大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

ホタル観賞

2013年07月21日 | 里山風景

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土曜の夜、5日ほど降り続いていた雨も止み、ホタル鑑賞の日和になりましたが、昨夜は、外気温17度と肌寒い日でした。

夜の8時前に、ホナミちゃん家族とユミちゃん家族がホタルを見に来ました。田んぼに行くと早速ホタルが、ほのかな光を放ち出迎えてくれました。低気温と雨で、昨年と比べると発生数は少なめです。それでも、70~80匹のホタルが飛んでいました。


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保育園児のサッちゃんは、ホタルを手のひらに乗せ、ほのかな光を優しく見つめています。

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ホナミちゃんは、白いホタルブクロを採ってきて、その中にホタルを入れ幻想的な輝きを楽しんでいました。弟のショウキ君は、ヘッドライトを頭に付け、左手にペットボトルで作ったお手製の器を持って、ホタルを集めていました。

昨夜は、月明かりに照らされ、明るい夜でしたがショウキ君のペットボトルに入った7~8匹ホタルの光は、活字が読めるほどの明るさでした。


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ホナミちゃんたちは、ホタル観賞後は、林道に沿って上流域を散策してきました。一昨年、林道脇の草むらで「ポアー」と光るヘイケボタルの幼虫を発見した感動が忘れられなかったようで、今回も、探しに行きました。

大きなホタルの光の傍で、かすかに光るホタルの幼虫を見つけた二人は、「あっいた!」と満足げ!。


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約1時間、ホタル観賞をし、お帰りの時間になりました。

2年前にホナミちゃんの家で、お泊りをした経験のある「ヤマト」は、家族に会えて嬉しそうに甘え始めました。イヌの好きなホナミちゃんもヤマトと遊びだしなかなか帰ろうとしません。

「それじゃぁ、ホナミはつむぎの家に泊まっていくのか?」とお母さんにうながされて、しぶしぶ午後9時に帰宅しました。岩手の綾里は、日中の気温も22~24度前後と冷夏が続いていますが、もう少し暑くなるとホタルの飛翔も数が増してくるものと思われます。


つむぎの家で見られるホタル

2013年07月20日 | 里山風景

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クロマドボタル(ホタル科)

オスは、黒色で、胸部には一対の透明な部分があり、それを窓に見立てたのが名前の由来。

写真は、つむぎの家の裏山にいたオスのクロマドボタル。昼行性の陸生ホタルで成虫は光りませんが幼虫は発光し、9月頃まで見られ”秋ボタル”ともよばれているようです。


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ヒメボタル(ホタル科)

裏山でギシギシの葉裏に止まっていました。ずんぐりむっくりした形はメスのヒメボタルと思われます。

オス・メスとも成虫は光りますがメスは後ろ翅が退化し飛べず、草につかまった状態でオスを求めて発光するそうです。

一生を陸で過ごす小さなホタルで、カタツムリなどを餌に、適度の湿気がある森の中で暮らしています。川に生息するゲンジボタルに対して”山ボタル”とも言われているようです。

昨年紹介した陸生ホタルhttp://blog.goo.ne.jp/yukitixyann/d/20120627に新たに仲間入りしました。

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ヘイケボタル(ホタル科)

昨年、つむぎの家の田んぼに発生した最盛期のヘイケボタル。

昨年は、20日前後がホタルの最盛期で、たくさんのヘイケボタルが見られました。今年は雨続きで気温が上がらず、昨夜も小雨が降り、午後8時の外気温が17度でしたが、70匹ほど確認できました。来週からは、気温も上がり夏らしい陽気に変わり、ヘイケボタルも見ごろを迎えることでしょう。


冬虫夏草 カメムシタケ

2013年07月17日 | きのこ

昨日は、畑でジャガイモ掘りをしました。

このところ、連日雨のじめじめした天候が続き、ジャガイモの代表的害虫であるニジュウヤホシテントウとその幼虫やオカモノアラガイが大発生、少々不快な気分で作業をしているとマッチ棒くらいの小さなオレンジ色が目に入り、そっと土をかき分けてみました。

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冬虫夏草のようです。

冬虫夏草とは、昆虫に寄生したキノコの総称で、冬には虫の姿をしているが、夏になると虫の体内からキノコが出てきて草(植物)になると言う意味です。(他にセミ、ハチ、アリ等々)


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カメムシタケ(バッカクキン科)

泥を落としてみると、ヘリカメムシでした。

冬、冬眠するために地面にもぐったカメムシがバッカクキンに感染。


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カメムシタケの、柄は黒く、先端が膨らみオレンジ色をしています。この形から別名ミミカキタケとも言うそうです。堅くてしっかりしたキノコです。

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この日、学校菜園に来た5年生にカメムシタケを見せると、驚きの表情で覗き込んでいました。

バッカクキン科のキノコは、森林帯の木陰や雑木林などの樹林帯で出会うことはありましたが、なぜ畑に発生したのか?疑問でしたが、思い起こすと山の腐葉土を畑にすき込んだ時に、冬眠中のヘリカメムシも一緒に運んできたものと思われます。農作業中の感動の一コマでした。


