「ゆるちょ・インサウスティ!」の「海の上の入道雲」

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議論完結!めでたいねぇ(笑):「日清開戦」についての評価

2009年12月28日 | ドラマについての小ネタ
というわけで、やっと「日清開戦」についての評価ができます。

これ書くために、いろいろやってきたんだからね(笑)。

にしても、ボリューム多いよね(笑)。

まあ、すべてはこの「評価」を書くための試行錯誤の過程であって、
それがあるからこそ、この「評価」を書けるというものです。

というより、これまでの記事は、この「評価」の信頼性を担保するものでも、あります。

庵主殿にも、

>1話でパート7までなさるとは!

とあきれられましたしね(笑)。ま、自分の道を「せこせこ」いくだけです。

というか、今回、これだけ、がんばっているのは、自分なりの「ドラマ評価システム」を

確立したい、と思っているからなんですね。その「ひな形」をつくってやろう!、というわけで、

真面目にいろいろ考えながら、自分なりの方法で、やってきたら、こうなった、というわけなんです。

今後、いろいろ検討し、がんがん形が変わるとは思いますが、まず、今の時点で、

精一杯が、これ、というわけです(長過ぎだろ(笑))。


というわけで、「留学生」の回も楽しく見させて頂いたわけですが、そっちの記事は、この年末の

忙しさにとりまかれて、いやはや、いつ投稿できるか・・・ですが、まあ、今クールは、

それで終了だし、少し鷹揚に構えながら記事を書いていく、つもりです。


とりあえず、今は「龍馬伝」をどういう形で批評できるか、が課題になってますねぇ(笑)。


そっちも自分なりの方法で、批評していくつもりですが、何が見えるか、今から楽しみです。

まあ、一話のボリュームも減るし、書きやすくはなりますかね(笑)。


と、「日清開戦」の「評価」なのですが、さて、初めての経験なので・・・(この年齢で初体験とは(笑))。

まず、基本的に、どういう評価をしたいか、というと、

要は、この「日清開戦」の回は、自分にとって「おもしろかった」か、「おもしろくなかった」か、を

確定するということです。見終わった瞬間は、記事に書いている通り、「なんか、すげーおもしろかった。感動した!」

という感想でしたが、はたして、それは正しかったのか?ということを確認する作業です。客観的にどうなのか、ということを確認するわけです。


んじゃ、確認していきましょう!。


まず、基本的におもしろい!って、どういうことなんでしょうね?。

例えば、んじゃ、自分が「おもしろかったなー!。すんごく(笑)」と思っている過去の映画をあげてみると、

ま、いろいろありますが、ちょっと古典になっちゃうけど「ダイ・ハード」ですかね。

じゃ、何がおもしろくしてくれたのか、その要素をちょっと考えてみると、

○主人公はたったひとりで、悪いヤツと戦わなければいけない状況に陥る。つまり、悪いヤツを全部倒す必然性がある。
ということで、どうやって、悪いヤツをたったひとりで、倒していくのか、がこれから見れるんだ!と観客はわくわくする。

○へたれで黒人(ちょっと弱者要素あり)な警察官が、途中から正義に目覚め、主人公を助ける側にまわり、闘いながら成長し、
最後には、勇者になる。それを見ている観客は、感動し、気持ちよくなる。

