「ゆるちょ・インサウスティ!」の「海の上の入道雲」

楽しいおしゃべりと、真実の追求をテーマに、楽しく歩いていきます。

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坂の上の雲 第二話 「青雲」(2)

2009年12月07日 | ゆるちょ!のドラマ・レビュー!
好古さん、フランス留学(それも自弁)決まっちゃって。いやはやです。
日本の陸軍の制度がドイツ制度に決まったもんで、ドイツ留学ははやりなのに、
よりによってそのドイツに負けたフランスなわけですからねぇ。
(メッケルさんも言ってました)

旧藩の若殿様の留学がフランスのサンシール陸軍大学校に決まったからなんですね。
その若殿様を現地で補佐しろ、ということなんですねぇ。
家令である藤野さんに屋敷に呼びつけられたわけです。

にしても、ここで宝田明かぁ。

もう、自分にとっては、ゴジラ俳優なわけですが、なんとぜいたく・・・。
この宝田さんが、辞を低くして頼みこむわけです。

まあ、好古さんは最初から正座して頭を下げ続けているんですが、
宝田さんの話を聞きながらずっと考えているわけですね。
宝田さんが切々と話をする中、ひとことも答えない。
普通だったら、断って当然なんですよね。
それを察してか、宝田さんも、諦めるんですねぇ。潔く。
そして、「多忙のおり、わざわざ呼び出してすまなんだのう」
と去ろうとするわけです。
そのとき初めて、好古は口を開き、
「若殿のお供はこの秋山にお任せください」
ということになるんですねぇ。
それを聞いた家令さんは涙を流しながら
手をとるわけです。
好古の決意がどれだけ悲愴なものか、
頼む立場の彼が一番よくわかっていたんですねぇ。

その瞬間、信さんは出世を捨てたそうです。
さすがの好古ですなあ。
あれだけ、日本の騎兵をつよくするために、
生活を単純にしていた好古さんですよ。
そりゃ残念な気持ちはいくばくか。
まあ、騎兵を捨てろというわけではないですが、
大きく違う方向へ舵をきってしまったことは、
確かですからね。

しかし、ひとを動かすのは、情誼なんだよねぇ。
好古さんの熱さ、家令の熱さ。
いろんな意味で熱い、明治なんだねぇ。

海軍兵学校は、広島の江田島に移設。
実家に近くなったという。
というわけで、真之、松山に帰ってくる。

ってなわけで、松山では、引越しのサカイが、真之帰国を触れ回っている。
そこに、白くて立派な真之登場。ぎょっとするサカイ。
「お前、ほんとに、あの花火の淳五郎か?」
「その節は、ご迷惑をおかけしました」とあまりに凛とした真之ですからねぇ(笑)。
「いやぁ、ご立派になられて」ってサカイ、涙見せるわけですよ。そりゃそうこなくっちゃって感じです。
いやぁ、年寄りの気持ちをわかっておりますなぁ(笑)。
年寄りからすれば、若者が日々成長していく姿をみるのは、うれしいものですからね。

ひとは、生きていくことだけでも、他人を癒すことができる。
若い人間は、特にねぇ。ま、年寄りは、その真実を、表明するだけが許されるのかもしれませんが(苦笑)。
いや、それがわかることができる人間こそ、お年寄りなのだと思いますね(苦笑)。

とかいいつつ伝説のガキ大将には、子供さえ引き連れてしまうらしい(笑)。

そんな真之と父上が街中で、鉢合わせするわけですが、
お互い知らん顔。親子の対面なんて、恥ずかしくてできるかや、が答えだったんですねぇ。
いい感じです。伊東さん、相変わらずいい感じです。
その後ろで、ちゃんと芝居してる、引越しのサカイもいい感じですねぇ(笑)。

さて、実家に帰った真之は、早速親父と酒盛りです。
気になってた、りっちゃんの消息を聞くと、微妙な空気が流れる。
結局、離婚して、実家に帰ってるという。そりゃ、誰でも気になりますわなあ。

というわけで、りっちゃん家にいくんですな、真之。
のぼさんのお母さんに、「ほんとうにご立派になられて」って言われて、
ほんと真之、凛々しいねぇ。
昔は、あの貧乏ずまいでしたからねぇ。比較のためのドラマ表現ってのが、どれだけ大切か、わかりません(笑)。
そんな中で、真之は、「りーさんが、好きだったから」とスイカをおみやげに。

