アブリコのCinema散策

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縞模様のパジャマの少年 2008年 アメリカ・イギリス

2014-12-16 | ヒューマン・ドラマ
「どうしてみんな“パジャマ”を着ているんだろう。 “農場”なのに牛も羊もいない」
ベルリンから郊外へ引っ越してきたブルーノは、遊び友だちもおらず、いつも一人だった。
「あの“農場”まで行ってみよう」
冒険好きなブルーノは、親の目を盗んで走り出す。

有刺鉄線の向こうで、少年がうつむいて座っていた。
名はシュムールという、ブルーノと同じ8才の男の子。
「何してるの? こっちへ来て一緒に遊ぼうよ」
不思議そうにシュムールを見つめるブルーノ。
「その“番号”はなんの遊び?」
「遊びなんかじゃないよ。 みんな番号をつけられてるんだ」

8才のブルーノは、まだ何も知らなかった。
彼はその少年と仲よくなりたかった。
一緒に遊びたかった。
「シュムールのお父さんは何をしているの?」
「前は時計職人だったけど、いまはここで人の靴ばかり直してる」
「僕のうちにいるパヴェルも医者だったって言ってたけど、いまはジャガイモの皮ばかりむいているよ・・・」

ある日、シュムールは悲しそうに言った。
「お父さんがいなくなったんだ! どこにいるのかわからない」
ブルーノはしばらく考えてからシュムールに告げた。
「ぼくも一緒にお父さんを探してあげるよ」

この映画は難しい説明がない。
ナチス党員の幹部を父にもつブルーノと、ユダヤ人として強制収容されているシュムール。
有刺鉄線が張りめぐらされた塀越しで、二人は友情を深めていくが・・・。
歴史の中で痛ましく、悲しい出来事は多い。
ナチスによるホロコーストもそのひとつ。
こうした史実に目を背ける傾向になりつつある中で、我々は、もう一度よく考えなければいけない。
決して風化させてはいけない。

それぞれに悲しい季節はめぐってくる。
忘れ得ぬそのときを胸に刻み、語り継いでいかなくては。
多くの尊い命が奪われていったことを忘れてはいけない。
時に、空を仰いでみる。
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