気ままに

大船での気ままな生活日誌

THE 新版画/版元・渡邊庄三郎の挑戦(1)

2022-10-24 10:47:22 | Weblog

おはようございます。茅ヶ崎美術館で本展が開催されていることは、10月14日の本ブログで”巴水の清洲橋を茅ヶ崎で”のタイトルで紹介した。そのときは、巴水の名作、”清洲橋”をたぶん8年振りに見た嬉しさに速報した(笑)。それ以外の作品については後ほどに、としておいたが、あれから、もう10日もたってしまった。

新版画は、江戸時代の浮世絵版画の技と美意識とを継承しつつ、大正初年から昭和のはじめにかけて興隆したジャンルである。その中心となった人物が版元・渡邊庄三郎(1885-1962)。伝統的な技術を用いながらも画家たちの新鮮な感覚を重視して生み出された数々の作品は、国内だけではなく、”shin-hanga”として、アメリカを中心に国外でも広く親しまれてきた。

本展では京橋の渡邊版画店を継承する渡邊木版美術画舗所蔵の当時の初刷り版の優品が展示されている。川瀬巴水をはじめ、伊東深水、橋口五葉、小早川清、笠松紫浪、小原古邨ら錚々たる新版画家、オールスター出場のめったにみられない豪華な展覧会である。ただ、残念なのは、茅ヶ崎美術館では珍しく撮影禁止であった。でも、マイコレクションの写真があるので、それらを用い、ここで展覧会を開催しましょう。

次のような章立てになっている。

1章 新版画の誕生
2章 多彩な美人画の世界
3章 新たな風景画の出現
4章 モダン役者絵
5章 花鳥新版画の魅力

1章 新版画の誕生

版元・渡辺庄三郎が”新版画”を本格的に始め、最初に起用した絵師はオーストリアの画家、カペラリであった。また、渡辺版画店の専属に高橋松亭も採用した。さらに、橋口五葉や伊東深水にも声をかけ、作品を木版画化にすることを勧めた。こうした初期の作品が並ぶ。とくにカペラリ、バートレット、深水の作品が多く並ぶ。

高橋松亭 あやせ川の雪

カペラリ 黒猫を抱く女

橋口五葉 浴場の女

橋口五葉 化粧の女

バートレット ホノルル漁夫

バートレット 横浜根岸の雪

山村耕花 四代目尾上松助の蝙蝠安

伊東深水 近江八景 粟津(あわづ)

伊東深水 近江八景 唐崎の松

伊東深水 対鏡

2章 多彩な美人画の世界

ここでは、伊東深水の美人画シリーズを中心に小早川清、平野白峰の名作も。

伊東深水  新美人十二姿 初夏の浴

新美人十二姿 涼み

新美人十二姿 口紅

小早川清 近代時世粧ノ内 一 ほろ酔ひ

平野白峰 対鏡(鏡の前)

今日はここまでといたしまする。(つづく)

それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!

コメント (4)
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