退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

楽しい組み合わせ

2009-01-31 02:00:08 | Weblog
雨。一日中しとしと。

金井美恵子「手と手の間で」読了。

石川淳に対して「スターを前にしたファン」のよう。
それが著者をずっと後から知った者としては面白い。

現在の文章の豊かさと比べると
同じ水でも硬水と軟水の違いがある感じ。

「まだ、まだ、文章はかたちを変えて続くはずだ」と「あとがき」にある。
その後の「優雅な悪口」は実に愉しい。

「抽象的で陳腐な思い込みの多いバカが多いだけよ」(下手な代弁)

橋本治についても少し触れた文章があったはずで(本作ではなく)
金井美恵子について橋本治がどう思うのかが出来れば知りたいものだ。
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アリの群れのような活字は続く

2009-01-30 04:19:14 | Weblog
晴れ。あたたか。

金井美恵子「手と手の間で」を読み始める。

1978年から1981年のエッセイだけれど
冒頭で著者も言うように基本は変わっていない。

借りた本が案外新しいままなのが興味深い。
マニア向けという理解をしておく。

「五冊目は待望の映画批評集(河出書房新社)を刊行!」と帯にある。
もちろん本書も河出書房新社から出ている。

「活字」は「手書き」のあれこれを排除して出来たものだという著者は
やはり「書くことの始まり」に敏感で。

「小説」というものの曖昧さといかがわしさを意識するのは
当然のことだろうという「常識」はいまだに共有されていない。

書き手は自ら書いたものを何度も読み直しては書く。
そのことを忘れる「フィクション」が世の中を覆って。

大岡信に関するお話にクスクス。
味わいながら先を読み進めることにする。
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ダンディ

2009-01-29 01:47:20 | Weblog
晴れ。コートだと汗が出そう。

村松友視「淳之介流 やわらかい約束」を読む。

元担当編集者だった著者が吉行淳之介について書いたもの。
学生時代によく読んだ作家のひとりなので借りてみた。

当時「洒脱な大人」とはこういうものかと思ったけれど
もう少し複雑な面もあったということが今になってわかる。

たしか「戦争で死ぬのは犬死だ」というようなことを書いたものがあって
この作家にしては珍しくハッキリしているなと驚いた記憶がある。

麻雀でリーチのみの手に裏ドラが乗って満貫になったりすると
「車夫馬丁のマージャンだな」と言う友だちがいたりしたものだ。

時は流れて。
白州次郎をもてはやすだけでダンディとは程遠い人々がめっきり増えた。

というようなことを言うのは野暮なのだと知りつつ
のらりくらりと暮らしていこう。
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歌は世につれ

2009-01-28 03:37:26 | Weblog
晴れ。おだやか。

小林信彦「喜劇人に花束を」再読了。

植木等の声を聞けば、いつでもすぐに元気になれる。
藤山寛美の芝居を見れば、いつでも色気の大切さに気付く。
伊東四朗の狂気を見れば、いつでも控えめな心の裏側を知る。

谷村新司・小川知子がオリジナルの「忘れていいのよ」を聴く。
アメリカに醤油をかけた和風スタンダードになる予感がする。

青山テルマ「ここにいるよ」は「いつまでも待つ」という設定がミソか。
浜崎あゆみが歌う「春よ、来い」の味も悪くない。

楽曲の魅力とそれぞれの歌声が醸し出すハーモニー。
それは時代の波長に合いつつ、それだけでないものを残す。
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他生の縁

2009-01-27 04:58:10 | Weblog
晴れ。だったはず。

youtubeで植木等を聴く。
思わず笑ってしまうパワーを再確認する。

小林信彦「喜劇人に花束を」を再読中のせい。
ノリがいいと暴走するのが基本だと思う。

暴走の陰には鬱屈があるのがルール。
その程度の陰影はないと深みがないのは自明。

コクを出すためには
いろいろなものが混ざらないといけないのは料理と同じこと。

そういう基本だけは
ちゃんと押さえておかないと。
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忙しい休日

