趣味は読書。

気ままな読書記録と日々思うこと、備忘録

映画「劔岳 点の記」

2009年06月29日 | 映画
またまた雨の日曜日、テニスが流れ
映画を観に行ってきました。
本当はこの映画、観ようか迷っていたのですが
前の晩、偶然テレビで目にした番組に
香川照之さんが出られて映画の撮影の苦労話などされていたのです。
そのお話がとても面白くて
もう寝ようとしていたのに、ついつい観てしまいました。
夜中にこんな番組やってたのね~
なんて、映画も面白そうと夫くんと話していたのです。

翌日曜日、
まさか朝から雨が降るとは思っていませんでした。
この所毎日変わる天気予報でしたが
曇りの予報に変わっていたからです。
それで、にわかに映画鑑賞となったのです。
ポイントも貯まっていたので、タダで観られました^^

さすがに撮影にこだわりのある木村監督、
自然が織り成す美しさを見事捉えた映像は
とても素晴らしいものでした。

観ながら一番強く思ったことは
昔の日本人の真面目さ、慎ましさ、というもの。
日本人の美徳、というか
襟を正すような姿勢のよさ
素朴な温かさ。
こういうもの、忘れてはならないよな~と
強く強く思いました。

主演の浅野忠信も良かったですが
やはり、‘案内人’の香川照之の控えめな強さがステキでした。
欲を言えばもう少し人間ドラマが見たかったかな。
極限の状況下での人間というもの、
何故柴崎は判断ミスをしてしまうのか。
またそれぞれの家族のとの関わり、
何故長次郎の息子は気持ちを変えるのか、などなど。

バックに流れる音楽がいいです。
ヴィバルディ『四季』、バッハも好きな曲でした。

高校時代、新田次郎の小説をよく読んだ時期がありました。
山登りはしませんが、潔い文章に惹かれ
まるで登山をしているような気持ちにとらわれた事を思い出します。
『八甲田山』は原作も映画も
終わってから身が凍えたような気持ちになったことを覚えています。
寒くて寒くて吹雪に目を細め・・・。
こちらの原作も読んでみようかな。。