本日、お休みの為に「夜の日本学」もお休みとします。明日から通常運用となります。よろしくお願いします。
おはようございます。
昨日は3連休の2日目。
なんだか、楽しく過ごしましたねー。
さて、今日は連休の最終日。今日も楽しく過ごさなければいけませんね!
さて、昨日の体力増強メニューは、1000キロカロリー程、消費して、終了しました。
まあ、最初こそ、泥のように眠っていて、その日のうちの体力復旧に時間がかかっていましたが、今はそれにも慣れ、
比較的、短時間で、復旧するようになってきたので、回復力がついた、ということになるんでしょうね。
これ、普段、何もやってない人とは、段違いですからねー。
さらに、距離的にも、アゲて行きましょう。
追い込みますよー!
さて、その時、僕はユキちゃんのマンションで、お昼を頂きながら、さしで日本酒を楽しんでいました。
「いやあ、新潟県の酒、「久保田」は、やっぱり美味しいなあ。また、これが和食とも合うし、9月の日曜日って感じだよねー」
と、僕。
「ゆるちょさんが、いつか、「立ち飲み」でこのお酒を褒めてたから・・・買っておいたんです。ゆるちょさんが来た時に出そうと思って・・・」
と、ユキちゃん。
「いやあ、ほんと、そういうところ、ユキちゃんは、ほんと、気が利くよねー」
「ほんと、人のまごころって、ホントにしあわせな気分になるよー。つーか、ユキちゃんの作った膾と菊のおひたしが美味しい」
と、僕。
「ありがとうございます・・・酸味と甘味のバランスに気をつけたつもりですけど、大丈夫ですか?」
と、ユキちゃん。
「うん。ちょうどいいバランス・・・日本酒にお似合いの味だ。卵焼きも甘すぎず、ちょうどいい。この手鞠寿司は・・・シンコ?酢の締め加減が絶妙!」
と、僕。
「この時期、やっぱり、シンコの旬ですから・・・毎年作るんですけど、手鞠寿司だと小さくて、一口サイズに出来るかなと思って」
「・・・ゆるちょさん、酒の肴は、小さいモノがたくさんの種類、あるのが好きなんですよね?だから・・・」
と、ユキちゃん。
「いやあ、しあわせな風景だね・・・で、このお作りは・・・カジキ?へー、お作りにするんだ、カジキって。結構旨いと言うか、かなり旨い。僕の好きな味だ」
と、僕。
「カジキも旬だから、お作りにすると、美味しいんですよね・・・これは母に教わった技ですけどね・・・」
と、ユキちゃん。
「料理研究家のお母さん・・・だったっけ?」
と、僕。
「ええ・・・子供の頃から、料理だけは母にみっちり仕込まれました・・・」
と、ユキちゃんは言葉にした。
「んで、昨日はどうしたの?せっかくの御島さん家での焼き肉会、キャンセルしちゃって・・・」
と、僕。
「実は少し前に実家へ帰った時、母とさし飲みした時に、わたし、酔っ払っちゃって・・・ゆるちょさんの事、間違って話しちゃったんです・・・愚痴っぽく」
と、辛辣姫。
「え?僕の話?」
と、僕。
「ええ・・・彼女のいる男性を好きになったけど、どうしたらいい?みたいな感じで・・・うかつでした」
「うちの母親、そういう話が大好きで・・・つい、酔いに任せて話してしまって・・・」
と、ユキちゃん。
「え?ユキちゃんが酔っ払ったの?僕の前ではいつも強いのに・・・」
と、僕。
「母はわたしが昼間の・・・しかも、特定銘柄の赤ワインにすごく弱い事を知っているから・・・そのお酒、飲まされて洗いざらい・・・わたし、話しちゃったみたいで」
と、ユキちゃん。
「普通の赤ワインなら、どうって事ないんですけど、ある特定銘柄の・・・赤ワインにだけは過剰に反応するらしくて・・・それ、私が学生時代に母が見つけて」
