退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「『他者を知ること』を教えてくれる本と『近代絵画の歴史』あるいはもっと評価されるべき作品」について

2023-08-31 03:34:58 | Weblog
くもり。仕事場では降らず自宅では少々。

昨日はまた爆睡。
相変わらずの「意識と身体の乖離」。

井筒俊彦「ロシア的人間」を読む。

かの国の文学からタイトルを浮かび上がらせる内容。
イスラムが本筋かと思いきやこんな過去が。

プーシキン、レールモントフ、ゴーゴリ、ペリンスキー、チェチェフ、
ゴンチャロフ、トゥルゲーネフ、トルストイ、ドストイェフスキー、チェホフ。

本書の記述に従って。
ツルゲーネフ、ドストエフスキー、チェーホフが今では「普通」。

こちらはといえばロシア文学はちょいと「齧った」程度。
「優れた学者」はこうしたかたちで「他者を知る」のだと思うことしきり。

具体的な中身については本書まで。
下手な「要約」をしても仕方があるまい。

高階秀爾「近代絵画史(下)」を見て読む。

「様々なる意匠」が浮かんでは消え。
それぞれの魅力を味わうのみ。

ピカソ「アヴィニョンの娘たち」の「衝撃」にふむふむ。
「異なる視点から見えるものを同じ平面に描くこと」よ。

ブラック、レジェも好ましく。
アンリ・ルソー、ルネ・マグリットも同様に。

固有名を挙げていくとキリがないので適当に。
今回思ったのは「ダリのつまらなさ」ということで。

昨日から今日にかけて港雄二「キングダム 首領になった男」シリーズを5まで観る。

原作は村上和彦「昭和極道史 首領への道」。
「やくざマンガ」の面白さをあらためて。

作品一本が70分前後というのがいい感じ。
ついつい次が観たくなる長さで。

本宮泰風、小沢仁志、山口祥行を中心に。
片桐竜次、本郷直樹が物語の「大枠」を支え。

古井榮一は「仁義なき戦い」シリーズの金子信雄的存在。
個人的なお気に入りは舘昌美(この人は普通のドラマで大いに使えるはず)。

女優は紅一点の範田紗々が存在感を出していて。
おそらく芸名の由来は「パンダ笹」だと思われるけれど。

一本ごとに出るゲストも味わい深く。
詳細は本作まで。

下手な映画やドラマよりずっと面白いのは確か。
詳細は不明だがもっと評価されるべき作品。
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「著者の『対話ぶり』が好ましい本と『中2レベル』な映画」について

2023-08-29 03:05:19 | Weblog
晴れ。残暑は厳しく。

ブレイディみかこ「他者の靴を履く」を読む。

副題に「アナーキック・エンパシーのすすめ」。
「寛容であるために不寛容になることの矛盾」など。

金子文子、坂上香を始めとするさまざまな人々との「対話の旅」。
ニーチェやフロム、クロポトキンも登場。

「演劇のもたらす覚醒効果」についてあらためて。
「物語大好きなわれわれ」はそこで「異なる物語」を発見する模様。

「理解できないことがあっても、どのみちそれを考慮に入れなくてはいけない、
 ということを受け入れること」という「あとがき」の最後の言葉がなかなか。

「実に単純な『正義』」に彼ら彼女らを至らせたものは何か。
答えはシンプルで「自分の苦境を『誰かのせい』にしたい」から。

そこに「大変だったね」と声を掛けられるかどうか。
どうにかそうした「やさしさ」を手に入れたいもの。

河井勇人「かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜」(’21)を観る。

佐藤二朗が「やりたい放題」。
エキストラをいきなり軽く殴って驚かせたり。

本作のファンには悪いが平野紫耀も橋本環奈も「カッコいい」「カワイイ」のか。
どうにも微妙に思えてならず。

影山優佳が案外悪くなく。
後半に盛り上がるので前半をもっと短く。

それにしても。
全体に「中2レベル」。
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「またまた昨日の分」について

