アブリコのCinema散策

のんびり映画でも観ませんか

こねこ 旅するチグラーシャ ’96 ロシア

2006-07-31 | ドラマ
チグラーシャ。
それがこの映画の主人公(?)である子猫の名前。
〈トラ猫〉の意味だそうだ。
日本語なら、さしずめ〈トラちゃん〉か。

おばあちゃんに買って貰った子猫に大喜びの孫たち。
ところがある日、やんちゃなチグラーシャは窓から表に出てしまい、ストンと下に落ちてしまう。
落ちた場所はなんと、トラックの荷台。
ほどなくして、トラックはおもむろにエンジンをかけると、そのまま発進してしまう・・・

ニャンコの調教はさぞかし大変だろうと思う。
気まぐれだからね。
何年か前に、どっかの国から猫のサーカス団が来日して話題になっていた。
本当によくあそこまで馴らしたものだと驚いたりもしたが、どのコもよく頑張っていました。
ま、本人たちは特に、頑張ってるぞーって意識はないんでしょうけど(笑)

’86の『子猫物語』では、撮影中に多くの子猫たちが犠牲になったなんて話も聞いたが(本当かどうかわからないが)、本作ではどうだったんだろう・・・
ちょっと心配・・・ 
コメント (6)
この記事をはてなブックマークに追加

やさしくキスをして 2004年 イギリス・イタリア・ドイツ・スペイン

2006-07-28 | ラブ・ストーリー
’69の『ケス』の他に、ケン・ローチ監督の作品は今まで観ていなかった。
本作品は、全くのラブ・ストーリーなのだが、 中身はかなり複雑である。
『ケス』同様、ある種の残酷さが混ざっているような、しっくりこない、後味の悪さが残る。

パキスタン移民の父をもち、自分の店を出すのが夢であるカシムと、音楽教師で
カソリック教徒のロシーン。
異教徒の彼らが恋をする。
最初の印象とは大分違う彼女。
かなりワガママな女であった。
恋愛に関しては、常に自分中心でないと気がすまない。
ううむ、これはちょっと・・・という感じである。
一方カシムにしても、若さゆえ、後先考えずに欲望全開まっしぐらというのも、自身の環境を考えればやはりマズかったでしょう・・・
同じイスラム教徒の婚約者もいたんだし。

イギリス社会で暮らすカシムの家族のような人達の苦労は、我々が思う以上に深刻なこと。
’99の『ぼくの国、パパの国』でも、イスラムの慣習と、生まれ育ったイギリスの環境とのバランスに悩む子供達の思いが描かれていた。

相手の家族も思いやらない自己チューなロシーンと、すでに尻に敷かれてしまったカシム。
障害もなんのその。
「やっぱり愛が勝つのよ!」というロシーンの嘲る声が聞こえてきそうだが、それが愛だと思っていられるのも、恐らく今のうちでしょう。 
コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加

北京ヴァイオリン 2002年 中国

2006-07-23 | ヒューマン・ドラマ
名声をとるか、絆をとるか・・・

チュン少年の奏でるそのヴァイオリンの音色には、誰もが惹きつけられる。
天性の素質を持つチュンの将来を願う父は、彼を名士につかせ、有名になる彼の姿をひたすら夢見ていた。
貧しいながらも、息子のために懸命に働く父・・・

名誉あるユイ教授のもと、国際コンクールに向けて練習をするチュン。
教授は、「弾き方を教えることは出来ても、感情を教えることは出来ない。 それは自分にしかわからないことだから」とほのめかす。

名声を得るには、何かを犠牲にしなければならないことが多々ある。
まして、その道のプロになる以上、まっとうせねばならない厳しさもある。
だが、彼のとった選択は、彼らしくもあり、欲にかられた俗世にもまれていくよりも、自分の思うがままに進んだほうが、彼にとっては良かったに違いない。

チュンの叫びに似た旋律が、駅構内に響き渡るラストシーンは目が離せなかった。
悔しさと、父とはやはり離れられない、その絆の深さ。
お父さんとチュンが出会えたことは、宿命だったのだろう。
〈血は水よりも濃い〉といっても、彼らは本当の親子よりも親子に見えた。

