世界に一つだけの姥花日記

貴方は貴方らしく私は私らしく、世界にただ一つだけのきれいな花を一生懸命咲かせましょう。
シニア主婦の平凡な日記です。

最後の1冊か~実朝の首(葉室麟著)

2022年11月23日 | 読書&映画

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が面白くて、それに関連した本をこの1年読みあさってきました。

読書家のブロガーの皆さんの読後感を参考に、ほぼ図書館本で。

「炎環」(永井路子著)、「鎌倉殿の世界」(複数の著名作家)、「北条政子」(永井路子著)、

「竹の御所鞠子」(杉本苑子著)、「鎌倉燃ゆ」(複数の著名作家)、「言の葉は残りて」(佐藤雫著)。

これらの読後感は下記をクリックしてください。

読書備忘録~鎌倉時代 - 世界に一つだけの姥花日記 (goo.ne.jp)

大河ドラマに魅せられて - 世界に一つだけの姥花日記 (goo.ne.jp)

読書備忘録~竹ノ御所鞠子 - 世界に一つだけの姥花日記 (goo.ne.jp)

重複する部分も多々ありましたが、読むたびに鎌倉時代への理解を深めていき、

ますます大河ドラマにはまっていった私です。

 

その大河ドラマも後数回、いよいよ最終回も目前です。

一体どんな終わり方をするのか、今から楽しみでなりません。と同時に鎌倉殿ロスになりそう。

次回27日放送は最終章の山場、八幡宮での実朝暗殺。

そこで鎌倉関連本の読むのはこれを最後にと思って手にしたのがこの「実朝の首」(葉室麟著)。

内容<「BOOK」データーベースより>

右大臣は拝賀式の夜、甥のくぎょうによって殺された源実朝。

血で血を洗う骨肉の惨劇。公暁を指嗾した黒幕は?

惣然と消えた実朝の首をめぐって繰り広げられる権謀術数。

歴史文学賞・松本清張賞受賞の気鋭が放つ書下ろし歴史長篇力作。

 

これから大河ドラマで放映される部分ですが、三谷幸喜はどのように脚色しているのでしょうか。

小説ではあまりに多くの登場人物に少々戸惑い、面白かったかと言われれば正直???。

しかし最後に竹の御所鞠子が現れ、今まで読んだ本とも繋がり、ほっとするものがありました。

中盤ではとても詳しい描写が多い割には、最後承久の乱に至る過程が、

あまりにあっさりし過ぎて物足りないものも感じました。

 

来年の大河ドラマは「どうする家康」!

最初このタイトルを耳にしたとき、何これ?と思いました。ちょっとふざけたタイトル?

どんなドラマになるのでしょうか?また大河ドラマ関連の本を読んでいきたいと思います。

 

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朗読

2022年10月22日 | 読書&映画

1ヶ月に1回、朗読の会に参加しています。

この回に参加し、得られるメリットは多々あり、声が出る限り続けたいと思っている趣味となりました。

以前は区の図書館で「絵本読み聞かせ」をしていました。コロナ禍になり活動はとまったまま。

おそらく眼の悪くなった私は、再開されても読み手になることはもうないでしょう。

残念ですが、自分の健康あってのボランティアーです。仕方ありません。

 

先日の朗読の会では原田宗典の「秘密」という短篇を読み回しました。

原田宗典という作家、皆さんはご存知ですか?私にとっては未知の作家。

ある大女流作家のお兄様でいらっしゃいます。そう!原田マハさんのお兄様!