2023-08-28 03:18:52 | Weblog
晴れ。暑さを避けてバスに。

小林よしのり「ゴーマニズム宣言SPECIAL コロナ論」を見て読む。

3年前の作品。
現在はコロナなどどこへやら。

いたずらに感染者数を数える愚は続いているようだけれど。
著者に賛同するかどうかはどうでもよろしい。

いかにわれわれが「現実を直視出来ない存在」であるかがここに。
今後もこの種のウイルスは現れるはずなので。

「参考資料を作ること」が「未来へのメッセージ」か。
もっともそれが参考にされないのが何とも残念。

アンドリュー・レヴィタス「MINAMATA ミナマタ」(’20)を観る。

水俣を撮った写真家ユージン・スミスにこんな「過去」があったとは知らず。
ジョニー・デップがプロデュースと主演を務めて。

日本側のキャストは美波、真田広之、 國村隼、 加瀬亮、浅野忠信、 岩瀬晶子ら。
美波がいい感じ。

雑誌「LIFE」の終わりと絡めるのは微妙で。
ラストで世界各地の「被害」が出て来るのも同様に。

すでに「水俣」を知らない人々が多い現在。
このような「劇映画」でその存在を知らせるのはいい面もありつつ。

「LIFE」の編集長ビル・ナイが写真に感動するだけでいいのか。
何とも「薄い」としか言えず残念な内容。
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「圧倒的な色彩の美しさと実は『存亡の危機』をもたらす原発と『処理水』のインチキあるいは『どうしようもない男たち』を描いた映画」について

