趣味は読書。

気ままな読書記録と日々思うこと、備忘録

『夢幻花』 東野圭吾

2014年06月24日 | 
東野圭吾さんは、図書館でも大人気で予約の多さに最近ちょっと遠ざかっていました。
久しぶりの東野さんに、なんだか懐かしい気持ちがしたり。

この『夢幻花』は、2002年7月から2004年6月まで「歴史街道」という雑誌に連載されていたそうで、
色々な事情で、全面的に書き直しをされて、昨年単行本が出版されたのだそうです。
第26回柴田錬三郎賞も受賞されたそうです。



帯の、「 黄色いアサガオだけは追いかけるな」が印象的ですよね。
黄色いアサガオという言葉に対する反応は、鈍かったのです。
アサガオには様々な色があるし、黄色い花も特別ではないですしね。

でも、それは大きな間違いでした。

登場人物も沢山です。
たぶんどこかでつながっていくのだろうと、思っていましたが、
物語の後半、やっと全部のつながりが見えるとき、ほっとしました。
そういう事だったのね、と。

そして、謎解きだけで終わらないのが、東野さんですよね。
若者の抱える苦悩や、抗しがたい運命など受け入れていく強さ優しさが、
物語の根底を支えているのです。
まさに、東野圭吾さんの真骨頂だと思います。

新刊も次々と発表されていて、本当に楽しみです。

おすすめしま~す。。