朗読の会の楽しみの一つは新しい(私の知らないい)作家に出会あえることでもあります。

 

月が雲に隠れた午前2時。どこかで誰かが不思議な夜噺をはじめます。

秘密屋という質屋で、母親の隠し事が高額で売られているのを見つけてしまった僕の話。

やっとのことで買い戻したけれど、見てはいけない中味をこっそり見たくなって・・・・。

(内容「BOOK」データベースより)

 

読んでいて少年のドキドキ感が伝わり、切なくなってきて、胸がキュンとなります。

この「秘密」はネット検索で知りましたが、彼の「ゆめうつつ草紙」の中の1篇です。

是非全編読んでみたいです。

 

毎年1回、朗読の会グループで発表会を行います。

各々自分で選んだ7~8分の小品を朗読するのです。

この作品の選択が難しく、7~8分の短篇はなかなかありません。

前回は向田邦子さんの「字のない葉書」をよみました。8分程度だったでしょうか。

朗読 字のない葉書 向田邦子 当時のブログです。お時間のある時にお読みください。

今回は原田宗典さんの「人の短篇集」から「塩辛いおしぼり」を読もうかと思っています。

彼の短篇はファンタスティックでもあり、またスリリングでもあり、感動的でもあり・・・。

 

図書館で2冊も借りてきて一気に読んでしまいました。お薦めです。

特に「人の短篇集」はどこにでもいそうな若者を主人公に据え、どこにでもあるような日々と、

彼の心の情景を短いスト-リーで巧みに表現しています。

原田マハさん同様、原田宗典さん、好きな作家のひとりになりそうです。

コメント (4)
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グッドタイミングの読書

2022年08月22日 | 読書&映画

「熱源」 川越宗一著 第162回直木賞受賞作です。

「BOOK」 データーベースより

故郷を奪われ、生き方を変えられた。それでもアイヌがアイヌとして生きているうちに、

やりとげなければならないことがる。北海道のさらに北に浮かぶ島、樺太(サハリン)。

人を拒むような極寒の地で、時代に翻弄されながら、それでも生きていくための「熱」を

追い求める人々がいた。明治維新後、樺太のアイヌに何が起こっていたのか。

見たことのない感情に心を揺り動かされる、圧巻の歴史小説。

 

いわゆる北方領土のひとつ、日本名「樺太」 ロシア名「サハリン」。

私たちはこの北の島、樺太(サハリン)のことをどれほど知っているでしょうか?

1875年(明治8年)、「樺太・千島交換条約」が締結され、日本は樺太の権利一切を放棄し、

その代わりにロシア領であった千島列島全域を日本の領土としました。

この交換条約は日本にとってかなり不利です。樺太の方が面積も広く、資源も豊富です。

なぜこんな条約を結んだのか素人の私でも不思議でなりません。

しかし日露戦争でロシアに勝利した日本は樺太の南半分を取り返します。

そして第一次世界大戦を経て第二次世界大戦で連合軍に敗れた日本は、

北方領土すべてをロシアに明け渡す結果となりました。それが現在まで続いています。

 

そんな樺太の歴史に翻弄される二人の主人公、アイヌ人「ヤヨマネスク」とポーランド人「ブロニスワフ」。

(登場人物の名前が舌を噛みそうでなかなか覚えられず苦労しました)笑。

大国ロシアに飲み込まれそうになりながら、アイヌ人として誇りを持ち生きていこうとするヤヨマネスク!

同じくロシア帝国から祖国を救おうと戦い、当時流刑地であったサハリンに流されたブロニスワフ!

この二人が樺太で出会い、様々な出来事を通して心を通じ合わせ、物語が進んでいきます。

後半では二葉亭四迷、金田一京助、南極探検隊隊長白瀬中尉なども登場。

知っているようで知らない樺太先住民族のアイヌの歴史、文化、風習。

史実に基づいたフィクションとのことですが、壮大な歴小説。とても勉強になりました。

 

こうした歴小説を読むにつけ、この歳になっても自分が余りに知らないことの多いことに驚愕します。

教科書では知りえなかった日本の歴史を読書を通じて知ることに私の好奇心は満たされます。

また折しもロシアのウクライナ侵攻と北方領土侵攻が重なり、心痛む思いでもありました。

読後、余韻の残る読み甲斐のある本でした。直木賞受賞に納得の1冊です。

 

私は図書館本(ハードカバーの単行本)で読みましたが、Kindle版も出ているようです。

 

 

 

 

