ささやんの週刊X曜日

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

立てこもり老人の真実

2023-11-03 15:15:47 | 日記
やっぱり・・・。埼玉県蕨市の郵便局に立てこもった86歳の老人は、私が推測した通り、「元ヤクザの成れの果て」だった。朝日新聞の記事には「以前は暴力団と交友関係にあった」とあるが、要するに、元ヤクザである。この老人は本物の拳銃と十数発の銃弾を持っていたというが、元ヤクザでもなければ、86歳の老人がそんな物騒なものを持っているはずがない。


ただ、私の推測が外れた点もある。この犯行は食いつめた老人が経済的に追い込まれ、破れかぶれで行った犯行ではないか。先のブログで私はそう述べたが、そうではなかった。
食いつめて空腹に堪えきれなかったから、老人は犯行に走ったわけではなかった。老人を犯行に走らせたのは、「自分の住む場所がなくなる」という危機感からだったようだ。


この老人は、今住んでいるアパートから立ち退きを迫られていた。道路の拡張工事に伴い、このアパートは近々取り壊される予定だった。
どのみちこの老人はこのアパートから退去せざるを得ないのだが、86歳の老人が新たにアパートを探しても、そんな奇特なアパートなどあるはずもなく、別のアパートへの入居なんて、奇跡でもなければ不可能に決まっている。ーーそういう絶望的な気持ちに駆られて、この老人は今住んでいるアパートに火をつけ、病院に発砲し、郵便局に立てこもったのである。
警察に捕まれば、監獄が最低限の食と住を保証してくれる、ーーそういう見通しを立てる思慮も働かないほど、この老人は追いつめられていたに違いない。


それにしても不思議なのは、この老人が「食う」に困ってはいなかったらしいことである。元ヤクザは年金受給者になることができるのだろうか。ヤクザ組織は、引退したOBの、引退後の生活の面倒を見てくれるのだろうか。
引退した高齢者の、その経済事情に詳しい「団塊シニア」さんあたりに、ひとつそのへんの事情を解説してもらいたいものである。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする