退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

寝起き

2007-12-31 05:15:39 | Weblog
大晦日。カラスの鳴き声がしている。

前夜の飲み会でオヤジの霊が憑依した若いはずのおなごを見る。
「前世のたたり」ということで片付けておくことにする。

全般的に若者が「生活」について考えていることに驚く。
「雨露しのげればいい」というのはダメなのか。

昨年の大晦日のことをふと思い出す。
あれから1年たったらしい。

今宵はソウルバーで飲む予定。
まだ生き延びていることにとりあえず感謝すべきか。

そのうちなんとかなるだろう。
何がかは不明のままにしておく。
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変わるものと変わらないもの

2007-12-22 01:00:36 | Weblog
晴れ。おだやか。

明日から再びしばしの早起き生活。
生活のリズムを変える1日目がメンドくさい。

大島渚「太陽の墓場」を観る。

大阪のドヤ街の物語。
クズ拾いをクズ屋が、クズ屋を動乱屋が、動乱屋をヤクザが利用する。

一度は愚連隊に入る佐々木功は弱気だが思った事を口にせずにはいられない若者。
そんな彼に惹かれる炎加世子と津川雅彦。

男ふたりが線路で轢死した後でヤケになってドヤ街に暴動を起こすものの
たくましく生き延びた女は翌朝街から逃げるように駆け出す。

女は男たちの弱さを知っていて
「ドヤにいる連中がいなくなるような日は来るのか」と問う。
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ひとりよがりと生命力

2007-12-16 23:44:00 | Weblog
晴れ。風冷たし。

昨夜は久方ぶりにソウルバーへ行きジンを痛飲。
午後に目覚めるとウサギの目になっていた。

大島渚「悦楽」を観る。

学生時代に家庭教師先の愛する娘のために殺人をした男が
その現場を目撃した公金横領の役人と交換条件に3千万を預かる。

役人は5年後に出所する予定で万事うまく納まるはずが
娘の結婚によってヤケになった男は次々と女を買う。

「権力」以外の「金と色」を自由に使えるようになった男は
結局娘のことが忘れられない。

「男のひとりよがり」がよくわかる物語。

引き続き大島渚「白昼の通り魔」を観る。

「恋愛」よりも「生活」を重視する生命力の強い村の女が
周囲の人間たちに「影響」を与える。

彼女を愛した気の弱い男は自殺、
彼女を犯した男は「白昼の通り魔」になる。

「無償の愛」の重要さを唱え「白昼の通り魔」の妻になった
中学の教師は悩む。

気の弱い男と中学の教師、
2回とも一緒に自殺を図った女だけが生き残る。

「生命力の横溢」は「弱いもの」を排除するという物語。
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雨の日は読書とDVD

2007-12-13 02:05:23 | Weblog
雨。しょぼしょぼ降る。

仲正昌樹「貨幣空間」を読む。

柄谷行人「マルクス、その可能性の中心」以来の
突っ込んだ読みと紹介が非常に面白い。

社会にいる個人は交換価値を媒介にしてしか自己を表現できず、
「個人の自由な活動」は社会によってそのように決められているので
誰も貨幣システムの外に出ることはできないということ。

「商品」とは見たり触ったり使ったりすることのできる「物」でもあるが
一方で人間の生活の形を「決めるもの」でもあるということ。

「私」という概念は「あなた」と同時に生まれるもので
個人が相手のことをよく知らないままに関係を持てる「貨幣」のあり方が
「私/あなた」という「等価な概念」のあり方によく似ているということなど。

勝手に「翻訳」したのでわかりにくいとは思うが
とにかく再読決定(ドトールで初めてコーヒー2杯飲んじゃった)。

                  *

増村保造「くちづけ」を観る。

選挙違反と公金横領でそれぞれ小菅刑務所にいる父親に面会に行った男女の話。
知り合ったふたりは気晴らしに江ノ島で遊んだ後で別れる。

「ひねくれた男」と「ひとりぼっちな女」は
10万円という保釈金をめぐって再会することに。

増村作品の女はいつも男を「二人だけの世界」に引き込もうとし成功する。
誤字混じりで旧字体の書き置きが決定打。

奥に長く続く道が何度か映される。

                   *

ルドルフ・マテ「欲望の谷」を観る。

牧場を売って東部に帰るはずが部下を殺されて
土地を独占しようとする牧場主と戦うことになる元北軍兵士の話。

ただし牧場主エドワード・G・ロビンソンの妻が
バーバラ・スタンウィックなので話はそれだけではすまない。

牧場主は12年前に農民と戦って足が不自由になっているので
できれば争いごとは避けたい気がなくもない。

わざわざ牧場主の弟を呼び戻して土地の独占を図るのは
もちろん妻のバーバラ・スタンウィック。

兄弟ふたりを演説と嘘でたぶらかし
叱咤激励して戦いを始めさせるあたりの「女丈夫ぶり」。

おまけに主人公の仕返しで自分の牧場を焼かれると
役に立たない夫を炎の中に置き去りにしたりもする。

ただし彼女と対照的な女性ふたりのことも忘れずに。

「西部劇の中の悪女」を楽しむ作品だけれど
原題が「the violent man」というの皮肉でもあり、そうでもないのが微妙。
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欲望の氾濫と肯定