ひとを想いやる気持ちって、大切だし、価値あるものだということが、
素直に表現されていますね。

結局、りっちゃんには会えずに、家を辞し。
りっちゃん帰ってくるのは、タッチの差。もちろん、お約束です。
「今まで、淳さんいたんよ」
と聞くと、それに複雑に対処する、りっちゃんです。まあ、逡巡するけど・・・。
結局、気持ちが抑えられなくなり、りっちゃん、走り出す。

もうこれが、全力走りなんですよねぇ。それだけ真之に熱い想いをもっていたということなんでしょう。

考えてみると、このドラマ、走るひと多いね。それだけ、この時代、みんな生きることに精一杯って表現なんでしょうねぇ。
なんかねぇ、そこらへん、素晴らしいんだよねぇ(笑)。

現代は、素直に気持ちを表現できない、少し窮屈な時代なのかもしれませんねぇ。
うらやましい時代でもあります、明治の時代。

りっちゃん、海岸で探すんですが、どうも船は行ってしまったよう。
かなり残念になっているりっちゃんの後ろに、お約束、真之登場して、声をかけます。
もうね、りっちゃんが、会えてよかったっていう表情をするのね、ちゃんと。
それと同時に見ている方も、「ああよかったねぇ」って、思っちゃうわけで。
もうすっかり、りっちゃんの味方になってるわけですよ。

真之から「いつまでも変わらない」と言われたりっちゃん。
「うちはずいぶんと変わってしもた・・・」
というセリフが、少し痛々しい。でも、真之を見て
「真っ白で私にはまぶしい」
というのが、実感がこもっているようでいい感じです。
古いなじみというのは、いいもんです。ちょっと会話を交わしただけでわかりあえるものがある。
自然と笑顔がわいてしまう。

りっちゃんが言います。
「けんかばかりで、我慢が足らなんだのは、ほんとはうちのほうじゃけん」
こんなこと、言われたら、男は「何をいったら、いいの?」って感じなりますねぇ。
そいで、りっちゃん別れた理由を話すわけです。一度も同居してくれない東京のだんなのところに
直談判しにいったら、けんかになって、「そんな嫁はいらん」と言われてしまったんですね。
「私は家の嫁にきたのではなく、だんなの嫁にきたんだ」ということを言ってしまったからだったんですね。

ちょっとだけ、言いたいことが。
この時代、まだ、サムライの時代から抜け切れていない(民さんとかいるしね)、時代です。
そんな中で、「家に嫁ぐこと」は、普通の常識だったと思うんですよね。
だから、自由恋愛的な感覚は、まだ、育っていなかったと、思うわけで。
時代的考証からすると、このりっちゃんの考え方は、おかしいなぁ、と思うわけですが(笑)。

でも、作劇的な話からすると、理解できるような気がします。

このシーンでは、りっちゃんが、主人公です。

それを支えるのは、女性視聴者ですね。
その女性視聴者のため、あまり痛みを伴わない形で、りっちゃんの離婚理由をつくりたかったんでしょうねぇ。
「りっちゃん」と言うキャラを傷つけないように、女性視聴者に納得させるには、自由恋愛が許されなかったから、
「離婚」、という形が一番いいということになったんでしょうねぇ。

脚本諮問委員会があるんですから(笑)。

ぎりぎりの討論があったと思いますよ。
その討論集、見てみたいものですが(笑)。

まあ、(上から目線ですが)ある意味、男の甲斐性というモノですかね(笑)。
それくらいのサービス、許してやれよって(笑)。

いいじゃないすか!。たまには、男の甲斐性見せても(笑)。それが男ってもんですよ(笑)。
ははははは。
というわけで、疑問は解決!(笑)。

さて、それを聞いてる真之もつらそうです。そして、りっちゃんが言うわけです。
「じゅんさん、よく昔いっとったじゃろ。一身独立せないかん言うて」
真之の言葉を聞いていたんですねぇ、りっちゃん。
「うちも、松山を出て、家族つくって、一身独立しよう、思ったんじゃ」
そうか。もとは真之の言葉からでた行動だったんですねぇ。
りっちゃんも、真之やのぼさんみたいになりたかった。やっぱり明治人だったということですね、
(まあ、明治人でなくても結婚しますがね(笑))

