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セッション 2013年 アメリカ

2017-05-25 | ドラマ
なんだか意外だった。
想像していたものとはまったく違うものだった。
厳しい中にも心温まる師弟愛とか、そうしたエピソードがあるものかと思っていたから、かなり裏切られたといってもいい。

アメリカ国内で最高峰といわれる音楽院に入ったアンドリュー。
ジャズクラスで、パートはドラムス。
トップクラスの楽団を指導する教師フレッチャーが、アンドリューの叩くドラムの音を聞き、自分のクラスへと引き抜く。
二人の出会いはこんな感じ。
そこからただならない指導風景を目の当たりにすることとなる。

上を目指すからには、日々厳しいレッスンに耐えることは当然である。
血のにじむような練習を繰り返す毎日。
しかしフレッチャーのそれは度を越している。
まるで軍隊のよう。
ののしり方がハンパないのである。
音楽って、もっと繊細なものでしょう。

ただこの師弟、似ているところが一つある。
それは強引なところ。
教師の、精神的ダメージを与えるその指導もさることながら、アンドリューの人やドラムに対する強引さもいきすぎているように感じる。
一生懸命なことは大変よいのだが、肝心なところがズレているのだ。

フレッチャーが言う。
「敵が多いことも、指導がいきすぎていることもわかっている。 だがどうしても、第2のチャーリー・パーカーを育てたかった」
彼のやり方を知ったら、かのチャーリー・パーカーも泣くだろう。


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