気ままに

大船での気ままな生活日誌

ひなびた味わい 浄智寺の秋明菊の群生 

2022-10-31 11:26:23 | Weblog

おはようございます。

浄智寺の書院前の庭園はひなびた味わいがあり、ぼくの好きなところ。四季折々、次々と草花が生い茂り、楽しませてくれる。とくに秋に入ると、9月上旬は花虎の尾(はなとらのお)とツルボが群れる。そして、入れ替わるように、9月終盤には紫苑(しおん)が花開く。そして、今、10月下旬には秋明菊が登場する。群れて咲く姿が自然で、野趣あふれる庭園である。

浄智寺の山門

石段を登る。前方に鐘楼門。

本堂にお参りして、山道に廻ると、茅葺き屋根の素朴な外観の書院が現れる。その前に野趣あふれる庭園。今、秋明菊が群生し、満開を迎えている。

白い秋明菊もわずかに混じる。

今年も十分、楽しませてもらった。

きっとよく手入れはされているのでしょうが、まるで自然に野に生え、育った風情。このひなびた味わいがいいですね。

書院の表玄関に回ると、こちらには白い秋明菊が咲いていた。書院では音楽会(音絵巻コンサート)が開かれていた。大勢の人が集まっていた。

帰りに東慶寺に寄った。ここは最近、境内撮影禁止になってしまったのが残念。境内では竜胆とホトトギスが見られた。山門に入る前のならいいだろうと(笑)、撮った写真。紅葉の候までには、条件付きでいいですから、ぜひ解禁して下さい。

竜胆とホトトギス

北鎌倉駅前の川沿いのホトトギスが見事だった。

それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!

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公園の手品師、御衣黄の桜紅葉

2022-10-30 11:01:09 | Weblog

おはようございます。

近所の児童公園に緑色の珍しい花が咲く御衣黄桜が一本ある。花が目立たないので、これが御衣黄桜とはずっと気づかなかった。こちらへ越して17年半にもなるのに、今年の春に初めて知った。植物園でもめったにない品種がこんな何でもない小さな公園に植えられているとは。

この御衣黄桜、花は目立たないが、桜紅葉は早々と美しい姿を魅せてくれる。

今年の春(22年4月25日)の御衣黄桜。遠目には気づかないが・・

近づいてよく見ると、きれいな花が咲いている。

散り桜も見事。

春と秋に見事に変身。まるでフランク永井さんのヒット曲、”公園の手品師”のよう。そこではイチョウが手品師だったが、ここでは御衣黄桜が手品師。

公園の手品師といえば、うちのマンションの提供公園のユリノキもそうかも。春には目立たないユリのような花を咲かせ、秋の早い黄葉もステキだ。そろそろはじまった。

今年の5月の花。今年は不作でいくつも咲かなかった。

隣りのマンションの植え込みのカツラの木は、もう黄葉が見頃に入った。

郵便局前の街路樹のイチョウも色づいてきた。

久し振りにフランク永井の”公園の手品師”を聞いてみたくなった。亡くなられた名人、小三治師匠が大好きな歌で自分でも歌い、雑談を含め、これだけで一席にするという。もう聞くチャンスはない。

公園の手品師 / フランク永井 (昭和53年・紅白歌合戦より)

それでは、みなさん、今日も一日、お元気で。

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上野東照宮ぼたん苑のダリア展

2022-10-29 10:20:13 | Weblog

おはようございます。

昨日、上野東照宮ぼたん苑のダリア展を見物してきた。牡丹苑が秋にダリア展を開催するのを知ったのは比較的最近だが、それ以来、毎年のように訪ねている。ぼくらのこどもの頃はどこの家の庭にもダリアは植えられていた。地味な小振りの花だったように記憶している。でも、ここのダリアは、まるで牡丹のように大きくて、色とりどりで華やかだ。ではご案内しましょう。

牡丹苑の入り口。

まるで牡丹のように和傘をかざして。全部で150品種もある。

秋の花々も見られるのがうれしい。

秋明菊

藤袴

ほととぎす

松笠菊

ノコンギク

吾亦紅

ダリアに戻りましょう。

苑内からみえる動物園の(寛永寺)五重塔

出口の先は上野東照宮。

今年も素晴らしい上野東照宮ぼたん苑のダリア展でした。明日で閉園です。お近くの方は今日にでも(笑)。また、来年も。

それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!