「相変わらずやんちゃで、気がつよいのう」真之がいいます。これね、男の精一杯の激励ですよね。
「じゃが、そこがりーさんのいいところじゃ」落としてあげる、褒め言葉の基本です。
「おなごでも必ず、一身独立できる。わしはそう思うがの」ここで、りっちゃんを元気づけてるわけですねぇ。
いやぁ、完璧ですねぇ。(てか、もともと自分が言い出した言葉から出てるし(笑))

このときのりっちゃんの表情が、いいんです。いろいろ複雑な想いや、結婚に失敗した過去を
思い出しながら、それでも、真之の真意が伝わっていく。
いろいろな表情になりながら、少しずつほほえみ、泣きそうにもなる。
そして、真之をみつめる。

いやいや、菅野さんの実力炸裂な演技ですな。もう白旗で降参です。

「わしはすぐ近くにいる」
真之のこの一言は、りっちゃんにとってどれだけこころ強い言葉でしょう。
頼り甲斐のある、真之さんなのでした。

そして、りっちゃんとの別れ。
真之が東京に出る時のお別れシーンを思い出しますねぇ。
あのときも、りっちゃんは真ん中で送ってくれましたね。

「えー海軍さんになっておくれかのうー」
「りーさんも元気でなぁー」

なんかまだたった放送2回目だというのに、いろいろなことが思い出されるような
この濃縮感(笑)。海岸に残るりっちゃんを見るのも感慨深いです。

いやあ、また、ジーンときましたねぇ。

そこに突然の、好古さんのフランス事情。また、かっちょいーんだよね。
貧乏も気にせずおお威張りで生きちょるって、がいよのう!。
なにしろ、フランス生まれのお馬に、伊予弁通じさせちゃうんだから、
さすが、ケンシロウ(笑)。なんでもできちまう。
とにかく、ガタイがいいから、騎兵の服装がよく似合う。
まあ、ヨーロッパでは騎兵は花形だったらしいからねえ。
赤いズボンに黒のジャケット、黄色と黒の帽子。
なんてカッコいいんだろう(笑)。

いやぁ、しかし、騎兵調練のシーンなんて男としては、燃えますなあ。
こんな映像見たことないしねえ。

んで、弱小国家ニッポンは好古さんに騎兵建設は全て託しちゃうんだと。
そしてそれを好古さんひきうけちゃうんだからねぇ(笑)。
明治ニッポンも、好古も、「がいよのー」(笑)。

今回も存分に楽しみました。
というより、映像見て楽しみ、こうやって書いていて楽しみ。
何度も楽しんでいるような感じですね。

でも、おいしいスルメのように、何度味わってもまだまだ味が尽きない。
ほんとうに中身のあるドラマって、こういう作品なんですねぇ。

いやあ、良質な映画を毎週見せてもらっているようです。日曜日の夜の時間が、素直に楽しい。


坂の上の雲 第二話 「青雲」(1)

2009年12月07日 | ゆるちょ!のドラマ・レビュー!
エンディングを見ながら、また、じわっと涙が浮いてしまいました。
サラ・ブライトマンの歌声が聞こえてきたらスイッチが入るようになってしまったんでしょうか。
スタンドアロン・コンプレックス?(笑)。
いやいや、多分、脚本のところに、野沢尚さんの文字を見つけたからだろうと思います。
3人いる脚本家の中で、ひとりだけ大きい文字にされている。
そういうNHKの思いに反応したんでしょう。

今回も良かったですねぇ。なにしろ見たあと、気持ちがいい。
ほんとにスカッとする。いつの間にか、体の中に気持ちのいいものが流れている(言い過ぎか(笑))。
登場人物達の思いが、素直に表現されていて、「気持ちのいい若者達だなあ」、と
素直に感じることができるんですねぇ。さらに、のぼさんがおもしろいんですよねぇ(笑)。
そうか、彼はボケ役だったんだなぁ、と改めて気がつきました(笑)。
まあ、今回は登場人物それぞれが動き出し初めて、それぞれの道に別れていく様が描かれているわけですが、
そこに至る気持ちがどーんと表現されていて、それを素直に楽しむことができる。ほんと、気分がいいですねぇ。