2009-01-26 00:54:06 | Weblog
晴れ。手が冷たい。

野暮用で久方ぶりに熱田神宮に行く。
案外人が多いのに驚く。

その後図書館へ行き本を借りる。
本田透「世界の電波男 喪男の文学史」を途中まで読む。

「二次元」を「想像力」という点で一般化してジャンルの差異をなくす方法は
今さらかと思いつつシンプルな魅力で訴えかける。

夕方に「手羽先の元祖」だという「風来坊」で手羽先とビール。
料金未払いのため携帯が受信のみで発信できないことに気付く。

請求の手紙は来たらしいのだが捨ててしまった模様。
明日ショップに行かなければならない。

固定電話と違って請求の仕方が厳しいらしい。
次回引き落としでOKかと思っていたのだけれど。
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「監獄」あるいは「豚箱」

2009-01-24 07:03:26 | Weblog
くもり。寒さはなし。

今年になって初めてソウルバーへ行く。
思わぬ盛況のためすきっ腹でしばし飲む。

いつもの3点セットを食べて帰宅。
眠くなってそのまま眠るものの5時頃目が覚める。

ジュリアン・デュヴィヴィエ「地の果てを行く」(’35)を観る。

殺人の罪から逃れるためモロッコの外人部隊に入るジャン・ギャバン。
踊り子のアナベラと結婚して「普通の幸せ」を手に入れるのだが。

仏語で「legion etrangere」が「外人部隊」。
「レジョン・ドヌール勲章」の「オヌール」は英語の「honor(名誉)」だったと今頃気付く。

「legion」を「レギオン」と読むと「群れ」という意味になり
「ローマ帝国の軍団」を表すらしい。

元々はマルコ福音書に登場する「悪霊」で
最後は二千頭もの豚の群れに取り憑いて断崖から落ち溺れ死んだと。

要は「嫌われ者」ということだ。

「過去の罪や貧困ゆえに入隊する」という「選択肢」は今でもある。
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パンデミック(感染)

2009-01-23 02:46:48 | Weblog
雨ときどきくもり。一日中しとしと降る。

世界をつなぐメディアのせいで
オバマがヒーローとして受け入れられている。

「まともな人」が少なくなっている事実を知った人々が
複雑な要素を抱えたひとりの男に何かを見ようとしている。

なんというドラマ。
半径5メートル以内のちまちました人間関係とはケタが違う。

オバマが素晴らしい何かを達成することが大切なのではない。
物語の力が浸透して、動きを感じることが大切なのだ。

感応する者たちがいて動きが広がる。
インフルエンザより素敵なパンデミック。
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流れ者

2009-01-22 04:26:32 | Weblog
くもりのち雨。深夜に止むこと再び。

世界の広さに酔って自らの怠惰を省みる。

がしかし。
それで怠惰があらたまるわけでもなく。

仕方がないのでマイペース。
そのうちなんとかなるだろう。

やがて寿命が来るだろう。

出来ないことは往々にして「宣言」という形をとったりする。
そういうことだけはすまいと思う(むしろ出来ない)。

啖呵を切るのは似合う人だけにしておきたい。
ときどきサービスでしてしまったりするのにうんざりしたりするけれど。

成長してないから成長したいと思うのか。
ダラダラと旅は続く。
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長生きも芸のうち

2009-01-21 04:21:29 | Weblog
くもり。だったはず。

小林信彦「地獄の読書録」を再読。

ミステリを論じつつ案外英国の動きに目をやっていることに気付く。
本当はそういうのが受け入れられるといいと願ってのことだろう。

今から40年前以上前の時代に
著者はあまりにも早すぎたポップ・アーティストだった。

そこを大谷崎に重ねる気持ちが今
そろそろ「傘寿」になろうという事実を生んで。

色好みでもあるはずなので
そういう面がもっとあらわになる作品も今後期待される。

長生きに意味があること。
そういう存在を大切にしたい。
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