奪われた者」は「復讐」に駆られるのみ。

「アンダーカバー=覆面捜査」がポイント。
そこで「愛」を知ってしまったがゆえ。

監督は「わが国好み」の人らしく英語の脇に日本語も。
渡辺謙が案外活きていないのは残念。

「わが国の現実」とは別に。
「好きになってくれる世界の人々」がいるのは在り難いこと。
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「壮大なハーレクインロマンスである古典とおそらくは『劣化』が複雑にする事故あるいは『演劇』形式の映画」について

2024-01-28 03:06:40 | Weblog
晴れときどきくもり。やや風強し。

「ジェイン・エア(下)」読了。

そう来るのかといった展開。
再びの「ご都合主義」は敢えて許すのだとして。

セント・ジョンに惹かれながら抗うあたりがなかなか。
ロチェスターの「その後」にもふむふむ。

「声が聞こえてしまう」という「ロマンチック」など。
いやはや十分に堪能させて頂きましたといった趣き。

何とも壮大な「ハーレクインロマンス」。
「閉じ込められた女子の妄想」はいささかフェミニズム風味もある。

マル激を観る。

今回は先日の航空機事故について。
まだその「原因」はわからないものの。

元航空管制官田中秀和の「解説ぶり」が好ましく。
航空機が安全な乗り物であることの確認と「世論への迎合」に注意を促し。

管制官のみならず何故か公務員が削減される現実も。
「安全第一」を無視したその「根拠のなさ」を忘れずに。

マスメディアは彼の発言を自分たちの都合に合わせて編集している模様。
何が「原因」なのかを探ろうとしていない「姿勢」を覚えておこう。

ジョゼ・ダヤン「スパイ」(’08)を観る。

トリュフォーやゴダール作品に出ていたナタリー・バイが主演。
レジスタンス仲間がリーダーを殺したスパイを暴くお話。

ジュリアン・デュヴィヴィエ「自殺への契約書」(’59)のリメイクらしく。
ダニエル・ダリュー、ポール・ムーリス、リノ・ヴァンチュラに加えて。

セルジュ・レジアーニ、ノエル・ロクヴェールというオリジナルキャストを思えば。
残念ながら「格落ち」ということになり。

クレメンスのジゼル・カサデサスの「侍女ぶり」が辛うじて。
ほぼ「演劇」という形式はオリジナル通りなのかどうかは不明。

「疑惑の視線」は全員に。
ただし本作はいたずらにそれを描くだけで終わって残念。
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「異様なスピードで読め古典とマニアックすぎる映画」について

2024-01-27 02:49:11 | Weblog
くもりときどき晴れ。だったはず。

シャーロット・ブロンテ「ジェイン・エア(下)」を半分以上読む。

異様なスピードで読み進められるのはなぜ。
河島弘美訳のせいなのか。

「自分の正しさ」を維持するためにロチェスターと別れる主人公の姿よ。
彷徨の後に好ましい人物に救われるのはいささか「ご都合主義」だとしても。

果たしてどう終わるのか。
明日確認するはず。

ギレルモ・デル・トロ「ナイトメア・アリー」(’21)を観る。

ブラッドリー・クーパー、ケイト・ブランシェット、ルーニー・マーラ、
ウィレム・デフォー、トニ・コレット、リチャード・ジェンキンス、ロン・パールマン。

デヴィッド・ストラザーンに懐かしいメアリー・スティーンバージェンなど。
いわゆる「豪華キャスト」で。

トッド・ブラウニング「フリークス」(’32)の雰囲気もあり。
「獣人」からはジャン・ルノワールの1938年の作品を思い出したり。

それにしても本作が150分もの長さになる必要はあったのかどうか。
ケイト・ブランシェットの妖しさは尋常ではないのだとしても。

本作とデヴィッド・リンチ「マルホランド・ドライブ」(’01)の違いは。
後者は「物語の芽」を描き前者はそれを具体的に。

「円環構造」があるのは確か。
「獣人」を可哀想だと思った主人公がそこに「戻る」次第。

前半の「思わせぶりな描写」が余分。
ただし監督は「マニア」なので仕方がないかも。
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「15年前の外来魚と『お洒落』を一部取り戻したシリーズ映画」について