恐竜学校に行っていた真之とのぼさんは大学予備門を受験します。英語の不得意なのぼさんは、真之に
単語の意味を聞いたりして失敗するんですが(外人の幇間姿のイメージに笑いましたが)、まあ、なんとか
合格するわけです。そいで好古さんとこで3人で酒盛りです(笑)。
のぼさんは、そのさ中、好古さんに「この世で一番偉いのはだれか?」
と聞くんですね。「偉い」という概念自体すっかり忘れているんですが(笑)。子供の頃、「偉くなれよ」と
言われたような遠い記憶もありますが、そういう考え方って今はすっかりなくなったような、俺の周りだけか?(笑)。
でも、こういうあたりで、時代を描いているのが、わかりやすくっていいです。自然に入ってきますから。
もちろん、好古さんの答えは「福沢諭吉」。風呂屋でバイトしてたときからですから、年季入ってます。
「一身独立」
この言葉はこの作品のキーワードになっていくようですなあ。

馬鹿騒ぎの声を聞いて、興味津々なのは、お民さん。
なにしろ野獣兄弟ですからね。そりゃ、お姫さんからすりゃ、恋心そそられるってもんです。まあ、民さん、このころの
年齢設定が10代真ん中くらいらしいですから(松さんもがんばってますね)、もうわくわくどきどきもんです。
んで、予備門合格祝いで好古のめざしを焼いてあげてることを聞くやニヤリ。口では
「獣の弟が予備門に合格とは世も末ですね」とかキツイこと言いながら(わかりやすいツンデレ表現)、めざしの代わりに
尾頭付きの鯛を差し入れするんですね。しかも、菊本連れて自ら。いやいや、こういう表現は女性好きだろうねえ(苦笑)。
なんか昔、鹿児島で「あっちゃん」がやってたような?気もしますがねぇ、こういうの(笑)。

さて、もちろん、硬派バリバリの好古ですから案の定、「こんなもん、うけとれるか!。俺のめざしはどこやった」ってなことになるわけです。
すると「あれは、狆にあげました」って、このお姫さんも気が強い。「人の好意は素直にうけるもんです」とさっさと後ろ脚で
砂をかけて出て行くわけです。菊本も「せっかく、おひぃ様が自分の鯛と交換したのに」とお約束の状況説明(笑)。
それを聞いて目を丸くする好古さんもちょっとおもしろい。んで、のぼさんも真之もドキドキハラハラしながら、
気を使ったりするんですが、結局、「今日は特別じゃ!食べろ!」と、盛り上がるわけです。
いやいやいや、ハラハラドキドキして最後によかったねぇ、ですからね。そりゃ、気分よくなりますわ。
というか、のぼさんが好古をうまく扱ってる感じで、これはこれでおもしろいですよねぇ。
ってか、のぼさんが好古と出会といつもおいしい目にあうという感じですかね。前回ののぼさんの「うまいのう」のシーンがうまく効いています。

さて大学予備門に入学すると、教科書は英語。これつらいですよねぇ。原書読んで勉強ってのは、自分も辛かった思い出があります。
ま、当然大学入ると(予備門ですが)、日本中から頭のいいのが揃うわけで、尖った鼻もポキリと折れる。
のぼさんは、わかりやすくていけないねぇ(笑)。意地はって白紙出しちゃうんだから、やることが違う。
んで、夏目さんに見込まれるわけですが、あんた西郷さんじゃろ?(笑)。なんか明るい江戸弁が(西郷に見えるから)おかしい気がするけど、
憂鬱文士さきがけの夏目さん、こんな元気でいいんすか?(笑)。
さて、また、アホな大学生のむちゃしよるシーンですが、リアルな感じでおもしろいですね。「下足札叩いて前座いびり」とか、
「アイドルに夢中」とか(あれ、石田三成とか、出てたから、「関ヶ原読み」なのかなあ(笑)。大河ドラマファンをくすぐるねぇ(笑))。
なんか客席が熱すぐる。明治の頃ってこんな感じだったのかなぁと時代描写が丁寧だし金かかっとるねぇ(笑)。