2023-08-27 02:03:39 | Weblog
晴れ。夜になって一時雷鳴と稲光とともに降る。

「志村ふくみ いのちを織る」を見て読む。

この色彩の美しさは是非とも知っておきたいもの。
煤けた街と人々の中に暮らしているのだから。

敢えて詳細については述べない。
「目の保養」をしたい向きには是非とそれだけ。

マル激を観る。

ゲストはかつて地裁判決で大飯原発を止めた元裁判官の樋口英明。
今回は「全国民必見」の内容。

まず第一に。

3.11当時福島原発の4号機プールに入っていた燃料棒が辛うじて冷やされたのは。
「工事遅延」による水抜きの遅れとなぜか隔壁がズレたせいだという事実を。

その「おかげ」で大事には至らず。
わが国に「神風」が吹くこと再びと思ってよく。

そうでなければ「東日本壊滅」が現実に。
米軍の避難はそれを知っていたからということも同時に。

そのような大惨事を起こすことがわかっている原発の耐震性が実は脆く。
現在稼働中のそれはここ最近の地震の大きさをはるかに下回るもので。

これまた何事も起きていないのは「奇跡」だったり。
そして何より国民の多くはその事実を知らず。

わが国が「壊滅」する危機がここに。
すでに福島の人々はその事実を味わったというのにこのザマか。

その一方。

「処理水放出」が唐突に強引に行われたけれど。
ALPSが除去出来ない核種が12個もあり。

いくら「希釈」しようとも「生物濃縮」があるのは「水俣病」を思えば明らかで。
何よりIAEAが放出を認めた根拠は「東電によるデータ」でしかなく。

そもそも「利害当事者」によるそれを「本当」だと認めていいのかどうかは大いに疑わしく。
今後の「モニタリングの結果」についても同様に。

「風評被害」以前に「重大な環境汚染」であることを知っておこう。
残念ながらというか「中国の批判」は全く正しい。

マスコミでは「イチャモンを付ける中国」と受け止められるニュースばかりで。
「汚染水」という名称の方が現実なのに。

もうひとつ覚えておきたいのは。
「平気でウソをつきそのことを何とも思わない人々」が「上層部」に多いこと。

何度でも繰り返すがそろそろ本気で怒っていいのではないか。
いたずらに相手を信じる態度をあらためないとどうにも。

チェ・スンホ「おもちゃ 虐げられる女たち」(’14)を観る。

マ・ドンソクはまだ細く。
家庭に問題を抱えながら真実を追及するネット記者。

「韓国の芸能界事情」を描いた9年前の作品。
それにつけても「権力」を笠に着た男たちの醜さよ。

とりわけ大手新聞社の社長の在り様はわが国のそれを思い出させて。
「正義」を訴えつつ自分がしていることは何だかという具合。

裁判のシーンに迫力が欠けるのがやや残念。
検事役のイ・スンヨンがやや「弱い」。

ラストに「現在進行形」であると出るのだけれど。
今は少しはマシになっているのだろうか。
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「近代絵画についての『お勉強』とグダグダすぎてダメな映画」について

2023-08-26 02:07:58 | Weblog
晴れ。スコールもなくシンプル。

高階秀爾「近代絵画史(上)」を見て読む。

副題に「ロマン主義、印象派、ゴッホ」。
「筆触分割」から「点描」への移行にふむふむ。

「宗教画がエラい」ところから「身近な現実」へ。
「形態に従属する色彩」から「色彩のみの独立」へ。

もっとも後者はいたずらに「形態」を失わせる一面もあり。
ルノワールやセザンヌは「印象派」と訣別し。

知らない画家の絵も知って勉強させて頂きましたといった趣き。
(下)がどうなっているのか楽しみ。

西村喜廣「東京ドラゴン飯店」(’20)を観る。

本宮泰風、山口祥行に小沢兄弟の「いつものメンバー」。
友情出演に品川祐と坂口拓。

吉田凜音、八ッ橋さい子、MICHIの女優陣のキャラクターはまずまず。
ゆうたろうの「若者の主張」にはなるほど。

冒頭の映像は期待させたものの。
微妙なダンスを始めとするミュージカル風味も含めて「なんじゃこりゃ」の出来。

シーンとしては悪くないところもあるのだけれど。
全体の展開がグダグダすぎてダメ。

唯一「可能性」が見えたのは小沢和義。
本格的なドラマで十分に「ワケありな板前」が出来るはず。
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「江戸の風流とJホラーの先駆的作品」について

2023-08-25 02:26:07 | Weblog
雨のちくもり。夜には晴れる。

「団扇の画」読了。

後半は著者と先達たちとのお付き合いについて。
かろうじて三田村鳶魚の名前を知っている程度。

そういう世界があったのねと思うのみ。
やはり「江戸時代の感覚」かも。

森鷗外の「渋江抽齋」「北條霞亭」もこんな趣きだったはず。
この種の「風流」は今でも生き残っているのだろうか。

鶴田法男「案山子」(’01)を観る。

監督は「Jホラーの先駆け」で黒沢清や清水崇に影響を与えた模様。
「ほんとにあった怖い話」シリーズがそれだとのこと。

野波麻帆、柴咲コウがまだ若く。
後者の「案山子姿」と「上目遣い」がなかなか。

松岡俊介、グレース・イップ、河原崎健三、りりィ、有薗芳記、
田中要次、森下能幸、中村靖日、小柳友貴美(小柳みゆき)ら。

トンネルの向こうは「異界」で。
最近の作品だと「ミッドサマー」(’19)を思い出したり(「奇妙な風車」など)。

「兄妹の近親相姦的関係」があったり。
個々のシーンに魅力はあるものの全体としては微妙。
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「さまざまな物語の紹介と『奇妙な映画』」について