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上野公園は沸き立っていた 桜のくるい咲き&パンダ祭り

2022-10-28 10:48:18 | Weblog

おはようございます。

昨日は、家内と上野公園へ出掛けた。目的は東博の国宝展だったが、12時半の日時指定だったので、それまで、上野公園でゆっくりした。11時から韻松亭で花籠膳をいただき、外に出たら、時の鐘がゴーンと鳴った。朝夕6時と正午に時を告げる。このお店のすぐ横にある。芭蕉も詠った有名な鐘だ。”花の雲 鐘は上野か 浅草か”。江戸時代には9か所もあったそうだが、今もって現役はここだけとのこと。

花籠膳と時の鐘

すぐ傍に上野大仏。その山の麓の桜(ソメイヨシノ)に花が咲いているではないか。数日前、関東のニュースで知っていたので驚かなかったが、この目で確認できたのはうれしい。近所の桜のくるい咲きは何度か見ているが、天下の上野の桜が狂ったのを初めて見た。

もっと驚いたのが上野の桜の開花状況を決める基準木までくるっていたこと。そろそろ基準木の役目を引退してもらわねば(笑)。

基準木のくるい咲き。

ふと、これはくるったわけではなく、お祝いのためにわざわざ咲いてくれたのかもしれないと思った。折しも、同じ上野の人気者、パンダの来日50周年記念フェスティバルが今、開催されているのだ。そうか”くるい咲き”ではなく”祝咲き”としよう。

噴水広場ではイベントが開かれていた。

パンダ郵便局も臨時設置。

パンダフレーム切手も売り出された。もうとっくに売り切れている。

「ジャイアントパンダ来日50周年」フレーム切手

パンダ講演会も開催。園長さんが円朝さんのように噺しはじめたが、東博の入場時間が迫っていたので離れた。50年前のパンダはカンカンとランランだった。双子パンダも今は整理券なしで見られるとのこと。

双子パンダのお母さん、シンシン。(2016年1月撮影)

東博では150周年記念の国宝展。

上野東照宮ぼたん苑ではダリア展

公園のもみじも一部、はじまった。

上野公園は沸き立っていた。

それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!

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THE 新版画/版元・渡邊庄三郎の挑戦(3)

2022-10-27 09:19:37 | Weblog

おはようごさいます。

茅ヶ崎美術館で開催されている”THE 新版画/版元・渡邊庄三郎の挑戦”の紹介、第二弾でござりまする。

ぼくは新版画が好きで、巴水、紫峰、吉田博の風景画はもちろん、深水、五葉、小早川清らの美人画のどちらも良い。家内も新版画を好み、とくに巴水のファンだ。昨日、ぼくは二度目になるが、一緒に出掛けた。

茅ヶ崎美術館は高砂緑地内にあり、松嶺庵という茶室もあり、その庭園は梅園になっている。そこも寄ったが、茶室脇に珍しい黄色のホトトギスが咲いているのを見つけた。

高砂緑地入り口と美術館のポスター。

松嶺庵入り口

黄色いホトトギス

新版画は、風景画、美人画のほかに、役者絵や花鳥画もすばらしく、今回はその紹介となりまする。

本展は、次のような章立てになっている。今回は4,5章の作品をご覧いただきます。

1章 新版画の誕生
2章 多彩な美人画の世界
3章 新たな風景画の出現
4章 モダン役者絵
5章 花鳥新版画の魅力

4章 モダン役者絵

名取春仙 五代目中村歌右衛門の淀君

名取春仙 大河内伝次郎 丹下左膳

巴水 中村歌右衛門 雪姫 珍しい巴水の役者絵

深水 屋上の狂人

山村耕花 七代目松本幸四郎の関守関兵衛

上野(鳥居)忠雅 隈取十八番 梅王の筋隈

5章 花鳥新版画の魅力 

2018年に茅ヶ崎美術館でたぶん日本初の大々的な小原古邨展が開催され、さらに原宿の太田記念美術館でも後追いし、小原古邨ブームとなった。このときは写真撮影が可能だったので、ここでは、そのときの写真を載せている。

小原古邨(祥邨)金魚鉢に猫

四十雀と山葡萄

孔雀

月に木菟 

小原古邨の作品中で好きな一つは”大鷹と温め鳥”。本展には展示されなかったが、寒くなってきたので載せておこう(笑)。

冬の季語にもなっている”温め鳥(ぬくめどり)”とは、鷹などの猛禽類が小鳥を捕え、カイロのように寒い一晩足を温めること。またはその小鳥を言います。翌朝、鷹は小鳥を逃し、温めてくれた小鳥の恩に報いるため、小鳥が去った方向にはその日一日、狩りに行かないそうです。鷹匠などの伝わる伝承、とのこと。

声立てぬ別れやあはれ暖鳥(子規) 
一夜妻ならであはれや暖鳥(子規)