さて一方好古は士官学校であの「メッケル」の授業を受け始めるわけです。いやぁ、それにしても「メッケル」の授業を映像化なんて、
その昔原作を読んだ人間にとっては、感慨深いもんがあります。しかも、メッケルの初登校の際、メッケルより遅れて登場した
児玉源太郎の遅れた理由がモーゼルワインを輸送してきたからだ、ってのはもうツボ押されまくって笑ってしまって大変です(笑)。
なにしろ、酒好きメッケルは日本行きを指令されたとき、「モーゼルワインが日本で手に入るか?」とだけ聞いたってんですからねぇ。
ま、人間古今東西、過去も現在も、変わらないものもあるってことですかねぇ。ドイツワイン飲みたくなりました(笑)。
いやいや、しかも児玉さんは丹波さんではなく(あたりまえだ(笑))、島津三郎、いやいや斉彬さんじゃありませんか(笑)。
「あっちゃん」度高いねー(笑)。ま、考えて見りゃ古今の大河役者をアテンドしてんだから、そうなるのも当たり前か(笑)。
っていうかねー。要はこのドラマ、大河ファンへの恩返しなんですよね。

見てください。古今の大河役者が、気合いれて、演じてる様を(笑)。

NHKが、大河ファンに対して、ファン稼業が長ければ長い程、より楽しめるように制作した贈り物。
それが、このスペシャルドラマなんですねぇ。
遠い時代に好きだった、あの主人公が、今、このドラマで甦る(「全米が泣いた」、じゃないけどお約束の文句だな、こりゃ(笑))
来週は、「風と雲と虹と」の、「将門公」出陣ですからねぇ(笑)。いやいや、すばらしい。

メッケルはん、ドイツ語で講義ですよー。ヤーパンとか、うんとにるひとか、しゅらいでんすたいへんとか、もうドイツ語やってたの、
遠い昔だから、ほとんどよくわからない(笑)。通訳誰よーってみたらなんと「源さん」じゃん。幕末に死んでなかった?(笑)。
しかし、これくらいの役に「源さん」ですから、ぜいたくですねぇ(笑)。
メッケルはん、軽くガキ挑発して、反発させて盛り上げたところで、ひとりひとり具体的に撃破していくんですからね。
もちろん我らが好古さんは、答えられて「よし」と言われるわけですが、まあ、このメッケルはんの熱い演技よかったですねぇ。
もうね、ムチの使い方あたりがねぇ。なんか古いドイツ軍人って、こんな感じだったろうなって思わせて。今回の好演のひとりでしょう。