2023-08-24 03:03:29 | Weblog
くもり。雨も少々。

柴田宵曲「団扇の画」を半分以上読む。

今までのところさまざまな「物語の紹介」。
「俳句が『記録』になること」を知る。

ワシントン・アーヴィングの「リップ・ヴァン・ウィンクル」も登場。
わが国で言うなら「浦島太郎」に近いお話。

森鷗外「伊澤蘭軒」からの記述も。
以前に読んだはずだが本作のエピソードは記憶の彼方に。

中国由来の話が多いけれど南方熊楠ならもう少し広く。
洋の東西を問わず「似たような話」を挙げるはず。

実に穏やかな文章である一方ところどころに切れ味の鋭いところも。
明日の読了が楽しみ。

クレール・ドゥニ「ハイ・ライフ」(’18)を観る。

死刑囚を含む犯罪者たちが宇宙船「7」に乗せられ。
医師の実験に参加することで刑罰を免除されるのだがというお話。

何だか「意味ありげ」。
ただし「性と生殖」を「宇宙船」という「閉じられた空間」で描いただけのような。

医師のジュリエット・ビノシュは自分の子どもを殺した過去があり。
男性乗組員に精子を提供させそれを女性乗組員に「注入」して子どもを作ろうとする。

もっとも生まれはしたが生き続けられずに終わり。
結局唯一提供させていなかったロバート・パティンソンのそれを寝ている間に奪う。

理由は彼の「遺伝子が丈夫」だから。
「優生学」を「宇宙」でやったという趣き。

そうしたことを彼らにやらせる「地球の人々」が「あくどい」のはわかるとして。
宇宙船「9」で「ダメ押し」するのはいやはや。

敢えて言うなら乗組員たちは「われわれ」なのだという解釈も出来なくはない。
「セックス」を煽られ「優れた遺伝子」を求めさせられているのだと。

それにしても微妙。
たとえラストが「そうした世界」から抜け出すのだということだとしても。
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「残念な本と何十年も悪行を重ねた男に関する映画」について

2023-08-23 02:45:52 | Weblog
くもり。スコールもあった模様。

西林克彦「知ってるつもり」を読む。

副題に「『問題発見力』を高める『知識システム』の作り方」。
ロングセラーだという前著「わかったつもり」から16年ぶりだとのこと。

この内容はいけませんな。
数学を除いた中学の各教科の「効率的な理解」としてならわかるけれど。

この程度のことは「お勉強」が出来る生徒ならやっていることだろう。
敢えて「そうでない人々」に向けたものなのか。

「わかったつもり」は未読なので比較のしようはないものの。
「残念な作品」と言うよりない。

マリア・シュラーダー「SHE SAID シー・セッド その名を暴け」(’22)を観る。

ハーヴェイ・ワインスタインの「悪行」を告発したNYタイムズの女性記者ふたりのお話。
ミーガンのキャリー・マリガンとジョディのゾーイ・カザンのコンビがなかなか。

記事に名前を出すことを許したアシュレイ・ジャッドとローレン・オコナーが本人役で。
グウィネス・パルトロウは写真のみ。

ワインスタインは「ほとんどビョーキ」。
ただし彼を守るための「システムの力」は大きく。

とりわけ「法の悪用」にふむふむ。
「示談」の中身は「不平等条約」と思ってよく。

主人公たちを見守り励ますレベッカ、パトリシア・クラークソンと。
ディーン、アンドレ・ブラウアーがいい感じ。

それにしてもこういう男が何十年にも渉って「加害者」であり続けられた「現実」よ。
「ミラマックスの隆盛」がなせる業でもあったり。

彼に近い人間たちが被害女性に電話をかけて「沈黙」を促す姿を覚えておこう。
そこまでするかと思うことしきり、
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「『猪口才さ』が案外まともな著者と『全世界の女子必見』の映画」について

