退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

古きよき時代のこと

2010-01-31 00:41:52 | Weblog
晴れ。今日も空は真っ青。

佐藤嘉尚「『面白半分』の作家たち」を読む。

大学を中退してもぐりこんだ出版社に入社早々、
美輪明宏のベストセラー「紫の履歴書」を企画した著者。

しばらくは順調だったものの急に会社がつぶれてしまい
次に予定していた雑誌「面白半分」を吉行淳之介の協力を得て発行することに。

「面白半分」は1971(昭和46年)~1980年(昭和55年)まで発行された月刊誌で
基本のアイデアは当時活躍中の作家に半年ずつ編集長を務めてもらうというもの。

元々は吉行が新聞に「『日本軽薄派』」という雑誌を作ろうと思ったが
本当に軽薄な人間しか集まらず実現しなかった」と書いたエッセイがきっかけだと。

歴代編集長は、吉行淳之介・野坂昭如・開高健・五木寛之・藤本義一・金子光晴・
井上ひさし・遠藤周作・田辺聖子・筒井康隆・半村良・田村隆一。

雑誌に載せた「四畳半襖の下張」がワイセツ裁判になったのが有名か。
いろいろな作家に愛されたのは著者の人徳だろう。

内容はそれぞれの作家との「交遊録」だと思えばいい。
「こんな時代もあったのだ」と了解しておこう。
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どんな歴史もやがては物語に変わるということ

2010-01-30 00:14:24 | Weblog
晴れ。雲は夕方に消えて青空。

森正蔵「解禁 昭和裏面史」読了。

東条英機がかなり悪者扱いされていて
その夫人までが同じ扱いというのが時代を感じさせる。

後半になってやや感じ始められる「アメリカの影」。
俗に言う「War Guilt Information Program」なのか。

ちなみに「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム」とは
GHQが占領政策として行ったもので「軍国主義者vs国民」という対立を仮構したものだと。

当時のラジオ番組に「真相はかうだ(こうだ)」というのもあり
どうやらGHQのプロパガンダ放送だったらしい。

読み始めの印象とは別に
どうやらやや眉にツバをつける必要もありそう。

いずれにせよ日本は
戦中も戦後もそれ以降も「情報戦」には勝ったためしがない。
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「うえの」の駅名にまだ「貧乏」がある頃

2010-01-29 04:02:44 | Weblog
久方ぶりに深夜のDVD。

深作欣二「脅迫(おどし)」(’66)を観る。

未決死刑囚の西村晃と室田日出男(新人!)が脱獄、
三国連太郎と春川ますみ、保積ペペ(子役やってたのね)親子の家にやってくる。

高名な医者、三津田健の孫かつ中原早苗の赤ん坊を誘拐した彼らは
父親を当時流行のリモコンで操りつつ大金をせしめて逃亡しようとするのだが。

事情を何も知らず家を訪ねてくる警官に田中邦衛、
三国に利用される浮浪者に内田良平。

営業部長である主人公は冒頭、
専務の「お手つき」の秘書と部下の結婚式で仲人をつとめる。

その終わりに映る菊の花がその後を暗示しつつ物語は進み。

会社人間である彼が葛藤の後に
脱獄囚に握られていた主導権を奪うというのがシナリオのミソのはず。

浅草ロック座から日劇ミュージックホールの舞台を踏んだ春川ますみが妻なので
室田日出男は彼女を襲うし、三国連太郎はそれを知って逆に嫉妬に燃えて迫る設定。

一度状況から逃げようとした主人公が列車の中で母親の乳を吸う赤ん坊を見て
誘拐された赤ん坊を思い出す連続のカットバックの緊迫感はなかなか。

主人公が警察に事情を告げないのは
「吉展ちゃん事件」(’63)の後だということで了解しよう。

現代ならもっとエグい展開がいくらでも予想されるけれど
脚本にも関わった当時の監督は品がいいのか時代のせいなのか。

作品の長さは84分。
主人公の葛藤がネオン街のオーヴァーラップで表されるのはいかにも。

ブレるカメラと文字入りの映像は
後の「仁義なき戦い」の萌芽か。
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歴史は繰り返すというけれど

2010-01-29 00:42:24 | Weblog
雨のち晴れ。寒さは緩む。

引き続き「解禁 昭和裏面史」を読む。

2・26事件とそれにまつわる陸軍の派閥抗争、中国への侵略開始から盧溝橋事件、
トラウトマン調停、汪精衛をめぐるあれこれ。

駐独大島大使と駐伊白鳥大使を中心とした枢軸外交、
日米交渉を打ち砕いた松岡外相の独断外交。

とりわけ日米交渉はかなりうまく行きかかっていただけに
ドイツを妄信した松岡外相の独走が惜しまれる。

もっとも仮にそれがうまくいったとしても
早晩帝国にガタが来ていたであろうことは間違いない。

軍部もマスコミも国民も
なんとなく調子に乗る「伝統」があるわれわれ。

現代においても気をつけたいものではあるが
同じ過ちを繰り返すことになりがちでもある。
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竹中直人めぐり