「それ以来、何かわたしから聞き出したくなると・・・そのワインをわたしに飲ますんです、母が・・・」
と、ユキちゃん。
「で、昨日はゆるちょさんの写真を見せないといけない雰囲気になっていて・・・」
「父はそういう話に無頓着と言うか、好きにしろ・・・みたいな、割りと鷹揚な人なんですけど、母がそういう話、大好物で・・・」
と、ユキちゃん。
「へー・・・で?」
と、僕。
「母の罠にはまって・・・気がついた時は、すべて話して、携帯で二人で撮った写真も見せて、結局、眠りこんで」
「・・・わたし、その後、実家のわたしの部屋のベッドで安らかに眠ってました・・・やられたって感じです・・・」
と、ユキちゃん。
「でも・・・別に僕の話をしても・・・特になんて事ないんじゃないの?彼女のいる男性を好きになった独身女性って」
「そう珍しい事でも、ないしさ・・・」
と、しれっと僕。
「いえ・・・うちの母は、そういう話に自ら乗り出してこようとするから、厄介なんですよ・・・ゆるちょさんの事、待ちぶせして」
「食事やお酒に誘うくらい、平気でしてくる母親ですから・・・完全に母方の祖母の血を引いてるから、行動力抜群なのが、玉に瑕と言うか・・・」
と、ユキちゃん。
「ふーん、なんか、面白くなって来そうだね・・・ユキちゃんの母方の祖母って女性にも会ってみたかったけど」
「もう、亡くなられてて残念だけど・・・そうか、ユキちゃんのお母さんって、そういうお母さんなのか・・・」
と、僕。
・・・と、そこへ、ピンポーンとタイミングよく呼び鈴が・・・。
「・・・なんか、嫌な予感・・・」
と、言いながら、ユキちゃんが退出・・・。
「ドラマだと、こういう時、だいたい、お母さんが現れるんだよな・・・」
と、僕はひとりつぶやきながら、扉が開くのを待っている。
・・・と、ひとりの美しいご婦人がニコニコした目でこちらを覗いている。
「あなたがゆるちょくんね・・・やだ、写真より、いいオトコじゃない・・・頬のあたりがシュッとしたいいオトコ!」
と、そのご婦人は大声をあげる。と、その後ろから、憂鬱そうな表情のユキちゃんが出てきて、
「母です」
と、一言で紹介する。
・・・と、ユキちゃんの母親・・・友美さんは、僕の隣に座ると御重を出してくる。
「まあ、ユキが今日、ゆるちょくんと会うって言ってたから、どんな男性か確認に来たと言うわけ・・・もちろん、ユキが料理出していると思ったけど」
「手ぶらじゃ来れないでしょ?だから、ユキが作ってないようなモノを入れてきたわ。さ、ゆるちょくん、一緒に飲みましょ」
と、友美さんは僕の大好物、土佐の酒「酔鯨」を出してくる。
「これ、ゆるちょくんの大好物なお酒なんでしょ?ユキがいろいろしゃべってくれたから・・・こういうのは、忘れちゃダメよねー」
と、友美さんは笑顔で注いでくれる。
「最近、若い男性とお酒なんて飲んでないから、なんだか、ワクワクしちゃうわ・・・」
と、友美さんは、楽しそうにしている。
「じゃ、初対面に乾杯」「どうも、お母さん」「あ、友美さんでいいから」「そうですか・・・じゃ、友美さん、ご好意に甘えまして、頂きます」
と、二人はそんな感じ・・・。
「あ、この御重・・・里芋とひき肉の煮っ転がしに、かますの錦繍焼き、マグロのぶつ・・・に、しめ鯖、ポテトサラダに、身の厚いハムカツに、チーズハンバーグ・・・」
と、ユキちゃんは、母親のメニューに驚いている。
「ゆるちょくんはイモ類が・・・特に里芋の煮っ転がしが大好きで、旬の焼き魚が好きで、マグロぶつも好き、しめ鯖、ハムカツ、チーズハンバーグは」