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読書感想~いつかの岸辺に跳ねていく

2022年07月25日 | 読書&映画

ブログ夏休中ですが、読後の感銘、余韻の薄れないうちに備忘録として感想を綴っておきます。

加納朋子?全く聞いたことも、ましてや読んだこともない未知の作家です。

夫が新聞の紹介でこの本を知り、図書館で借り、ま~ま~面白かったよと。

どちらかというと女性向の内容かもしれないと聞き、読んでみることにしました。

 

<Amazon 内容紹介より>

俺の幼馴染・徹子は変わり者だ。道端で突然見知らぬ人に抱きついたり、

俺が交通事故で入院した時、事故とは全く関係ないのに、なぜか枕元で泣いて謝ったり。

合格間違いなしの志望校に落ちても、ケロッとしている。

徹子は何かを隠している。俺は彼女の秘密を探ろうとするが・・・・・。

互いを思いやる二人の物語重なった時,温かい真実が明らかになる。

 

「フラット」と「レリーフ」の2章からなり、「フラット」は護という少年の目線で、

「レリーフ」は彼の幼馴染で未来を予見できる不思議な女の子「徹子」の目線で描かれています。

「フラット」も「レリーフ」も同じ時、同じ事象を描いているのですが、目線がそれぞれ違うため、

別のストーリーのように感じてしまいます。

前半、幼馴染の友情とも愛情とも区別のつかぬ感情で、徹子の不思議な行動を護は見守り続けますが、

後半でその謎が徹子によって一気に解かれていく様子は推理小説を読んでいるようでした。

登場人物全てが大変個性的で、許せない嫌な輩もいて重苦しい部分もありますが、

素敵な出会いも沢山あり、全体的には優しいトーンでとても面白かったです。

未来が見える能力ゆえに悩み、孤独に生きていかなければならなかった徹子。

その徹子を見守り支えていく幼馴染の護の大きな力が徹子を救う。

最後は時が流れ、一気に二人の晩年へ。ラストのシーンには誰もが目頭を熱くするでしょう。

 

加納朋子さんの他の作品も読んでみたくなりました。

 

 

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読書備忘録~竹ノ御所鞠子

2022年04月29日 | 読書&映画

鎌倉3代将軍 源実朝が甥に当る公暁に暗殺され、源氏の直系男子は実質途絶えます。

鎌倉は三代で終わりだった思っている方も多いのではないでしょうか。

実朝の後一体源氏はどうなっていったのか、4代将軍は誰がなったのか?

続きが知りたく、こちらの本を読みました。

「竹ノ御所鞠子」(杉本苑子著)

 

 

鞠子は2代将軍頼家の遺児で唯一女性(姫様)。

女であるがゆえに血を血で洗う権力抗争から逃れることができ、母(頼家の妾)である刈藻と、

人里離れた竹の御所で静かに穏やかに暮らします。相思相愛で女の幸せを得ることもできた鞠子。。

源氏の嫡流となる鞠子ではありますが、、刈藻は母として鞠子の平凡な幸せを必死で護ろうとします。

しかし、やはり鞠子も源氏の一族であるという立場を逃れることはできませんでした。

結局、非情な権力抗争に巻き込まれ、思いがけない方向へと人生が流れていきます。

読みながら、権力の道具として使われた武家社会の女性たちの憐れが身に沁み、

悲しさがこみ上げやりきれない気持ちになります。

タイトルは「鞠子」ですが、この小説の主人公は鞠子の母、刈藻。

我が子を護ろうとする母の愛で満ち溢れています。

後半はミステリアスな部分もあり、ややサスペンス的で一気に引き込まれて読み切りました。

あまりに悲しいラストに胸えぐられる思いでしたが、いろいろ勉強にもなり、とても読み甲斐のある本でした。

 

そして今、読みたいと思っているのがこちら!実は夫が図書館で借りてきて今読書進行形。

鎌倉関連部分のみ読ませてもらったのですが、日本史を人事という切り口から読み解くもので、

奥が深く、興味深い。歴史好きには一読の価値ありだと思います。

でも図書館本は順番待ち、私、確か10番目。所蔵本は1冊なので3~4ヶ月待ちかな?

 

 

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