2024-01-26 03:05:58 | Weblog
晴れ。冷えはやや緩む。

松沢陽士「日本の外来魚」を見て読む。

15年前くらいの作品なので今はどうなっているのか。
「養殖」と「釣り師の好み」が「遺伝子汚染」をもたらして。

「遺伝子汚染」とは「自然には起こらない交わり」。
ここでもわれわれがその源で。

もっとも遥か昔の「大陸移動」を思えば。
どうってことはないかも。

「自然」はわれわれも含めてのことのはず。
歴史を振り返ればいずれ滅ぼうとそれが「摂理」だと思われる。

マシュー・ヴォーン「キングスマン ファースト・エージェント」(’21)を観る。

目の前で死んだ妻との約束を守る英国貴族のレイフ・ファインズ。
それは息子への過保護となり。

そのことがむしろ息子を戦場に駆り立てることになる「悲劇」よ。
その結末の描き方は酷く。

ジェマ・アタートンが何とも素敵。
彼女は「主人」も乗っ取るのだから。

ラスプーチン役のリス・エヴァンスの妖しさがいい感じ。
「欧州の3兄弟」を演じるトム・ホランダーも同様に。

有能な「召使い」にジャイモン・フンスー。
主人公の友人キッチナーのチャールズ・ダンスの「落ち着きぶり」など。

本作は「歴史」で遊んでいる模様。
その詳細は本作まで。
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「人気アニメが残念ながら面白くないことと韓国のプレッシャーの凄まじさあるいは中国人と日本人の違いに関する解釈」について

2024-01-25 01:56:53 | Weblog
くもりときどき雪。ビニール傘に積って前が見にくいくらいの降りも。

昨日はまた爆睡。
疲れていた模様。

ようやく「呪術廻戦シーズン2 懐玉・玉折」を観終わる。
残念ながらやはり面白くないことを確認する。

物語が少し動いたのは虎杖と真人との戦いのあたりのみ。
といっても結局は「戦いの魅力」なのだが。

「仲間たちの死」もあまり活きていず。
物語がつながっていないので「退場するだけ」になっていて。

本作がウケているのだとすればこれも「劣化」か。
キャラクターと絵面にしか反応できないということで。

どうやら「歴史」はおろか「時間の流れ」にも意識が及ばないよう。
「その場限り」で感情を揺さぶられるのがお好きらしい。

チェ・ジウン「ママにはならないことにしました」を読む。

韓国では「ママにはならないこと」が相当に「異様」だと思われるよう。
もちろん当人たちの中にもあれこれ「迷い」はあるのだけれど。

かの国では子育ての経済的負担が異様に大きく。
わが国もそうだけれどその比ではないくらい。

夫婦で働いていても余裕がないほど。
ならば子どもを産まないという選択もむしろ「普通」になっておかしくないのだが。

祖父母や親世代の「結婚したら子どもを作るのが当然」というプレッシャーたるや。
「それが当然」と思う人々がもたらす「差別」についてあらためて。

繰り返すが時代とともに「常識」は変わるもの。
特定の時代のそれを他人に押し付けるのは出来ればやめた方がいいことは確か。

井上優「相席で黙っていられるか 日中言語行動比較論」を読む。

「自分と外国人との違い」が実は十分に理解できるものだという見立て。
少しだけ韓国語も交えて。

「自分の当然」をいたずらに優先することなく。
理解の仕方で「そういうことか」と納得できるのだと。

詳細は本書まで。
ただしこの種のことは現在では余計に難しいだろうと思うことしきり。

互いを非難する前に「実りある会話」をするのがすでに相当ハードルが高く。
「共通前提」も失われて久しく。

中国人が「会話」によって「われわれの場所」を作るという解釈を覚えておこう。
日本人はむしろ「相手の領域を犯さないこと」に腐心することも。
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「ダメな日」について

2024-01-23 03:55:54 | Weblog
晴れ。夜に寒さはなく。

柄谷行人「世界史の実験」を読んだものの。

睡魔が襲ってどうにもならず。
内容が理解できないままに終わる。

今週末か来週に読み直すつもり。
これも「意識と身体の乖離」のせいか。

甥が面白いと言う「呪術廻戦 シーズン2」を第25話から第37話まで観る。

残念ながら彼の判断は間違い。
それなりの展開はあるものの「面白い」かと言われたら微妙。

いちおう明日ラストまで確認する予定。
いつまでたっても「キャラクターの対決」しかないのは何故と思うのみ。

男子の「単純さ」ゆえ。
この「形式」が飽きられないのが謎。

主人公が死ぬわけはないのだから。
その「復活」には「説明」が必要で。

むしろその種の展開に持っていくのがダメ。
「無理筋」を通せば「物語」は死ぬだけ。
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「相談が時代を問わず『愚か』であることと能登半島の現実あるいは欧州の現実を描いた映画」について