クリの木に集まる虫たち

2013年07月14日 | 昆虫

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つむぎの上の里山は今、クリの花が咲き誇り、そよ風に独特の匂いが漂っています。


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紐状に長く伸びた雄花と雄花の基部には、実になる小さな雌花も見えます。

クリの花の匂いに誘われて、花の蜜や花粉を求め、さまざまな虫たちが集まってきました。


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ホソヒラタアブ(ヒラタアブ科)

腹部には、黄橙色と黒色の縞模様があり、細長く平たいお腹の形が名前の由来とか。


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アカシマメイガ(メイガ科)

クリの葉裏に、小枝と見まごう姿で止まっていました。メイガ科は作物の害虫でもあり、目立たない色合いが多い中で随分華やかですね。


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シラホシテントウ(テントウムシ科)

かわいいテントウムシで初めての出会いです。

小さなテントウムシですが、キイロテントウと同じく、うどん粉病菌を食べる益虫のようです。

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ヒメウラナミジャノメ(ジャノメチョウ科)

目玉模様がひときわ目立つヒメウラナミジャノメ、クリの花の蜜を吸いに来たのでしょうか。

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ヒトツメカギバ(カギバ科)

4㎝ほどの大きさで、葉裏にぴったりとくっついて止まっていました。白い翅に茶褐目色の紋があり、にらみをきかせているようですね。

ここからは、夜に出会った虫たちです。


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クロコガネ(コガネムシ科)

夜行性で、クリの葉を夢中で食べていました。


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マメコガネ(コガネムシ科)

雄しべの中にすっぽりと入りこんで、花を食べているのでしょうか?金属色の緑の光沢が美しい。

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ウスイロオオエダシャク?(シャクガ科)

4㎝ほどの大きさのエダシャク。地味な色合いながらなかなかおしゃれな翅の模様です。

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ヘイケボタル(ホタル科)

クリの木の葉の上で光っていたヘイケボタル。

ようやくヘイケボタルが飛びはじめました。昨夜は19℃の涼しい夜空でしたが、42匹確認できました。気温の上昇と共に、間もなく本格的なヘイケボタルの乱舞がみられることでしょう。

里山に、匂いを放ち虫たちを誘うクリの花、葉を食べる害虫も益虫も受け入れ、クリの木のレストランは、さまざまな昆虫たちで賑わっています。


3年生の大豆の観察

2013年07月11日 | 小学生の体験学習

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昨日は、綾里小3年生が牛乳パックの中で発芽させた大豆の植え付けと、以前に蒔いた大豆の観察の日です。

熱い中、観察記録ノートを肩にかけ、それぞれシャベルやジョウロを持って学校菜園にやってきました。

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早速、15㎝ほどに育った大豆苗を植え付けています。

これで、大豆を一晩水につけたものと、水に付けずにそのまま植えたもの、そして牛乳パックで発芽させたものと、3種類の大豆作りの実験・観察がそろいました。

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大豆苗を植え付けた後にかける水を運ぶ子どもたち。

足元ででうごめくバッタやカエルなどの生き物が気になるようで、視線は草むらに向いています。

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リツト君が、「これなあに?」と5㎜ほどの小さな生き物を見つけました。

「テントウムシの仲間でキイロテントウだよ」と答えると「小ちゃくてかわいい!」と手に乗せてみんなに見せてくれました。

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植え付け苗に水をかけた後は、先月に蒔いた大豆の観察です。

大豆苗の大きさや手で触っての感触、気づいたことなど五感を使って観察し、ノートに記録しています。

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ヨウ君の一晩水に浸した大豆苗は、10㎝ほどに育ったものの、茎の根元から折られていました。「ぼくのが折れてる!どうして~?」と悲しそうな声。よく見ると根切り虫に食べられたようです。

「どうすればいいの?」との問いに「自然の中ではいろんなことがあります。そのことを観察記録に書いてください。」と担任の大和田先生。

でも、そのまま蒔いた大豆は、元気に育っていたようでそちらの観察をしていました。


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大豆の観察が終わった後は、菜園の草取りです。

長く伸びた草を抜きながらレン君が「この前とったばっかりなのに、どうしてこんなに大きいの?」とのつぶやきが聞こえ、レン君に「草と言う字はどう書くの?」と質問すると「草かんむりに早い! あっそうか・・!」と納得したようで、勇んで大和田先生に駆け寄っていき報告していました。

体験を通して、「草」という漢字の成り立ちを習得したようです。

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大豆苗の植え付け、観察、草取りを終え学校に戻る途中で、田の草取りをしていた代表の姿を見つけ、みんなで「ありがとうございました」と大きな声で挨拶をして帰りました。

学校菜園と同様に、大きく伸びた田んぼの雑草取りは、農作業の中でも重労働で、夏本番の暑い日でしたが、子どもたちの元気な声に、除草の手が軽やかにはずみました。