さて、東京ののぼさんちに、「おりっちゃん」登場。なんかこう働きモノで好きなひとにつくすのが自分の喜びみたいな感じがいいですねぇ。
真之への微妙な「おんなごころ」もうまく表現していて、さすがだねぇ管ちゃん。どうも、りっちゃんは、真之に思いがあるらしい。
「じゅんさんにはおもいびとが・・」なんて冗談にやられて、「どきどき」しちゃうし。そしたら、思いつめた風に、
「じゅんさんの着物つくるのは、これが最初で最後じゃけえ」なんて言い出すもんだから、おいおいそれどういうことってなるんだけど、
このあたり、微妙な雰囲気になるんだよねぇ。ここらへんがいいですねぇ。雰囲気で察するような、そんな表現。
最近は、なんでも口にださなきゃわからないみたいな感じで、全部セリフで表現しているだけってドラマが多いらしいし
(あまりドラマを見ていないけど(苦笑)。「天地人」はそうでした。「天地人」と比較するなって?、はい、そうでした。すいません(笑))。
微妙な感じが表現できてるよね。うん、いいよいいよ(笑)。
それで、そののぼさんもはっきりしないし、りっちゃんも言おうとするんだけど、
「ええよ。言わんでええ」と真之。なんかねぇ、こういう言葉にださなくても、気持ちでやりとりできるってのが、すごくいいんですねぇ。
本来、思いあってたら、そうなるもんですよねぇ。言わなくたってわかるものはある。
そいで、りっちゃん、結婚することを話すんですねぇ。「相手はいとこの陸軍さんじゃ」って。
着物をつくるために、体のたけを測りながら。これを見ていると想いを形に残しておくって、いいなあって素直に思いましたねぇ。
今、してあげられることをしてあげる。他人にどれだけのことをしてあげられたかってのも、「人生」というものを測る物差し
になるかもしれませんねぇ。自分、ひとに、どれだけのことをしてあげられただろうか・・・。毎回、いろいろなことを
考えさせてくれるドラマですね。それだけでも良作です(笑)。
さて、ひとしきり、りっちゃんの結婚話を聞かされた真之は、
「りーさんが幸せになれれば、それでええ」と言います。このセリフがねぇ。単純な言葉なんだけど、これ効きますなぁ。
りっちゃん、ハートを打ち抜かれとる。そんな風にみえますな。
りっちゃんとのお別れで真之は、「私の代わりにのぼさん守って」って言われます。「俺がりーさんの代わりにのぼさん守ってやる」
って約束して別れていくんですねぇ。りっちゃん、素朴でやさしい子ですねぇ。そして、真之が背を向けて歩きだすと、りっちゃんは、素直に涙顔に。
そして、つい真之の背中に駈けていこうとしてしまう。ここらへんがお約束とは、ちょっとうるっときましたねぇ。りっちゃんの気持ちを思うと。
って、気持ち入り込みすぎか、りっちゃんに(笑)。しょうがねーよ、男性なんだから(笑)。
いやぁ、それにしても別れのときのりっちゃんの表情がまた、悲しいけど泣かないよう努力しながら、どこか凛としているという難しい表情を、
好演しているんですよねぇ。もう、男性としてはね、恋しいひとにあんな表情されたら、と勝手に想像して、すっかり涙流しそう。
いやぁ、管ちゃんすげぇわ。すごい女優さんですな。

さて、英語の試験ですべったのぼさんは、落ち込んでると思いきや、「やろうぞな、べーすぼーる!」とユニフォーム姿で登場(笑)。
もうすっかりお笑い担当です。「のったま」とつぶやく夏目さんもお茶目。
まあ、実際、正岡子規は野球普及に貢献したということで野球殿堂入りを果たしていますからね。
そいで、みんなで楽しくべーすぼーる。真之の投げるボールをのぼさん「かこーん」と打ち返して気持ちよくベースをまわりながら、あっけなくホームで憤死。
みんなでわいわい騒いで、もう毎回わいわいしてますな。
のぼさん、みんなで遊ぶの好きだったんでしょうなあ。もう、無邪気でかわいいすわ(笑)。確かに友達がいないと寂しがるタイプですな(笑)。

真之、のぼさんと同居することになります。のぼさんは、今度は坪内逍遥にはまり、自分で小説を書くなんて言い出すんですねぇ。
確かにのぼさんは急速に発達しているように見えます。というより、自分の道が見えず、いろいろなものにはまってみて、
自分にあうものを探しているんでしょうね。まあ、急速に発達しているように見える人間が近くにいる場合、
「すげえな、こいつ」と思うと同時に、「いいのか、俺?」ということになるのが当然ですよね。
ま、若い頃はそんなこと、毎日のように考えていたりするのも、普通だったりするわけですが(苦笑)。
劣等感と万能感の繰り返しが若い日々ですからね(笑)。そんな状態に真之は陥っているんですねぇ。