2024-01-22 02:44:06 | Weblog
雨のち晴れ。風が吹く。

上野千鶴子「まだまだ身の下相談にお答えします」を読む。

「昭和の残骸」と同時に。
いつの時代も「相談」というものは愚かしく。

基本は「自分の思い通りに生きればええやん」ということなのに。
それが出来ない人々は多く。

人はそれぞれに「他人」であること。
その「当然」がどうやら理解されていない模様。

好ましくない人物との関係は家族であろうと切ってよし。
自分が楽しく生きていなければ他人に何も出来ないこともあらためて。

「失敗」をするから人は「賢くなる」はず。
その「学習能力」だけは確保しておきたいもの。

NHKスペシャル「能登半島地震 いのちの危機をどう防ぐ」を観る。

マル激で迫田朋子の「予告」を知ったので。
「被災地の現実と問題点」はそれなりに描かれたのだと思われる。

「二次避難」と言われても簡単に出来ない人々がいて。
「故郷と人のつながり」がある地元から離れたくない高齢者も少なくなく。

障害者や外国人の現実もあり。
感染症が広がる中でダンボールベッドの活用の意味を教えてくれたり。

とりわけ「福祉」に関しては法律上「災害時の準備」が出来ていない事実も。
「希望」を届けた上での「援助」が重要なのも忘れずに。

ウラー・サリム「デンマークの息子」(’19)を観る。

本作はデヴィッド・クローネンバーグ「デッドゾーン」(’83)を思い出させ。
もちろんテーマは「人種差別」だから異なるのだけれど。

移民排斥を訴える政党が支持率を上げる中。
ハッサンの「片腕」アラブ人のマリクはザカリアを救おうとする。

結果的に極右政党の党首を救うことになり。
ただし彼の人気はうなぎのぼりでマリクの家族にも危険が迫り。

冒頭のテロを描いたところからわかるのは。
自分の大切な人を殺されると人は「復讐」に命を賭けたりすること。

北欧でこの種の現実があるのを知っておこう。
「報復=殺し合い」には「キリがないこと」も。

ガザにおけるイスラエルの遣り口はどう考えても「新たなテロリスト」を生むだけ。
「『敵』を殺してはいけない」という「ルール」に気付かないとどうにも。

かつてのアイルランド紛争を見ればそのことは明らかなはずなのに。
それにつけても。

われわれに「学習能力」はあるのだろうか。
「被災地のそれ」をどうにか活かしたいもの。
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「宗教がキライなことと能登地震の現実あるいは『知恵』で逃げ切る者の映画」について

2024-01-21 02:48:29 | Weblog
雨。また終日そぼ降る。

橋本治「『原っぱ』という社会がほしい」を再読。

著者が常に他人のことを考えていた人だということをあらためて。
「あんなに楽しく遊んでいた場所」が消えるなんてという述懐よ。

学校ではその魅力を発揮できない子どもたちがたくさんいて。
自分によくしてくれる「おばさんの対立」も知り。

すべてが「わかってしまう人の哀しさ」がここに。
そんな著者の最期を思えば。

神などいないことは明白だと言わざるを得ず。
自分の思いなどたかが知れていると思うし宗教はキライ。

お前なんぞが救われていいのかという視点がないから。
救われるに値する存在は何処に。

マル激を観る。

今回は能登半島地震の「現実」について。
「何も届いていない高齢者たち」がいる事実を覚えておこう。

認知症の人々がコロナやインフルに罹っていて。
そうならざるを得ない「環境」しかなくて。

それぞれが「いいこと」をやっているつもりが「無駄遣い」にもなり。
「情報の共有」がなければ「効率的な援助」も出来ず。

マスメディアは「事前に作られたお話」に従って「限られた現実」を報じるのみ。
「本当に困っている人々」にアクセスしないのはなぜ。

「高齢化が進む地域」を支えているものが震災によって奪われると。
その結果が「褥瘡」や「寝たきり」さらには「震災関連死」になる。

デヴィッド・O・ラッセル「アメリカン・ハッスル」(’13)を観る。

「出世」を熱望するFBI捜査官ブラッドリー・クーパーは稀代の詐欺師を使って。
「官僚」も同じような存在であることを忘れずに。

「特定の組織」にいるとそうなるということで。
「既存のレールから外れた者」としてはほぼ意味不明な「欲望」。

どこまでもたくましい愛人エイミー・アダムスが素敵(ちょいと煤けたニコール・キッドマン)。
妻ジェニファー・ローレンスの「ビッチぶり」もいい感じ。

マフィアのロバート・デニーロはカメオで(ビリングに名前無し)。
主演のクリスチャン・ベールは「ハゲデブ」を装い。

いわゆる「学がない人」がいかに生き延びるか。
「詐欺」は自分にも及ぶことを知っておこう。
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