2023-08-22 04:03:25 | Weblog
くもり。蒸し暑さは夜まで。

古市憲寿「正義の味方が苦手です」を読む。

「ひねくれ者」のイメージからちょいと「転換」した模様。
ずいぶん「まとも」じゃないの。

「人にはいろんな顔がある」という「当然」をあらためて。
「善玉」にも「悪玉」にも同様に。

「専門家」をいたずらに信じるより「素人」を大切にとも。
「要約」を使うのは大昔から誰もがしていることで。

「通常の速度で映画を観てあれこれ見落とすこと」と。
「倍速で観ること」にあまり「変わりがないこと」など。

「正義」の前にちょいと考えさせることが目的のよう。
それは十分に「達成」されている内容。

所詮「時代によって異なる『ゲーム』」に参加するしかないとの指摘には大いにうなずく。
それにしても「エラスムス」で「脅す」あたりが「イヤらしい」。

サラ・ポーリー「ウーマン・トーキング 私たちの選択」(’22)を観る。

宗教コミュニテイの女性たちは薬を盛られ男だちにレイプされていたことを知り。
今後どうすべきかを話し合うのだがというお話。

「信仰」が基本にはあるものの。
「熟議」とはこういうものだということを教えてくれるのが素敵。

彼女たちの会話を記録するほぼ唯一の男子オーガストを登場させたのがポイント。
彼はあらゆる暴力とは無縁で。

「男の子どもたちの年齢」が重要になる場面もあり。
そのことは逆に「どうしようもない男たちの存在」を浮かび上がらせて。

オーナ、ルーニー・マーラの「透明感」。
サロメ、クレア・フォイの「激しさ」とマリチェ、ジェシー・バックリーの「強さ」。

みんなをまとめるアガタ、ジュディス・アイヴィの「包容力」。
「スカーフェイス」ヤンツ、フランシス・マクドーマンドの「諦め」。

グレタ、シーラ・マッカーシーの「馬の話」がなかなか。
いきなり「大きすぎるのよ」と言って入れ歯を取り出したりして。

彼女たちの背後には「男たちの暴力」が付きまとっていて。
さらには「字が読めない存在」であるのも忘れずに。

全世界の女子必見の映画だと言っておく。
もちろん「心ある男子」にも。

モンキーズ「デイドリーム・ビリーバー」が使われているのも趣き深く。
歌詞の内容についてはおまかせするのでよろしく。
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「例年の墓参りと若い世代の奇妙な情熱あるいはいたずらな権力の思考が部下を犠牲にする映画」について

2023-08-21 02:36:34 | Weblog
快晴。今日も暑い。

友人の墓参りに行く。
もう22年になるのか。

クインビーのマスターと昔の知り合いと三人で。
あれこれ話した後でマスターの息子に今年も「お盆玉」を。

故人はとても魅力的だった人で。
早くに彼岸に行ってしまったのが惜しまれるのみ。

当時は深夜に彼の飲酒運転で各地に連れて行ってもらったもの。
自分では絶対に買わないシルバーの上着をもらったのだったか。

踊りが上手でソウルが好きで誰にでも気さくで。
素敵な声が何度でも甦る。

「病院からの電話」だとも知らず。
「身体を大事にしてね」と言ったのが最後の会話。

矢野利裕「コミックソングがJ・POPを作った」を読む。

著者は1983年生まれのライターだとのこと。
それにしては古いことをよく知っている。

川上音二郎や添田唖然坊に始まり。
エノケンや二村貞一、あきれたぼういずなど。

その「情熱」は何処から。
小林信彦や大瀧詠一が教えてくれるあれこれもカバーしていて。

副題に「軽薄の音楽史」。
「外国のリズム」が次々に「流行する」姿を描いたのはグッド。

要するにわが国はかつて「加工貿易」が主だったということ。
経済も音楽も変わりはなく。

トマス・ヴィンターベア「潜水艦クルスクの生存者たち」(’18)を観る。

久方ぶりに「潜水艦映画」が観たいと思って。
ただしこの邦題は意味不明。

ロシアの原潜が沈没して乗組員がどうなるのかというお話。
ロシアとイギリスの将官は通じ合っているのだけれど。

「機密保持」という名目で救助は捗らず。
ラストシーンの子どもの反応がなかなか。

本作は冒頭で乗組員の人間関係をきちんと描いていて。
そこが肝心なことをよくわかっている展開。

コリン・ファースやマックス・フォン・シドーがこんなところに。
「歌」がみんなを「ひとつ」にする効果を覚えておこう。
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