このあたりから、二人の道が別れていく兆しが見えてきます。

のぼさんと真之ひきいる学生軍団が、江ノ島まで徒歩でいくという旅行にでます。まあ、とにかく若くてやることないから、
なんかやってみようぜって感じなんですね。そんな中、真之はのぼさんから、「一生大事をできる男ではない」とからかわれちまう。
まあ、がやがやしながら歩いていくうち、いかがわしいおねえちゃん街につっこんだり、
案の定のぼさん連れ込まれて真之に助けられたり、だんだん、ぼろぼろになってくる。
いやあ、ほんと着物がぼろっぼろですからねぇ。
まあ、なんとか海近くの坂(権太坂か?)に辿り着き、「坂の向こうに、海がある!」とへろへろにながら坂を登っていき、
「あと一息だぁ、ゼエゼエ」なんて感じで真之が登っていて、ふと後ろを見ると案の定、のぼさん倒れてる(思い切りお笑いのお約束)。
いやあ、もう、何回「案の定」って書いたか(笑)。いやあもう、のぼさん楽しいボケ役です。まっとうなお笑い担当です(笑)。
さて、動けなくなったのぼさんを背負って歩きながら、真之は珍しく愚痴をこぼすんですね。
「このまま大学にいても、やりたいことがわからない」と。そうすると、一足先に自分探し全開だったのぼさんは、
「俳諧こそ、自分の道だ」と言うんですね。のぼさんは自分の道に気づいていた、でも、「お金を出してくれたひとや、母親のことを
考えると安易にその道にいけない」、と悩んでいるんですねぇ。若い頃は悩みが多い。ってか年取っても悩みはつきものですけどねぇ。
でも若いときにたくさん悩んだほうが、長じて悩みができても、経験があるから解決方法も探しだしやすくなりますからね。
何事も経験と言う言葉は正しいですな。

坂を駆け上がり海を見た二人は、自分たちのこれからに想いを馳せてる。
(そういや、前回も巡洋艦見ながら、日本の将来を考えていた二人ですね(笑))
二人は、それぞれの道を歩み始めていたことを知ったんですね。それを確認する旅になった。
「やるからには、日本一になりたい」だけが二人の共通した思いだったんですね。

真之は好古さんに自分の決意を告げにいきます。予備門やめて海軍兵学校に入るという決意を話すわけです。
その理由は、要領が良すぎるから、根気も二流。だから二流の学者にしかなれないという話です。
そして好古さんから「一身独立」し、「海の向こうの世界がみたい」ということを言うんです。
すると、好古さん、先祖が伊予水軍だということを明かし「伊予人の中から出て、はじめて日本海軍の士官になるか」
と快諾するんですねぇ。

いやぁしかし、好古さんこのとき、薪割りながら話してるんですが、このひと声優だけでなく、
リアルケンシロウをできるんじゃないか。なんかこう北斗破顔拳くらい軽く打てそうだぞ(笑)。
それっくらいガタイいいですし、男臭い。もう、ビル1個くらい軽く破壊できそう(んなわけない(笑))。

一方、真之は、快諾されたのはいいけれど、予備門の生活と共に、のぼさんとの別れもしなけりゃいけないことに
気づくんですね。楽しかった予備門の日々、そして浮かんでくるのぼさんの顔。
いやぁ、いいコンビでしたからねぇ。ぼけとつっこみ。最高の相性だったんじゃないでしょうか。ねぇ。
そうなると、頭が重くなりますねぇ。いつのぼさんにこの事実を告げるか、を考えるだけで。

そんな、のぼさんと一緒に勉強しているある日、どちらが夜遅くまで勉強できるかを競ってるさ中、
真之は「話があるんだ・・・」と話し始めるわけです。意を決して。少し気持ちを整理して、
「のぼさん、話があるんじゃ・・・。なかなか、言えんかったが・・・。実はのう・・」。
と見ると、案の定、のぼさんは寝ているわけです。いやぁー、最高のぼけ役(笑)。素直に笑いを誘います。
この寝方がアホっぽくっていいんだねぇ、これが。これが香川のぼさんの「味」ってやつでしょうねぇ。
ヨダレたらして眠ってるんだもんなぁ。思い切りベタなんですけどねこれ。でも、のぼさんのキャラが
しっかり描かれてきているから、全然不自然じゃないんですよね。
ま、真之も笑っちゃいますよ。そして、それと同時に哀しみもこみ上げてくる。自然な演技です。

そしてとある暗い雨の日、のぼさんがいつものように、明るく部屋に帰ってくると真之は居ず、一通の置き手紙だけ。
手紙には、予備門をやめたことと、海軍兵学校に進むこと、そしてのぼさんとの約束を破ることへの侘び・・・。
「再び兄と相会うことなかるべし。自愛を祈る」
という文面で締められているんですね。

暗い部屋の中で、少しずつ事態を理解していくのぼさんがよかったですね。
あまりのことにぼうっとしてしまって、どう考えたらいいのか、一瞬よくわからなくなる。
そんなとき、ふと、自分の机の横の壁に書いてある、ひとの形をなぞったような線を見つめるんですねぇ。