とても素晴らしい展覧会でした。(完)

帰りは茅ヶ崎駅前のインドカレー屋さんでランチ。ナンがなんともいえずおいしい。

それでは、みなさん、今日も一日、お元気で。

今朝の富士山。少し化粧がうすくなったかな。

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新版画/版元・渡邊庄三郎の挑戦(2)

2022-10-26 08:55:20 | Weblog

おはようございます。

茅ヶ崎美術館で開催されている”THE 新版画/版元・渡邊庄三郎の挑戦”の紹介、第二弾でござりまする。大正から昭和初めにかけて興隆した新版画。その中心となった京橋の渡邊庄三郎版画店を継承する渡邊木版美術画舗所蔵の当時の初刷りの名品がごっそり展示されている。

次のような章立てになっている。今回は3章の作品をご覧いただきます。

1章 新版画の誕生
2章 多彩な美人画の世界
3章 新たな風景画の出現
4章 モダン役者絵
5章 花鳥新版画の魅力

3章 新たな風景画の出現

ここでは風景画がまとめられているが、前後期併せて50点近くが川瀬巴水、笠松紫浪が16点である。両者とも鏑木清方の弟子である(深水も)。ほかに、高橋松亭が5点、吉田博2点、石綿江逸3点、という構成になっている。本展では撮影禁止になっているので、”マイコレクション”にあるものだけを載せることにする。

川瀬巴水の作品 

清洲橋

芝増上寺

馬込の月

こま形河岸

馬入川

相州七里ガ浜

鎌倉大仏

鶴岡八幡宮

笠松紫浪の作品

春の夜 銀座

上野東照宮

吉田博 帆船

石綿江逸の作品

神奈川子安町所見(八百屋の店)

夜の浅草

本展の主役は版元渡邊庄三郎である。公式サイトから彼の略歴を。17歳で浮世絵商・小林文七の輸出の出店(横浜店)に勤め、そこで出会った浮世絵の、とりわけバレンで摺る木版画特有の美しさに魅了され、木版画の復興と新しい木版画制作を志します。その後独立し、明治42年(1909)に東京・京橋に渡邊版画店を構え、浮世絵研究と販売を行うかたわら、大正4年(1915)から、来日した外国人画家の作品の版画化を試み、鏑木清方門下生を中心とした新進気鋭の画家たちを絵師に起用します。絵師、彫師、摺師の協業のもと、高品質な材料を用い、それまでにない複雑かつ華麗な彩色に「ざら摺り」など手摺りならではの技法を駆使するなど、庄三郎の創意工夫と優れた審美眼に支えられた新たな「浮世絵木版画」を世に送り、昭和の初めに国内外で巻き起こる“新版画ブーム”の火付け役となりました(公式サイトより)

(つづく)

それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!

昨夕につづいて今朝の雪化粧富士。もう消えないでしょう。毎朝、楽しみです。

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雪化粧の夕富士にうっとり

2022-10-25 17:59:46 | Weblog

こんばんわ。

真冬のような寒い一日でした。でも、夕方に素晴らしい贈り物がありました。

今シーズン初めての雪化粧の富士山です!昨晩、一気に雪が降ったようです。

夕富士というと、通常シルエットの富士山で、雪化粧が鮮明な富士山はあまりみたことがない。貴重な瞬間。

うっとり見ていたら、富士山が夕空に溶け込んできた。雪化粧はほとんど見えなくなる。

今日はこれで終わりかと思ったが、また雪化粧が浮かんできた。

夕空が次第に焼けてくる。

夕焼け雲に覆われた雪化粧の夕富士。最高!

炎のような夕焼雲の中に富士山はいる。

以上は隣りの棟の7Fの廊下から。我が家の7Fのベランダからは新築マンションに邪魔されて富士山は一部しか見えない。でもズームアップすると雪化粧がはっきりと見え、最後を飾ってくれた。

まるで、橋口五葉の”化粧の女”のような今日の富士山だった。

素晴らしい雪化粧の夕富士だった。明朝の富士山も楽しみ!