2007-12-10 00:35:02 | Weblog
晴れ。寒さが戻る。

増村保造「氾濫」を観る。

地味な研究技師・真田が接着剤を発明して地位・金・名誉を得る。
ただし貧乏暮らしに飽きて遊びまくる妻とは疎遠に。

彼の心にあるのは戦争中に暮らしたことのある教師西山。
その彼女が彼を訪ねてきて、ふたりは関係をもつ。

一方、女に目がない貧乏な助手は従妹と関係しつつ
上昇志向から真田の娘に乗りかえる。

政略結婚で教授になった中学以来の友人は
バーのマダムから手切れ金を迫られ、真田に断られると名義貸しで調達する。

貞淑な妻に「逆美人局」を仕掛けた娘のピアノ教師は
事がバレると罵倒した挙句ちゃっかり手切れ金をせしめる。

さまざまな欲望が「氾濫」する中
妻と別れて西山と結婚する意志を固めた真田だったが。

真田・佐分利信、妻・沢村貞子、娘・若尾文子、
西山・左幸子、友人・中村伸郎、ピアノ教師・船越英二ら。

ジョシュア・ローガン「ピクニック」を観る。

ホーボー(放浪者)暮らしのハルは大学時代の裕福な友人アランを訪ねる。
彼の恋人マッジと出会い、ふたりは互いに惹かれ合うのだが、という話。

フットボールの奨学金で大学に入ったハルは優等生アランとは正反対。
父親は酒飲みで、新しい男ができた母親は14歳の彼を邪魔者扱いした。

大学を3年で中退した彼はあちこちで働くが落ち着かず
大学時代の親友につてを求めてやってきたというわけ。

美人の姉マッジは夫に逃げられた母からアランとの結婚を強く望まれている。
けれども彼女はアランとの「不釣合い」と母の「人形扱い」に悩んでいる。

妹のミリーは勉強は出来るがボーイフレンドとは無縁。
姉の美貌に嫉妬もしている。

そんなオーウェン家に下宿している中年教師ローズマリーは
雑貨屋の恋人ハワードに文句ばかり言うものの、一人暮らしに飽きている。

全員で出かけたピクニックでは、楽しい昼の時間が過ぎる。
ところが夜になって酒が入ったところで騒動が起きて。

突然現われた野性的な男に、老若問わず女性陣が色めき立つ。
ピクニックの幸福は田舎町の退屈と紙一重。

「ハロウィーン」を逆から読んで「ニーウォラ」と言うらしい。
町一番の美女マッジは、もちろん「女王」に選ばれるのだが。

ハルにウィリアム・ホールデン、マッジにキム・ノヴァク、
母にベティ・フィールド、妹にスーザン・ストラスバーグ。

ローズマリーにロザリンド・ラッセル(嫉妬からの罵倒が凄まじい)、
ハワードにクリフ・ロバートソンら。
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愛し愛されること

2007-12-08 02:32:57 | Weblog
晴れ。それほど寒さなし。

山田宏一「映画的な あまりに映画的な 美女と犯罪」を読み直す。

教養の深さも当然のことながら
著者の「撫で回すような視線」にあらためて驚く。

すがりつくような思いがありありと感じられるものの
決して直接身体に触れることのない視線。

おそらくそれは「美女」という生きものが
「犯罪」という香りに包まれる時にのみ現われる視線なのだろう。

蓮實重彦・山根貞男、そして著者は三人ともフランス系。
そうした人々を生み出した「フランス」もまたある種の「美女」ということか。

映画に愛されるのも「才能」だということがよくわかる。
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母娘揃って「噂の女」