やっぱり親子っていい。  
コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加

コーラスライン ’85 アメリカ

2006-07-17 | ミュージカル
今にして思うと、80年代はダンス映画が多かった。
’83の『フラッシュダンス』や’84の『フットルース』。
それに’87の『ダーティ・ダンシング』とか、どれもヒットしたっていうのもスゴイところだ。

さて、本作品を観終えると、どうしても頭の中で「One」がいつまでも鳴り止まないのが困る(笑)
今回、15型のテレビデオで観直してしまったため、見事なラストシーンが圧巻とは言い難くなってしまった・・・
やはりあの場面は、大画面で堪能せねばもったいない。

延々とオーディション風景が続く。
その中で、審査に残った者たち、それぞれの人生を語っていく。
思い出や、恥ずかしかった経験なども話せと言われる。
それも審査対象なのである。
彼らは踊りながら、パフォーマンスを交えながら話を披露していく。
後で落とされた者にとっては、話損だろうけど・・・

敏腕演出家に扮したマイケル・ダグラス。
今ではワイフのキャサリン・ゼダ=ジョーンズの指示で、顔面リフトアップや健康維持に精を出しているようだが、若い奥さんをもらうと、それなりに苦労するもんです。
この映画での彼は、元来のスキモノ顔をしてましたね。
あ、今もか!?〈笑)
 
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

ストレンジャー・ザン・パラダイス ’84 アメリカ・旧西ドイツ

2006-07-12 | ドラマ
こういう映画って好きだなぁ。
ジム・ジャームッシュ監督の本作品を観た頃、’86の『ダウン・バイ・ロー』も観た。
やはりよかった。
この『ダウン~』はよく、コーエン兄弟作品、’00の『オー・ブラザー!』と比較されたりしているが、個人的には、やはり前者のほうが好みである。

モノクロで、かつ特異な撮影方にも魅せられる。
米映画らしかぬところがまたいい。
まるで欧州映画を観ているようだ。
それには理由がある。
ジャームッシュ監督、パリで、フランスの巨匠たちの作品に陶酔していたそう。
本作品でも、その影響がうかがえる。

ニューヨークに住むウィリーの従妹エヴァが、ハンガリーからやってくる。
ひょんないきさつから、ウィリーとエヴァ、そして彼の相棒であるエディーの
三人がフロリダへ向うことになる。
道中、競馬で一儲けしようとするウィリーとエディー。
その間に、大金を手にしたエヴァは・・・

スローな中にも充実感があり、芸術的なショットには感嘆させられる。

それぞれに想う気持ちが、結局は行き違ってしまう結末。
最後に三人で笑い合えたらよかったんだけど、いかにも的な終わり方にしないところが、ジャームッシュ監督のセンスの良さだろう。  
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

地下室のメロディ ’63 フランス

2006-07-06 | アクション
あぶく銭。
不正をしてでも金を得ようと貪欲になると、たいていの場合、末路は哀れなものである。

カジノの現金強奪をもくろむ初老の男シャルル。
出所したばかりだというのに、全く懲りていない。
年季の入った腕前を試すため、若者のフランシスと手を組む。

フランシスに、かつての美青年アラン・ドロン。
『太陽がいっぱい』での紺碧の眼は確かに美しかった。
オリジナルはモノクロであるため、彼の碧眼を拝みたい方は、カラー版をご覧ください。
(映画の重みは変わりますが。)
個人的には、シャルル役の超シブ俳優ジャン・ギャバンのほうが、ドロンよりもモア・セクシャルに映るがなぁ。

この種の映画の場合、欧米ではカジノを狙うのがひとつのお約束みたいなもの。
周到な計画を練りに練って挑む、まさに警察とギャングの頭脳合戦。
上手くいきそうなんだけど・・・ってところがまた、観る者に興味を沸かせる。
’01の『オーシャンズ11』みたいに、成功しちゃうと何故かガッカリしてしまうのだ。

スリリングなテーマ曲も、とてもこの映画にマッチしていた。
音楽との相性がいいと、映画の効果も更にアップするってもんである。

水中で札束が舞うラストシーン。
こういうアーティスティックな演出は、なかなかないです。  

コメント
この記事をはてなブックマークに追加