では、おやすみなさい。

いい夢を。

白猫(高橋松亭)

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THE 新版画/版元・渡邊庄三郎の挑戦(1)

2022-10-24 10:47:22 | Weblog

おはようございます。茅ヶ崎美術館で本展が開催されていることは、10月14日の本ブログで”巴水の清洲橋を茅ヶ崎で”のタイトルで紹介した。そのときは、巴水の名作、”清洲橋”をたぶん8年振りに見た嬉しさに速報した(笑)。それ以外の作品については後ほどに、としておいたが、あれから、もう10日もたってしまった。

新版画は、江戸時代の浮世絵版画の技と美意識とを継承しつつ、大正初年から昭和のはじめにかけて興隆したジャンルである。その中心となった人物が版元・渡邊庄三郎(1885-1962)。伝統的な技術を用いながらも画家たちの新鮮な感覚を重視して生み出された数々の作品は、国内だけではなく、”shin-hanga”として、アメリカを中心に国外でも広く親しまれてきた。

本展では京橋の渡邊版画店を継承する渡邊木版美術画舗所蔵の当時の初刷り版の優品が展示されている。川瀬巴水をはじめ、伊東深水、橋口五葉、小早川清、笠松紫浪、小原古邨ら錚々たる新版画家、オールスター出場のめったにみられない豪華な展覧会である。ただ、残念なのは、茅ヶ崎美術館では珍しく撮影禁止であった。でも、マイコレクションの写真があるので、それらを用い、ここで展覧会を開催しましょう。

次のような章立てになっている。

1章 新版画の誕生
2章 多彩な美人画の世界
3章 新たな風景画の出現
4章 モダン役者絵
5章 花鳥新版画の魅力

1章 新版画の誕生

版元・渡辺庄三郎が”新版画”を本格的に始め、最初に起用した絵師はオーストリアの画家、カペラリであった。また、渡辺版画店の専属に高橋松亭も採用した。さらに、橋口五葉や伊東深水にも声をかけ、作品を木版画化にすることを勧めた。こうした初期の作品が並ぶ。とくにカペラリ、バートレット、深水の作品が多く並ぶ。

高橋松亭 あやせ川の雪

カペラリ 黒猫を抱く女

橋口五葉 浴場の女

橋口五葉 化粧の女

バートレット ホノルル漁夫

バートレット 横浜根岸の雪

山村耕花 四代目尾上松助の蝙蝠安

伊東深水 近江八景 粟津(あわづ)

伊東深水 近江八景 唐崎の松

伊東深水 対鏡

2章 多彩な美人画の世界

ここでは、伊東深水の美人画シリーズを中心に小早川清、平野白峰の名作も。

伊東深水  新美人十二姿 初夏の浴

新美人十二姿 涼み

新美人十二姿 口紅

小早川清 近代時世粧ノ内 一 ほろ酔ひ

平野白峰 対鏡(鏡の前)

今日はここまでといたしまする。(つづく)

それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!

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明月院 笹竜胆、咲き始める 秋明菊は満開

2022-10-22 18:36:21 | Weblog

こんばんわ。

明月院の笹竜胆(ささりんどう)が咲き始めました。境内に入ってすぐの、茶室前の竜胆苑。おっ!咲いている。一つ、二つ。あそこにも。三つ、四つ、七つ、八つ、何と10輪ほど見つけた。いよいよ咲き始めた。

笹竜胆は鎌倉市の花でもある。去年の日誌を見ると、10月末に満開になっている。その頃にもう一度!

茶室の秋明菊も今日のお目当ての一つ。見頃になっていた!満開といってもいい。

門をくぐってすぐ。背の高い株がいくつも。

竜胆苑を挟んだ向かいの庭園には赤い八重の秋明菊が満開!

紅白の秋明菊を見たあとは、6月にはごった返していた”紫陽花街道”を登って。

本堂の丸窓の部屋の花籠にも秋明菊が咲いていた。11月終盤には丸窓は紅葉に染まる。

花想い地蔵さんにも秋明菊が飾ってあるかと思ったが、烏瓜がいっぱい。境内のどこかにあるのかな。

本堂裏の庭園は花菖蒲と紅葉が売り。紅葉はまだ青もみじ、一方、花菖蒲は”草もみじ”になっていた。

烏瓜は見つからなかったが、ツワブキとほととぎすが咲き始めていた。

開山堂裏の金木犀生垣の二度咲きはなく、また”秋海棠街道”も二度咲きはなかった。

金木犀生垣。

秋海棠街道 数輪残っているだけ。

でも、明月院への道すがらの秋海棠は”二度咲き”か(笑)

十分、魅せてくれる。

楽しい明月院、花散歩でした。しばらく秋明菊名所を歩こうかな。

今朝の有明の月は雲隠れだったが、夕富士は夕焼雲を傘に、華やかだった。

では、おやすみなさい。

いい夢を。

がんばる朝顔と高砂百合のくるい咲き

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大蒔絵展/漆と金の千年物語 

2022-10-21 22:14:33 | Weblog

こんばんわ。

日本橋の三井記念美術館で大蒔絵展/漆と金の千年物語展が開かれている。なんと国宝7件、重要文化財32件を含む平安時代から現代の蒔絵の名品が揃い踏みという豪華な展覧会である。MOA美術館、徳川美術館との共催で、MOAでは同展がすでに4月に開催された。三展合わせるとで国宝25件、重文51件ということだ。