○主人公の奥さんは人質になっている。これが、主人公の唯一最大の弱みであるから、いつこれが露呈するか、観客はらはら。

○悪いヤツも狡猾な手を使うので、観客は、パズルを一から解けるのを見せられたような気持ちで、「なるほど、すげえ」と感じて感心する。

○主人公も何度もピンチに陥るので、観客は、はらはら。

○しかし、最終的に主人公が勝利し、皆感動し、納得する。

というところでしょうか。まあ、あっさりだけど(笑)。

となると、観客をどうしたら、おもしろい作品になるか、ということを見ると、

○わくわくさせる。

○はらはらさせる。

○ヘタレから成長し勇者になる、その成長過程を楽しみ、勇者になる結果に感動し、気持ちよくなる。

○主人公の弱みを見せつけ、それがどうなるか、はらはらさせる。

○最終的に主人公が勝利し、皆感動し、納得する。

というあたりになるんですかねえ。まあ、これは、冒険活劇的な映画の、おもしろ要素ですからね。

あと、おもしろい、というより、名作といえば、感動の名作といわれるくらいですからね。

感動する、という要素も観客を満足させる要素になりますよね。

ここらへんの要素を、本作はもっていたのか、ということを単純に比較すれば、客観的に作品を評価できるはずですよねえ。

というわけで、本作の内容を見て行きますか(笑)。

内容については、以前投稿した記事「「日清開戦」の構造とまとめ」を参照しながら、各シーンについて、見て行きましょう。


まず、基本の「高陞号撃破!」のシーンですね。これの感想は、はらはら、どきどき、わくわく、気持ちいい!ってところでしょうか。

文句なく、おもしろかったシーンでした。

次に構造的にこのシーンと対をなす、「艦砲射撃」のシーンですが、ここは「うわ!、ひぃー、ひでぇ、死んじゃったよー、かわいそう、戦争はいかんね」

というドキドキだったり、否定的な気持ちになったりなシーンです。でもこのシーンがあるから、「高陞号撃破!」のシーンがより一層引き立つし、

本シーンがあるから、「ちゃあんと戦争批判もしてるもんね。大丈夫、この作品は」という気持ちにもなる。信頼感も、もてます。

だから、気持ち的に、「とってもよくできた作品だよなあ」と思ったりできますね。


次に日本を主人公とする「日本首脳の困惑」「ねずみ公使」はどうでしょうか。

「日本首脳の困惑」は、「首脳達ビビってるけど、冷静に対処してるな、対外的にどうみられるかも、考えてるな、それでいいんだよ」とほっとするというか、

安心感が広がる感じで、ちょっとドキドキ要素。

「ねずみ公使」は、「やるじゃん、寿太郎、さすが「ネズミ公使」」と快哉を叫ぶシーンですから、これは気持ちがいい。

次に東郷を主人公とする、「権兵衛による査問」ですが、これは東郷の優秀さ、そのサムライぶりを披露する話ですから、気持ちよくないわけがない(笑)。

「団長東郷かっくいー」という気持ちでしたね、これ(笑)。

さて、んじゃ、次、好古さんパートいきますか(笑)。

「好古と部下」は、好古さん、「部下に慕われてますな。好古さんも戦略眼バリバリじゃないすか」というところで、非常に好感が持てましたし、

「好古前進」のシーンは、明らかにひ弱な日本陸軍と騎兵を叱咤激励する軍神好古の姿を描いていますから、イタイケでもあり、バリバリにおもしろかったじゃ

ないですか。もう、それこそ、楽しくって快哉叫びまくりでしたからね(笑)。

で、次、のぼさんパートですね。

こいつは、くせものぞろいなんですけど、また、今回わかったことが、ひとつあって・・・。それはあとで、書きますね(笑)。

まず、「新聞日本での日々」これは、のぼさんの仕事の紹介と、国家への恋心にのたうつ姿を描いています。まあ、基本のぼさんは、感情的な振幅が大きく、

人気の出やすいキャラですから、自分も好きですし、「ああなるほど、のぼさんってこんなことやってたんだ」とか「のぼさん、それでも従軍したいんだねえ。

体大丈夫?」と非常に好感を持てるシーンになってるんですよね。

そして、「紅葉打ち」のシーンです。ここで、みせるのぼさんとりーさんの感情のやりあいがねぇ・・・。記事でも書きましたが、

ここで、りーさんとのぼさんに泣かされました。

というわけで、今回の自分の中でのMVPシーンは、ここ。とにかく感動して、涙まで流されるんだから、このシーンは、今回の中での名シーンと言えるでしょう。

で、例の「従軍許可」のシーンですよ。

これについて、新たな考えが浮かんだので、解説しましょう。

「各話感想」の記事の中では、自分はこのシーンについて、

>NHKや制作陣に多いであろう、ある特定年代層の中国好きな方達の腐臭が感じられた気がして、ちょっと残念でした。

と書いています。そして、

>そういうシナリオを通過させた、脚本諮問委員会も案外大概です。

と批判しました。でも、ちょっと考えてみてください。

>反日の思想や、単純な戦争絶対反対主義的風潮を広めたり、押し付けてきたひとたち、そして、「坂の上の雲」の制作の
>邪魔をしてきたひとたちを笑ってやろう、

という、攻撃を加える意思を持った脚本諮問委員会と「坂の上の雲」制作陣が、「ある特定年代層の中国好きな方達」のみに負けの姿勢を

見せるわけがない。彼らもまた、「坂の上の雲」制作をじゃましてきた、人たちですからねぇ。

ということを考えると、制作陣は、ある意図をもって、この「従軍許可」のシーンを作ったことが考えられます。あの昭和軍人が、罠や刺客だったことを

考え合わせると見えてくるものがあります。結果的に本シーンを放映した結果(なんか変だな(笑))、ネットはNHK批判でうずめられました。

「NHKは中国や北朝鮮、韓国などに配慮がありすぎだ。やっぱりNHKはだめだ」、そんな言説が飛び回りました。

だけど、この結果、最初からわかるはずですよね。つまり、確信犯的に、制作陣は、このシーンを流したことになります。