そして、かつてあった、あるシーンを思い出すんですねぇ。

真之が話を打ち明けようとして、のぼさんに寝られたシーンの直後のこと、何事もなかったように起きた
のぼさんに向かって「あしの勝ちじゃ」と真之は言うわけです。そしてこっちにこいと手招きをする。
「わしは寝とらん」とか言いながら、真之の場所に行って、真之の指差す方をみると、のぼさんの寝姿の縁取りが書いてある。
「ちゃんと証拠があるぞな」という真之にのぼさん、ぐうの音もでず。
さらに、よだれまで指摘されれば、笑うしかないですわな(笑)。

その縁取りがまだ残っているんですねぇ。真之との楽しかった日々の思い出として。

その線を見つめながら、ありし日を思い出しながら、のぼさんは、贈る言葉を、訥々と話すんですねぇ。
この詩の内容がまたいい。いかにものぼさんらしい。
そして香川さんの表情がほーんといいんですよね。もうのぼさんそのものですからね。
のぼさんの気持ちになって、のぼさんを見ることができる。
親友と別れたのぼさんの気持ち。そのつらい気持ちに自分も同じになってしまう。
香川さん、やっぱりすげえ役者ですわ。
このシーンはじーんとしました。
自分も親友と別れたときのことを思い出して、二重で涙腺がやばかったですね。

さて、真之は海軍兵学校に入学します。髪の毛剃るシーンがいいですよね。
いかにも新しい場所に入るんだという象徴のようで。また、もっくん凛々しいねぇ(笑)。
もう、入浴シーンなんてやっちゃって、男臭さ満載。喜んでる向きもいるんでしょうな(笑)。
「世俗の垢を洗い流せー」
なんてもう、いかにもなセリフですけど(笑)。
まあ、もっくん本人も、お尻たくさん出る発言してましたからねぇ(笑)。
男性にすりゃ、いつも見てる風景でどってことないですが(笑)。

洋服着るのも新しき、カレーライス食うのも新しき。
ガイよのうーってところですが、のぼさんいないんで、そういうセリフはでてきませんが。
そういえば、もっくん、江田島の海上自衛隊に体験入隊されたみたいですな。
そいで、起床ラッパからの数十秒での集合を体験されてるんですねぇ。
いやあ、俳優としての研鑽ぶり頭が下がります。
というわけで、研鑽の成果か、誰よりも速く集合し、ライスカレーも当然のように食ってるわけです。

「大英帝国の権威は、その海軍によって維持されている」
ダグラスさんがそういったらしいですが、確かに日本は英国と国土の条件が似ています。
「日本は英国をもって範とせよ」
いやあ、イギリス人の当時の自信ぷりがわかる話ですな。
当時のイギリスはロシアを仮想敵国としてましたからね。
そういう点では、日本と同じ。
仲間として引きこんでおくのも手と、英国も考えたんでしょうね。
もちろん、弱小国への手助けという騎士道的精神も建前としてあったでしょうし。

ってなわけで、真之は、カッターボートの速さの競い合いをしてるわけですが、
伊予の口太鼓を使ったら、また、これが速くなること。
さすが、伊予水軍の末裔ってところですかぁ?(笑)。
ひとのモチベーションをあげる方法ってのは、知った方が勝ちってことすか(笑)。
ってなわけで、海軍兵学校伝統の方法で、海に投げ飛ばされ、真之、大満足です。
それにつっこんでくる、このでっけぇ兄ちゃん(また、BL風味の相手が増えた・・・(笑))は、
なんと、のちの広瀬大尉。ライバルじゃけんのー(なんで広島弁(笑))。
なにしろ、ジゴローに直接教えを受けたっつーんですからねぇ。
いやいや、熱い男す。そいで、漢詩唸っちゃうんですからねぇー。

ま、今のカラオケみたいなもんすか。まあ、自分に陶酔しちゃってて、やばい感じですけどねぇー(笑)。
ま、それくらい自分大好きでないと、結果は残せないということなんでしょうか(いやいやそれはちょっと(笑))。
で、真之、性格を見込んで、一緒に住んだとか、いやはや、おもしろ人間が大好きなんですなあ
(そういや、のぼさんもおもしろ人間ですからね)。

(2)へ続く