こういうのを目の保養というのだろう。専門的なことは分からないが、漆で描かれ、金粉や銀粉で蒔きつけた文様がどれもうつくしく、何ともいえない。その上、徳川美術館からは国宝の源氏物語絵巻(展示期間限定)やMOAからは、(ぼくには馴染みの)鹿下絵新古今和歌巻や抱一の”藤蓮楓”も来ている。

どう記録に残しておこうかと考えた末、国宝7件すべて、そしてお気に入りプラスαとした。会場内は写真撮影は禁止なので、ちらし等の写真などを利用した。では、進行!各作品の説明は所蔵館の解説文を引用させてもらった。

国宝 桐蒔絵手箱 (南北朝時代 14世紀 熊野速玉大社) よく展覧会の代表作品が展示される展示室2(個室)に置かれていた。

国宝 澤千鳥螺鈿蒔絵小唐櫃 (平安時代 12世紀 高野山金剛峯寺) カキツバタと沢潟の花が咲く地にたくさんの千鳥が舞う素晴らしい風景。

国宝 浮線綾螺鈿蒔絵手箱 (鎌倉時代 13世紀 サントリー美術館)金粉を密に蒔いた沃懸地に、螺鈿によって浮線綾文という伝統的な有職文様の円形花文を等間隔で表す。名品の多い鎌倉時代の手箱の中でも代表作に数えられる(サントリー美術館)。

国宝 八橋蒔絵螺鈿硯箱(尾形光琳作、江戸時代)

国宝 初音蒔絵貝桶 (幸阿弥長重作 江戸時代 寛永16年(1639)徳川美術館)千代姫の日本一の嫁入り道具”のひとつ。婦女の貞節の象徴である合貝(貝覆)を納める桶。八角形で同形の台が添い、朱房の紐をかける。二合一対。婚礼調度の中では最も重要な意味を持ち、大名の婚礼行列では先頭を飾り、家老や重臣が「御貝桶渡役」を務める(徳川美術館)。

国宝 初音蒔絵文台・硯箱 (幸阿弥長重作 江戸時代 寛永16年(1639)徳川美術館)これも”初音の調度”。

重要文化財 男山蒔絵硯箱 (室町時代 15世紀 東京国立博物館)『続後撰和歌集』の源雅実の歌「なほ照らせ代々に変はらず男山仰ぐ峯より出づる月影」を主題とした硯箱。画中には「なを・代々・男」などの文字が巧みに隠されている(文化遺産オンライン)。

重要文化財 砧蒔絵硯箱 (室町時代 15世紀 東京国立博物館)秋の野に置かれた枕、(裏には)板葺きの家の中で砧を打つ男女の姿などを描く。画中の「しられ」「ぬる」の文字と合わせて、『千載和歌集』巻5の俊盛法師の歌「衣うつ音をきくにぞ知られぬる 里遠からぬ草枕とは」を表わしている(東博)

重要文化財 日月蒔絵硯箱 (桃山時代 16世紀 仁和寺) 金粉を密にまいた濃梨地に、蓋表の左上には金貝で日輪、銀金貝で雲を表し、蓋裏には銀金貝で七日月と雲を描きます。また、側面などに三つ爪の龍が上下・左右に蒔絵され、日月・龍は共に対比するように描かれている(仁和寺)。

重要文化財 秋野蒔絵硯箱 (伝 五十嵐道甫作 江戸時代 17世紀) 

赤とんぼ蒔絵箱 (松田権六作 昭和44年(1969)京都国立近代美術館)

蒔絵以外にも絵画なども。

国宝 源氏物語絵巻 宿木一(絵)平安時代・12世紀 徳川美術館

酒井抱一 藤蓮楓 江戸時代・19世紀 MOA美術館 この写真は撮影自由なMOAで撮ったもの。

本展は以下の章立てになっている。

第 1 章 源氏物語絵巻と王朝の美
第 2 章 神々と仏の荘厳
第 3 章 鎌倉の手箱
第 4 章 東山文化-蒔絵と文学意匠
第 5 章 桃山期の蒔絵-黄金と南蛮
第 6 章 江戸蒔絵の諸相
第 7 章 近代の蒔絵-伝統様式
第 8 章 現代の蒔絵-人間国宝

すばらしい展覧会でした。いい目の保養になりました。

今朝のお月さま。有明の月。

夕富士も見事でした。

では、おやすみなさい。

いい夢を。

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