2010-01-28 03:43:24 | Weblog
深夜にどこまでもyoutube。

若き日の竹中直人をたどる。

http://www.youtube.com/watch?v=hi3qmOsPiMA

http://www.youtube.com/watch?v=Y-OGcBZU66E&feature=related

http://www.youtube.com/watch?v=Xd5wuE_lxug&feature=related

http://www.youtube.com/watch?v=3trw06C6LQQ&feature=related

http://www.youtube.com/watch?v=YUU9N-vztKk&feature=related

http://www.youtube.com/watch?v=u1dn0PxpSAE&feature=related

松田優作に呼び出され
一晩中「お前は何がやりたいんだ」と聞かれた過去もある。

後に「無能の人」で賞を取り
「119」「東京日和」「連弾」も撮る映画監督にもなる。

個人的には「東京イエローページ」の
「ショスタコビッチ三郎太」の口調が好き。
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めくるめく歴史

2010-01-28 00:12:24 | Weblog
晴れ。空に筋雲。

森正蔵「解禁 昭和裏面史」を少し読む。

張作霖の爆死、片岡蔵相の失言に始まる金融恐慌、
芥川龍之介の自殺、ワシントン会議以降のファッショへの道。

北一輝の「日本改造法案」から三月事件、共産党弾圧、
満州事変から満州国建国、5・15事件、リットン調査団までとりあえず。

著者は大阪毎日新聞の記者で
本書は昭和20~23年(’45~’47)のベストセラーらしい。

戦争中に書けなかった不満が一気に爆発したような感じで
内容も濃くたたみかけるような調子。

これくらいの記事が今の新聞にあれば
定期購読する気にもなるはずなのだけれど。

原題は「旋風二十年」。
ちなみに出版当時二十歳の若者は今八十五歳になっているはず。
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長くうねった道

2010-01-27 03:18:23 | Weblog
最近映画になったビートルズのアルバム「aby road」からの「golden slumber」。
「slumber」は「まどろみ」の意。

中学の頃友人の影響で聞き始めたビートルズだったけれど
同級生のF君はジョージの「the long and winding road」が特に好きだった。

その後高校へ入った彼は
太いズボンを履いて「先輩の影響だ」と言っていた記憶がある。

それから三十年が過ぎようとしている今。
彼は今頃何をしているのだろうかと、ふと気にかかる。

わたしは当時野蛮人で
持て余した力をロッカーの扉をへこませるくらいでしのいでいたもの。

教室の中でバドミントンをしていて注意され
先生が去った後また始めたのだけれど彼は再びやってきた。

その時のバツの悪さは
今でもかすかに記憶に残っている。

若気の至りと言えばそれまでの話。
ただしいまだに成長していないという感覚は確かなのが厄介。

さらに鈴木蘭々「キミとボク」を聴く。

ポンキッキーズを観ていた頃は
確か喫茶店でウェイターをしていたはず。

モーニングに100人以上の人が来て
マスターとふたりでこなしつつ客に文句を言われたもの。

ヤクザのおじさんにも好かれ
爪楊枝を出すサービスも欠かさなかった。

龍の模様の入ったジッポを置き忘れて
誰かに盗まれてしまったことも。

早朝にマスターより先に来て
トイレで着替えるのが普通だった。

地域ラジオの取材に
「地理不案内なんです」と繰り返したこともあった。

人に歴史あり。
これからもおそらく同じようなことで。
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存在そのものが魅力的であるということ

2010-01-27 00:06:40 | Weblog
晴れ。風が冷たい。

ブランドン・ハースト「アンジェリーナ・ジョリー 彼女のカルテ」を読む。

「日曜洋画劇場」で「Mr&Mrs スミス」「トゥームレイダー2」を続けて放映したので
図書館で見かけて借りることにしたもの。

「真夜中のカウボーイ」「ミッション・インポッシブル」のジョン・ヴォイトの娘で
熱心に慈善活動をしていることは何となく知っていたけれど。

「17歳のカルテ」のように自傷癖がありタトゥー好きで
性的嗜好について自由に語る存在だというのは初めて知った。

1975年生まれで今年35歳になる彼女は
モデル人気や映画のヒットとは別の「自分」を認めてもらいたかった模様。

「トゥームレイダー」のようにその魅力だけで作品を成立させる数少ない女優なので
「アンジェリーナ=天使」「ジョリー=かわいい」という名前通りの活躍を望みたい。
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贅沢な悩み

2010-01-26 00:45:32 | Weblog
晴れ。夜になって冷える。

仕事のスケジュールが早まってあわてて出勤。
明日もそうなりそう。

今日はドトールで読書するヒマもなし。
電車の中でもウトウト。

帰宅後夕食をとって少しのんびりしていたら
もうこんな時間になる。

久方ぶりに「きらきらアフロ」を少し観る。
相変わらず天然な松嶋が面白い。

のんびり暮らしていると
少し忙しくなるのがめんどくさい。
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いろんな人々

2010-01-25 00:24:06 | Weblog
晴れ。寒さは緩む。

昨夜は久方ぶりのソウルバー。
仕事の忙しい友人やマスターと話す。

帰宅するタクシーの中で運転手さんが
仕事を辞めてタイで暮らす話を楽しそうにする。

ふとんでグズグズしながら昼頃に起床。
ジョージ・ソロス「世界秩序の崩壊 『自分さえよければ社会』への警鐘」を少しだけ読む。

カール・ポパーに学んだせいか第一章は独特の世界観が語られている。
「誤謬絶対不可避性」というのがどうやらキーワードらしい。

人は必ず誤りを犯し、それは避けられないということ。
ごくごく当たり前のことのように思えるけれど詳細は明日以降に。

ピースボートが駅前で「ハイチ大地震」の募金をしている映像をTVで見かける。
子どもを含む道行く人たちが笑顔で募金していた。
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