2007-12-07 01:03:28 | Weblog
晴れ。寒さがやや緩む。

溝口健二「噂の女」を観る。

置屋の女将でありながら廓の若い医者を可愛がる母。
恋人に裏切られ自殺未遂をして実家に連れ戻された娘。

母と付き合いながら、東京でピアノを学びモダンな考え方をする娘に
少しずつ惹かれて行く若い医者。

60になって恋に狂う老婆の狂言を観ている会場で
母は身につまされるばかりか、娘と医者の仲にも気付かされる。

あわてて開業資金を借り、娘と医者を引き離そうとするのだが。
ふたりが抱き合っている現場を見つけて娘の目の前で医者に食い下がる母。

母と娘の争いが始まるかと思いきや
娘は自分を捨てた恋人を若い医者に見て、母の味方をする。

置屋が原因で恋人に去られた傷も癒え、ショックで倒れた母の代わりに生き生きと働く娘。
ふたりにフラれていい気味の罪作りな医者。

一方、置屋では太夫たちがそれぞれの不幸を抱えて。

父と妹のために客を取りすぎた太夫が死に、妹が店に置いてくれとやってくる。
「あてらみたいなもん、いつになったらないようになるんやろ」と呟く太夫。

「あとからあとから、なんぼでも出来てくんねんなぁ」
和解した母娘の幸せと太夫たちの不幸せが交錯して終わる作品の長さは84分。
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昭和33年の広告業界

2007-12-06 00:39:38 | Weblog
くもり。かなり冷える。

増村保造「巨人と玩具」を観る。

無名の少女・野添ひとみはやり手の宣伝部長・高松英郎の
マスコミ工作であっという間にスターになる。

「人間らしくやりたい」宣伝部長の部下・川口浩は
血を吐いて頑張る上司の姿に仕方なく「組織の歯車」になる。

スターになった少女は部下のことが好きだったけれど
部下の親友の手引きで上司と彼を裏切る。

彼からの情報を利用もしたクールなライバル社の女・小野道子は
「母」となって彼を支えたりする。

「日本社会で生きる以上、俺の言うことを聞け」と言う上司。
彼はやがて日本が大量の「なまけもの」を生むとは思いもしなかっただろう。

キャラメルの販売競争が行なわれるのだが
景品一等の「宇宙服」が「乳母車から御婚礼迄の資金」に負ける。

直接消費者の子どもを狙うのではなく
子どもの財布を握る親を狙う戦略は昔からあったということだ。
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吸血鬼の町と素敵なヴァンパイア・ハンター

2007-12-05 04:03:52 | Weblog
くもり。冷える。

深夜Gyaoで「新・死霊伝説」を観る。

トビー・フーパーの「死霊伝説」が普通のホラーだったので
「どうせつまらない続編だろう」と思いきやこれがなかなか。

主人公父子はセーラムズ・ロットで
なんと吸血鬼の仲間になるよう説得される。

人類学者の父は吸血鬼のバイブルを書くように言われ
昔好きだった17歳のキャシーがサービスとして提供される。

一方子にはアマンダという可愛いガールフレンドが現われ
グレかけた彼を見事に誘惑する。

そんなことはお構いなしに「ナチハンター」だと名乗って吸血鬼を退治する
サミュエル・フラーのヴァン・ミーア博士が最高。

もちろんサミュエル・フラーはあの「最前線物語」の監督。
ひたすら吸血鬼を殺すことだけを目指すタフさが素晴らしい。

原題「a return to Salem's Lot」。
思わぬ拾い物は常にうれしいものだ。
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「ヤクザ」と「まとも」

2007-12-04 02:55:20 | Weblog
くもり。やや冷える。

深夜Gyaoで増村保造「しびれくらげ」を観る。

女たらしで酒飲みの父親(玉川良一)を抱えて
モデルで生計を立てている娘みどり(渥美マリ)。

娘は彼女をモデルとして育てた恋人(川津祐介)との結婚を夢見ているのだが
ある日恋人は仕事のため娘に取り引き先のアメリカ人と寝るように頼む。

しぶしぶ承知した彼女は「何も変わらないわね」と確認しつつ
すべてを忘れるために恋人と寝る。

ところが父親がスナックで週刊誌に出ている娘を自慢したため
ヤクザの情婦であるママ(根岸明美)に美人局を仕掛けられてしまう。

父親が恋人に頼んで100万を借り、娘に似た境遇をもつヤクザ健次(田村亮)に
もう関わらないと約束させてすべては終わるかに見えたが、という話。

恋人を客に抱かせて仕事を取る男も
その恋人が娘を捨てたからと男を脅しに行く親父も結局「ヤクザ」。

もちろん本家はカモからさらに金を搾り取ろうとする。

「まとも」なのは散々罵倒しておきながら父親を捨てられない娘と
娘と似た境遇を持ちヤクザになったがなりきれない青年。

ふたりは「友人」として協力しながらケリをつけようとするけれど
どちらもあまり幸福にはなれそうもない感じがする。
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