「「立ち飲み」でよく頼むメニュー・・・って、ユキがすべて泥を吐いてくれたから・・・ま、サラリーマンの男性って、こういうメニュー好きよね」
と、友美さんは、余裕の表情だ。
「はい・・・うわー、急に「立ち飲み」に来た感じに変身だね、この食卓・・・」
と、僕。しあわせ感一杯だ。
「ユキ・・・せっかく情報あるのに、なんで活用しないの?菊のおひたしは季節感あるけど、こういうメニューの方が男性は喜ぶのよ・・・」
と、友美さんは軽く説教だ。
「それはそうだけど、たまには変わったメニューも喜んでくれるかなって思って・・・」
と、ユキちゃん。
「オトコにはね、定番ってモノがあって・・・ゆるちょくん、しめ鯖とハムカツとポテサラとマグロぶつがあれば、もう何もいらないってタイプでしょ?」
と、友美さん。
「はあ・・・よくわかりますね、オトコの嗜好・・・」
と、僕。
「これでも料理研究家のはしくれですからね・・・以前、都内の「立ち飲み」のメニューを真剣に考えてあげたことがあって・・・」
「しめ鯖、ハムカツ、ポテサラ、マグロぶつは、絶対に「立ち飲み」で外せないメニューだって、勉強したことがあったの・・・それで、よ・・・」
と、友美さん。
「いい、ユキ・・・もちろん、毎回、その4種類ってだけじゃダメだけど・・・その4つの内、二つくらいは、出してあげなきゃダメよ」
「オトコは言わないけど、それを望んでいるんだから・・・」
と、友美さんは、そう言いながら、僕に酒を注いでいる。
「それから、しゃべりながらも、相手のお酒の減り具合を確認して、少なくなってたら、注いであげること」
「ビールは全部無くなってから、冷たいビールを一気に注ぐこと・・・これくらいは知らないとゆるちょさん、逃げちゃうから」
と、友美さん。
「それから、好きなオトコは下から見上げるようにするの・・・女性は上目づかいが基本だからね・・・そういうあたりもちゃんとやらないとダメ」
と、友美さん。
・・・それから、たっぷり2時間、男性の扱いをユキちゃんに教えまくった友美さんは、僕とのおしゃべりも堪能してから、帰路へついた・・・。
お酒を結構過ごしていたみたいだけど、全く乱れるところはなかった・・・。
「ふー・・・あれが母よ・・・うちの母的には、ゆるちょさんは大合格ってところかしら・・・」
と、ユキちゃん。ちょっと疲れている。
「なかなか、楽しいお母さんだね・・・確かに行動的だし、何よりユキちゃんにオトコの扱い方を実践で教えに来たんだから」
「・・・それも僕を実際にモデルに使って、悦ばせてくれるんだから、本物の大人の女性だよ・・・」
と、僕も白旗をあげている。
「でも、母の言う事は確かに的確だったわ・・・ポテサラ、美味しかったでしょ?」
「すぐに無くなったものね・・・わたしもああいう味にしよ・・・わたしのは、ちょっとだけ塩がきつかった感じだし」
と、ユキちゃん。
「でも、友美さんの里芋の煮っ転がし、美味しかったな・・・今度、ユキちゃん、あれ作ってよ」
「あと、焼いた蓮根の肉詰めも美味しかった・・・友美さんは男性の舌をよーくわかっている味付けだね・・・」
と、僕。
「ふ。でも、なんだかんだ、勉強になっちゃったわ・・・娘の事、本気で、心配してるのね・・・」
と、ユキちゃん。
「次から、ポテサラ、しめ鯖、マグロぶつ、ハムカツのどれかは、食卓にあげるようにしますね、ゆるちょさん」
と、ユキちゃん。
「ああ・・・そうしてくれると嬉しいね」
と、僕は爽やかに笑って・・・秋の親子共演の一日は終わっていくのでした。
(おしまい)
さ、今日は休日です。
どんな事をして楽しみますかねー。
いずれにしろ、誰かと会話を楽しみましょう。
その為に休日は、あるのだから。
ではでは。