ということは、どういうことか。こういう結果をひきよせるため、つまり「NHKの左派」とも言うべき、「坂の上の雲」制作をじゃましてきたひとたちに

対する、これも刺客だったんですよ。そして、それを見事成功させ、「NHKの左寄りな姿勢」に対する批判を、ネット上に繰り広げることが

できたんです。そう、これも制作陣による、罠、刺客だったんです。


うひょー、すげー、やるーーーー。またまた、その「意気やよし」(by大山さー(笑))なわけです。


このからくり、お見事!。そして、その戦う姿勢、まるで、サムライじゃないですか!。

そして、日本人的美的精神から考えると、「かっくいー」となるわけです。

そうか、制作陣は、「サムライ的な意識」で、このドラマを制作していたんですねー!(笑)。いやいやいや、徹底している。思わず笑いがこみあげてしまう。

いやあ、最初は自分もだまされました(笑)。

やるねー。もう、お見事としか、言い様がない。しかし、そうやって、パズルを解くのは、すごくおもしろかったですね。

いやいや、満足満足(笑)。

というわけで、このシーンも罠だったわけで、はっきりいって、今頃、おもしろく感じています。


次に「従軍により見たもの」です。これも、制作陣の罠、刺客ですから、おもしろくって、笑っちゃいます。

次の「鴎外との会話」はまあ、日清戦争の解説ですからね。まあ、そんなもんかな、という感じです。まあ、司馬さんの言いたいことをちゃんと表現しているね、

というくらいで、どちらかというと、司馬ファン向けのシーンなんですかね。

で、「帰国途上の喀血」です。いやぁ、このシーンはせつないですね。のぼさんの悲劇的な未来を暗示しているようで、いやいや、のぼさんとりーさんには、

感情を刺激されますねえ(笑)。


さて、最後に、主人公、真之のパートを見て行きましょうか(笑)。

まず、、「部下との団欒」ですが、これはまあ、主人公がいかに部下に慕われているか、いかに部下の花田くん(なんだってね。庵主殿に教えてもろた。原田くん

だと思ってたのに(笑)。ちゃんと確認してから、書かないとね(笑))に慕われているか、を描いて、まあ、主人公に仮託して見ている自分らも、

アゲてもらったというわけです。だから、気持ちいいシーンですよね。あ、それ指摘すんの忘れてた。ま、ここで指摘した、ということで(笑)。

で、「艦砲射撃」シーンですが、これは上で書いたので、割愛。

次、「軍人であることへの懐疑」ですが、これはちょっと真之があまりにヘタレになってしまったので、「ちょっと心配」という感じですが、

これは、上で指摘した、「ダイハード」の黒人警官役のパターンですよね。ヘタレに描いてからの成長を喜ぶ、という奴です。

だから、ここは、これ(ヘタレ)が必要だったんですね。

そいで、「東郷との再会」ですが、お約束通り、立ち直る真之ですから、まあ、未来に向けて、気持ちイイ表現になり、最後をかざる、という

非常に気分よく終わっています。



と、これまで見てくると、マイナスシーンはまったくありません。最初にわくわくさせ、どきどきしながら、日本人をアゲ、好古さんの軍神ぶりに燃え、

そして、のぼさんに感情的に揺さぶられ、「紅葉打ち」のシーンでは、泣かされ、そして、「坂の上の雲」ファンには敵となる二つの団体には、

刺客を送り、戦争の現実を考えさせ、最後は、未来を暗示して終わる。

素晴らしい作品じゃないですか!。

おもしろ要素、満載じゃないですか!。わくわく、はらはら、どきどき、そして感動もある。

しかも、日本人の美徳をたくさん描き込んでいる。これが、良作でなくて、なんですか?。

さて、結論をだしましょう!(笑)。


すげー、おもしろかったし、ためになった。日本人に対する考えも深まった。日本人の美徳に関する見解も深まった。

これは、NHKから日本人への全力の贈り物だと、それ以外の何者でもないです。


自信を持っていえます。主観では、そう思っていましたが、客観的にもそれが、証明されたと考えています。


すげー作品なんだよ、要はよ。それにつきます。

やっと評価することが、できた。素直にうれしいですね。


ああ、ひとつ、言っておけば、自分は、むちゃくちゃ、司馬さんファンということでは、ありません。ファンではあるけれどね(笑)。

著作を金科玉条としているわけでは、ないんです。だから、あれは、単なる原作に過ぎず、今の時代に合わせたエンターテイメントとして、

本作は作られていると考えています(笑)。ですから、原作にない創作キャラがあっても、それがエンターテイメント性をもっていて、

視聴者を楽しませるものであれば、どんどんやってほしい、という立場にたっているんです。

ですから、原作との差があろうと、別になんともおもわないんですねぇ(笑)。


今、この時代を生きる日本人を楽しませてくれれば、それでいいんです。


ま、究極は、この自分が楽しめればそれでいい、というとことに至ります。(ま、自分勝手ですな(笑))

ま、とにかく、その自分が、「これ、おもしれー」という感覚を、主観的にも、客観的にも説明できたんだから、それで、いいですな(笑)。


やっと、結論に辿り着きました。ま、これは、自分個人の考えに過ぎない、ですから(笑)。


この結論を他人に押し付けるなんて、そんな思考停止者みたいなことは、まったく考えておりません。

別の立場の方から批判を受けても、まったく問題はありません。そういう方達とは、議論をしながら、お互いの考え方を

ブラッシュアップしていければ、いいのですから。


まあ、今は自分なりの評価を確立できたことが、うれしいですね。

いやいや、また、たくさん、書いちゃった。


ここまで、おつきあい頂いた方々、ほんとうに、ありがとうございました。

「留学生」についての一連の投稿は、年明け以降になりそうです。年末バタバタしますしね。


それでは、次の投稿で、お会いしましょう。お疲れ様でした。