気ままに

大船での気ままな生活日誌

仙厓のすべて展(2)

2022-10-13 21:48:05 | Weblog

こんばんわ。

出光美術館で”仙厓のすべて”展が開かれている。出光興産の創業者、出光佐三が蒐集した日本最大の質と量を誇る仙厓コレクションからのよりすぐりである。今日は第2章の紹介となりまする。この章が、一番面白いかもしれない。仙厓さん独特の自由奔放「厓画無法]の絵がいくつも。

第1章 仙厓略伝 /画賛でつづる一生
第2章「厓画無法]/仙厓画、ビフォー・アンド・アフター
第3章 仙厓の禅の教え/悟りへのイントロダクション
第4章 仙厓の人生訓 /充実した生活のためのハウツー
第5章「絶筆宣言」/仙厓の終活
第6章 バラエティーあふれる画賛の世界 /仙厓に描けぬものは無し

第2章「厓画無法]仙厓画、ビフォー・アンド・アフター

仙厓さんは40歳くらいから絵を描き始めたが、当初、狩野派風画法の勉強をしたようだ。そして、隠棲した頃から、特定の画法にとらわれない画風を追及するようになり、70歳代に「厓画無法]を宣言した。自身の画には描く上で”決まった法が無い”という宣言で、この頃から自由奔放な画を描くようになった。

このきっかけは博多を訪問した浦上春琴に”高徳の僧雪舟も画技にたけていたため今では画僧としてしか知られていない。あなたにはその轍を踏んでもらいたくない”と言われ、技巧と決別したといわれている。自由奔放な画法の方が多くの人が目を向けてくれ、絵を通じて伝えたい教えもわかってもらえる、と晩年は「厓画無法]に徹した。

では、「厓画無法]のビフォー・アンド・アフターをご覧ください。同じ画題でもこうも違うかというのがわかる。

ビフォー編(狩野派風画法の頃)

布袋画賛

寿老画賛

釈迦三尊十六羅漢図

寒山拾得画賛 双幅

滝見観音画賛 晩年の作であるが、格調高い観音図に仕上げている。

アフター編(厓画無法)

自画像画賛 いろいろな人が自分の絵を欲しがっているという意味の賛。 

尾上心七(新七)七変化画賛 江戸の歌舞伎役者、尾上心七(新七)の早変わりの場面。

布袋画賛 ”世画有法/厓画無法 仏言/法本法無法” 思わず笑みをもたらす布袋図

竹画賛 仙厓さん得意の竹図

布袋画賛 賛は”夜もすがら 生死涅槃を 見し夢は いかに仏に魘(うな)されにける。(仏教では雑念こそが諸欲・諸悪の根源として、それをとり去った”無”の状態が理想とされる。でも、夢にまで妄念が出るようでは修行が足らない。そんな夢を見るくらいなら、早く目覚めた方が良い。そして、実際に世の人々を救い、導くことに専念しよう。

亀寿老画賛 寿老人と長寿の象徴、亀が言葉を交わしているような微笑ましい図柄。

釈迦如来画賛 前掲の釈迦三尊十六羅漢図の釈迦と比べるるとその画風の変貌ぶりがはっきりする。

寒山拾得画賛 これも以前のと比べると面白い。

滝見観音画賛 ここでは観音様の代わりに達磨大師が描かれている。右端に”達磨忌をむかえ、座禅をするのだが、尻に出来た腫物(ねぶと)が痛くてかなわない”と書かれている。 

まだまだ楽しい絵がいっぱいあります。次回は第3章へ。(つづく)

。。。。。。

ダル、ポストシーズ2勝目!

ナ・リーグ地区シリーズ(5回戦制)のドジャース戦に先発。エース・カーショーと投げ合い、6回途中、7安打3失点の粘投、勝利投手となった。シリーズを1勝1敗のタイに引き戻した。6回無死一、三塁のピンチを招いて降板したが、元阪神のスアレスが完璧な無失点リリーフで勝ちがついた。明後日からのサンディエゴでの2連戦で、パドレスが進出を決めたい。次の登板はナ・リーグ優勝決定シリーズ第一戦!

では、おやすみなさい。

いい夢を。


仙厓さんの二字書 「無事」

コメント (4)
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